2015年女優新人王

大宇宙で星が新たに生まれるように、幾多の女優がまた今年も生まれている。これは、現在進行形の話なのである。HUSTLE PRESSでは、そんな女優にも新人王があってもいいのではないかという思いから、誠に僭越ながら新人王候補6名を選出してみたいと思う。
新人王候補者は、私HUSTLE PRESS編集長・井上が列挙する。この新人王に一番難しいのが候補者の資格条件定義ですが、2015年にはじめて以下の条件を満たしたこととします。
 
① 番手5位以内の映画出演作が公開された女優
② 番手5位以内のドラマ出演作が放送された女優
③ CMにメーン出演した女優
※番手扱いや、映画作品の公開規模などもあるため、厳密ではない基準だが、最終的な候補者選出は編集長井上の判断とする。
 
 

候補①
永野芽郁(ながの・めい)16歳
スターダストプロモーション所属
代表作:映画「俺物語!!」大和凜子役

芸歴は意外と長い。子役としてデビューしたのち、ファッション誌「ニコ☆プチ」、そして「nicola」のモデルとして活躍をしている経歴を持つ。
そんな中、転機は2015年10月公開の映画「俺物語!!」。オーディションを勝ち抜いて手に入れたヒロイン・大和凜子の座。
有名コミック原作の同作品は、剛田猛男の男気あふれる言動と、その剛田猛男に恋をしたひとりの少女・大和凜子の、勘違いドタバタラブストーリーなのだが、天然でおっとりした性格や、剛田猛男に尽くす一生懸命さを見事に好演。演出上、永野芽郁のアップシーンが多いこともあり、僕はいつの間にか永野芽郁をヒロインとしたデートゲームに引き込まれている感覚に陥ったほど。
「第94回全国高等学校サッカー選手権大会」(2015年)11代目応援マネージャーに就任したことも彼女を押し上げていくことになるだろう。
ひと昔前なら「ポカリスエット」とか「三井のリハウス」だったはずの登竜門が、いまやこの高校サッカー応援マネージャーなのである。日本テレビ&広告代理店担当者の半端ではない千里眼に脱帽するしかない……。一代目から列記すると堀北真希、新垣結衣、北乃きい、逢沢りな、川島海荷、広瀬アリス、川口春奈、大野いと、松井愛莉、広瀬すずです。
どうですか、これ。僕もB.L.T.という雑誌で編集者として15年。編集長を6年も経験しましたが、ここまでの人選をこの11年間続けるのは無理です。本命候補。

 
 

候補②
芳根京子(よしね・きょうこ)18歳
ジャパン・ミュージックエンターテインメント所属
代表作:映画「先輩と彼女」都筑りか役、ドラマ「表参道高校合唱部!」(TBS系)

香川真琴役
遊助ライブ会場でスカウトされ芸能界入りしたのが高校1年生のとき。それから女優としての経験値を上げ、ブレイクしたのは2015年。
ももいろクローバーZが本格的な演技に挑戦し話題となった、本広克行監督による青春映画「幕が上がる」に袴田葵役で出演。
そして、1000人以上の参加者の中からオーディションで選ばれ「表参道高校合唱部!」(TBS系)でヒロイン・香川真琴をゲット。ドラマ初主演を果たす。前髪ぱっつんのまじめな合唱部員役がとても印象に残った。
つづく10月に公開された映画「先輩と彼女」でもヒロイン・都筑りか役を見事に好演している。好きな人がいる先輩を好きになってしまう、こじらせ女子高生を演じたのだが、守ってあげたくなってしまう感覚にさせるのは、彼女の演技力がなせる業だと思う。最近では、芳根京子がオーディションにいると嫌だと思う他の事務所が多いとネットニュースで取り上げられたほどである。ひとつだけ欠点があるとするならば、〝芳根〟という苗字が読めない(汗)。〝ほうね〟ではなく〝よしね〟です!

 
 

候補③
平祐奈(たいら・ゆうな)17歳
ピーチ所属
代表作:映画「案山子とラケット ~亜季と珠子の夏休み~」小田切亜季役、ドラマ「JKは雪女」(TBS系)、CM「カロリーメイト」(大塚製薬)

「案山子とラケット ~亜季と珠子の夏休み~」は、主人公の東京から転校してきた少女・小田切亜季と、島で育った少女に大友花恋を取り巻く人々がソフトテニス(軟式テニス)を通じて心豊かになっていくピュアでハートフルな映画。
平祐奈の透明感あふれる演技が光った当作品。さだまさしの歌う主題歌「青空背負って」も作品にぴったりで、心が洗われる作品になっていました。この評価の多くは平祐奈のシズルな演技が生み出したといっても過言ではありません。
9月から放送されたドラマ「JKは雪女」(TBS系)では、雪女という設定の上、かわいい等身大の彼女が表現されていたと思います。ここ1年で、急激に大人への顔に変わってきているところも見逃せない。もう、あの等身大の演技はこれで最後だった可能性あり。
まだまだ女優としては、伸びしろが大きいと思われ、今後の大きな飛躍が期待できる。CM「カロリーメイト」もインパクトがあり、今後話題になっていくこと必須である。余談ですが、姉(長女)は女優の平愛梨です。

 
 

候補④
恒松祐里(つねまつ・ゆり)17歳
アミューズ所属
代表作:映画「くちびるに歌を」仲村ナズナ役

芸歴は長い。子役から地道に活動し、素晴らしい美少女に成長。2005年の「瑠璃の島」(日本テレビ系)でドラマデビューを果たしている。
脚光を浴びたのは2013年の「FNS27時間テレビ さんま中居の今夜も眠れない」のラブメイト10の6位に選ばれたとき。無名ともいえる少女(当時14歳)の登場に業界内でも「この子は誰だ?」と噂が広がったほどだった。明石家さんまと彼女との関係はファンキーモンキーベイビーズの「ありがとう」のPVで共演したことだった。
そして2015年2月公開の映画「くちびるに歌を」で仲村ナズナ役を務めることになる。この映画、ただの映画と思ったら痛い目に遭います。三木孝浩監督の映像美、そして長崎県五島列島の風景、中学校の合唱部を構成する生徒たちのみずみずしさ。子どもの頃の純粋な気持ちを忘れてしまった大人たちが観たら、確実にドハマりする映画のはずです。僕自身、趣味が映画鑑賞であるため、年間数百本の映画を劇場で観ますが、2015年のNo.1映画です。
その映画で、複雑な家庭環境で育ちながらも、けなげに合唱部の部長を務め、15年後の自分へ大きな一歩を踏み出す少女・ナズナを演じています。もう僕は、一撃でやられました。言葉はいらないかもしれません……。
10月からスタートした〝月9〟ドラマ「5→9~に恋したお坊さん~」(フジテレビ系)に石原さとみの妹・桜庭寧々役で出演しているので、観たことある人が多くなったかもしれません。成長一途の有望株です。

 
 

候補⑤
桜井日奈子(さくらい・ひなこ)18歳
インセント所属
代表作品:CM「いい部屋ネット」(大東建託)、「白猫プロジェクト」(コロプラ)

〝岡山の奇跡〟。桜井日奈子を表現するには、現時点でこのキャッチコピーが最強である。各地の美少女図鑑(フリーペーパー)から新星が現れることが多くなってきた昨今。二階堂ふみも「沖縄美少女図鑑」出身。三井のリハウスガールを務めた山本舞香も「鳥取美少女図鑑」、NHKの秘蔵っ子と言われた黒島結菜も「沖縄美少女図鑑」の出身だ。変わり種だとNGT48の期待の星・加藤美南も「新潟美少女図鑑」の出身なのである。ただ、それぞれの地域に根付いた美少女図鑑も、地方によっては休刊なども余儀なくされており、業界内では盛り上がっていても、一般層からの支持が万全ではないことがうかがえる。そんな中で「岡山美少女図鑑」からまたひとり新星が現れた。2014年に岡山美少女・美人コンテストで美少女でグランプリ獲得。もともと副賞のディズニーランド旅行が目当てだったという〝岡山純粋培養〟の奇跡なのである。
現在はCM「いい部屋ネット」でコミカルな歌を披露するコメディエンヌっぷりを発揮する一方、CM「白猫プロジェクト」では刹那な表情を見せる美少女っぷりを発揮。まだまだ先が見えない部分もあるが、二つのCMを見れば、女優としての幅があることは実感してもらえるはずだ。

 
 

候補⑥
唐田えりか(からた・えりか)18歳
フラーム所属
代表作品:CM「ソニー損害保険 自動車保険」

出稿量が多いCM「ソニー損害保険 自動車保険」に出演している彼女。誰でも一度は目にしたことがあると思う。
出身地も千葉県なのだが、千葉県富津市にあるマザー牧場でアルバイトをしていた時に、たまたま家族サービスで牧場に来ていた今の事務所のマネージャーにスカウトされたという。
顔立ちは和顔であり、万人から受け入れられるビジュアルであると思う。
CMでみせる純粋無垢なイメージは、少々インパクトには欠ける部分はあるものの、彼女のピュアさがよく表現され「応援したくなる」気持ちにさせてくれる力を持っている。
映画鑑賞が趣味というだけあって、いろんな作品を鑑賞しているようで、映画に造詣が深い。ひとり映画も鑑賞もするくらいだとか。中でも「ソラニン」が好きとのことで、三木孝浩監督の映像美が好きであるとのこと。映画に造詣が深かった谷村美月や、二階堂ふみを思い出す。これから演技というものと対峙していかなくてはならない彼女だが、その根底にある映画好きの血が騒ぎだすことは明白。いい作品と巡り合えば、一気にブレイクしていく可能性も高いと思われる。

 
 

さて、候補が出そろったところで、HUSTLE PRESSにかかわる編集・ライター・カメラマン(14人)にアンケートを実施した。6人の候補を順位付けしてもらったのである。
1位は10点、2位は5点、3位は4点、4位は3点、5位は2点、6位は1点として算出し、総合点をはじき出した。総得点は350点。最高点(全14人の審査員が1位をつけた場合)140点となる。

結果を発表したいのだが、その前にスタッフの一部からどうしても言っておきたいという番外編の寸評を紹介しておく。

今回のリストにはあがっていないが、CM「三井のリフォーム」でみずみずしく品のある歌声を聴かせてくれた清原果耶、映画「みんな!エスパーだよ!」で園子温監督から〝池田エロイザ〟というニックネームを頂戴した池田エライザは、今年の話題賞と言ってもいいのではないか。(西中賢治)

 

それでは、栄えある第一回HUSTLE PRESS「2015女優新人王」の注目の結果発表です!

 

第6位 唐田えりか(39点)

まだCM「ソニー損保」での演技しか観れていないこともあり、彼女自身の〝女優力〟は未知数ではあるが、映画に造詣が深い部分は見逃せない。映画をそれだけ観ているということは感性が研ぎ澄まされている可能性が高く、映画作品で主演を張る日もそう遠くないのではと感じる。(井上朝夫)

 
 

第5位 平祐奈(50点)

太い眉は20歳まで剃らないと、母親と約束しているとか。“永遠の良い子”を感じさせる。17歳ながら中学生役の多い外見と裏腹に、姉の愛梨と対照的なしっかり者。そのジュブナイル感は映画「案山子とラケット~亜季と珠子の夏休み~」で存分に発揮されたが、清廉さは大人になっても失われないだろう。(斉藤貴志)

 
 

第4位 桜井日奈子(52点)

「いい部屋ネット」「白猫プロジェクト」CMで注目の〝岡山の奇跡〟。画面から放つ〝光量〟がすごい。かわいいなどと認識する以前に、まばゆさを感じた。聡明なたたずまいにも惹かれる。まだドラマにも映画にも出ていないが、CMでは表情豊か。あの輝きは役を生きるなかで抜きんでていくはず。(斉藤貴志)

普段テレビを見るときは、CMになるとすぐにチャンネルを替えてしまうのだが、彼女が出演しているCM「いい部屋ネット」(大東建託)が一瞬目に入ったときにはもう、すでにリモコンから手が離れていた。脳が、チャンネルを変えるのを拒んでいたのだ。元より、つり目気味で清純派な顔が好みである自分に、とんでもない美少女が現れたと衝撃が走った。今後も様々なCMや、ゆくゆくはテレビ番組で彼女の顔を見ることができると思うと、楽しみでしかたがない。(六輪優)

白猫のCMでチラっと見える彼女にいつもドキっとしてします。
歌声以外を聴いたことがないので演技も見てみたい。(穂高P)

 
 

第3位 恒松祐里(54点)

恒松祐里は、何といっても映画「くちびるに歌を」。この作品は彼女なくして成立していなかった。HUSTLE PRESSとしてはじめて篠山紀信氏に撮影をしてもらった女優でもある。
ドラマ〝月9〟「5→9~私に恋したお坊さん~」(フジテレビ系)でみせたコメディータッチの演技もかわいく、今後の女優業界が放っておくわけがない逸材であると確信した。(井上朝夫)

映画「くちびるに歌を」において、恒松祐里が残した衝撃は計り知れない。スクリーンに映し出されたひとりの美少女は、瞬く間にオーディエンスの涙を誘った。’15年の、いや、日本映画史における最高傑作とも豪語したい一作は、恒松の存在なくしては語れないであろう。’16年の恒松はどんな表情を見せてくれるのであろう。そんな期待も込めて、私の1位を送りたいと思う。(真野スミタカ)

 
 

第2位 永野芽郁(70点)

映画「俺物語!!」で凛子(永野)がスクリーンに登場した瞬間の圧倒的ヒロインオーラは、
映画「バクマン。」の小松菜奈に匹敵するほど。その透明度はロシアのバイカル湖並みで、見る者の心を穏やかにする笑顔はまるで“人間空気清浄機”。可愛さと演技力、そして他を圧倒する存在感を兼ね備えたネクストブレイク女優として、今後の活躍に注目したい。(雨森大)

そうそうたる女優を輩出している高校サッカー応援マネージャーに就任。これは間違いないですね。(柳真樹子)

「俺物語!!」ベタな映画なんだけれどその中での彼女が役柄にぴったりはまってました。(穂高P)

 
 

第1位(新人王)芳根京子(85点)

芳根京子は、ドラマ「表参道高校合唱部!」(TBS系)でのはつらつとした演技も魅力的だったが、なんといっても映画「先輩と彼女」で見せた恋する女の子の顔が抜群だった。王子様との出会いを夢見るドジな女の子から、恋愛の痛みを知る大人の女性へと成長する姿には、目を見張らされた。(西中賢治)

「表参道合唱部」(TBS系)で、まっすぐで明るいヒロインを演じ世間 に認知された感あり。映画「先輩の彼女」の舞台挨拶でも、女子層からの歓声が多く、またブログも女性ファンからのコメント多数。 同世代同性から指示もアツいので、一気にブレイクか…?(柳真樹子)

 
 

井 上 朝 夫 柳 真 樹 子 斉 藤 貴 志 雨 森 大 西 中 賢 治 真 野 ス ミ タ カ 八 木 重 和 松 岡 宇 宙 六 輪 優 佐 々 木 静 勅 使 川 原 克 典 村 田 穫 穂 高 P 古 賀 良 郎 得 点 数
永野芽郁 5 5 2 10 2 5 3 3 5 10 4 1 10 5 70
芳根京子 4 10 4 5 10 4 10 10 4 5 10 4 4 1 85
平祐奈 1 3 5 3 5 3 1 1 1 4 1 10 2 10 50
恒松祐里 10 4 1 4 1 10 4 2 3 2 5 3 3 2 54
桜井日奈子 2 2 10 1 4 2 2 5 10 1 2 2 5 4 52
唐田えりか 3 1 3 2 3 1 5 4 2 3 3 5 1 3 39

※1位10点、2位5点、3位4点、4位3点、5位2点、6位1点で計算

 
 

厳正な投票の結果、各審査員からまんべんなく上位票を獲得した芳根京子が栄えある第一回HUSTLE PRESS「2015年 女優新人王」に選出されました。14人中5人が1位投票(今回の1位得票最多)。急成長してきた感の強い、芳根京子。CMなどの露出という観点ではなく、やはりドラマ「表参道高校合唱部!」(TBS系)でもみせた演技力や、映画「先輩と彼女」でのこじらせ女子っぷりの好演。そしてその素朴な外見が今の女優界では必要な存在であることが加味された結果だと考えられる。みんな〝よしね〟京子を覚えておきましょう!

2016年、芳根京子の女優としての活躍を期待するとともに、エントリーされた6人の新人女優たちから目を離してはいけないと声を大にして締めくくりたいと思います。

 
 

HUSTLE PRESS編集長 井上朝夫