FRESH ACTRESS 松木エレナ

FRESH ACTRESS 松木エレナ

PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

映画「mellow」でスクリーンデビュー
女子の先輩に告白する役で冒頭から登場

 
 

――「mellow」で映画初出演となりましたが、自分で映画は観ますか?

「そうですね。お芝居の勉強ということもありますけど、好きでよく観てます」。

――特に好きな作品というと?

「最近の映画ではないですけど、洋画の『めぐり逢えたら』がすごく好きです。雰囲気はもちろん、笑えて泣けてキュンとして、1本観るだけでいろいろな感情になれるのが楽しいです」。

――「mellow」では中学生の陽子を演じましたが、最初に撮ったシーンはどこですか?

「映画でも最初に出てくる、花屋さんに行くシーンです。店長役の田中圭さんとご一緒させていただきました」。

――緊張しました?

「初めてで『どうすればいいのかな?』って、わからないことはいっぱいありました。でも、スタッフの皆さんが温かくて、田中さんも私が『自分から話し掛けていいのかな?』と考えているうちに、向こうからフレンドリーに話し掛けてくださって、安心してお芝居ができました」。


――演出で言われたことはありました?

「『台詞は台本通りの言い方でなくてもいい』ということでした。それで、台詞の合間に『えっと』とか普段言いそうな言葉を入れたり、自分の演じやすいようにやらせてもらった感じがします」。

――花屋さんは普段行くことはありますか?

「家の花瓶に飾るお花を買いに行ったりします。お母さんが誕生日に買ってきてくれたりもして、いつも家にお花はあります。私がお母さんに小さいブーケをプレゼントしたこともあって、すごく喜んでくれました」。

――どんな花が好きなんですか?

「華やかで明るい色のお花が好きです。きれいだと思うのはバラですね。凛とした感じがします」。

――陽子は花を持って、バスケ部の先輩の宏美に告白しました。中学生くらいの女子同士で普通にあることですか?

「女子校とかではあると聞きます。私も恋愛感情ではないのですが、憧れの先輩はいました。素敵な女性に惹かれるという意味では陽子に共感できて、抵抗はなかったです」。

――エレナさんが憧れたのは、どんな先輩だったんですか?

「同じ軽音部で歌も楽器も上手で、演奏している姿を見て『カッコイイな』と思って、お話したりしてました」。

――軽音部に入っていたんですね。

「今も高校で入っていて、ギターをやってます。私は小学校の低学年からアニメが好きで、『けいおん!』の影響もあってロックバンドを聴くようになって、小学4年生のときの誕生日の親からのプレゼントでエレキギターをもらったんです。小学生のうちは自分で(教則)本を買って練習してましたけど、中学に入ってバンドを組んだら、1人で弾くのとは違う楽しさがありました。うまく行ったときに、すごく達成感があります」。


――どんな曲を演奏しているんですか?

「アニソンとかJ-POPとかいろいろです。『けいおん!』の『Don’t say “lazy”』やWhiteberryの『夏祭り』に、ボーカロイドの『再教育』もやりました」。

――ボカロの曲は人間が歌うと難しかったりもしますよね?

「普段はベースの子が歌うんですけど、その曲はツインボーカルで、もう1人要るということで私も歌いました。ちょっと難しかったです」。

――「けいおん!」の唯は自分のギターを「ギー太」と呼んでました。

「私も『ギー太』と呼んだり、制服の上着を着せてあげたりしています」。

――それは何か意味が?

「寒そうだったから(笑)。それをパシッと写真に撮ったりします」。

――(笑)。先輩への告白の話に戻ると、エレナさんも陽子と同じ立場だったら、自分から行きますか?

「私は思ったことをすぐ直接伝えたくなっちゃうタイプなので、きっと陽子と同じように気持ちを伝えていたと思います。お花を買ったかはわかりませんけど(笑)」。

――宏美に言われてましたが、卒業前の3月ではなくて、その後に気まずくなるかもしれない12月でも?

「それもわかります。人気のある先輩だったら、ライバルに取られないうちに……と考えていたと思います(笑)」。

――志田彩良さんが演じた宏美も、素敵に思いました?

「はい。高い目標を持ってキラキラしていて、陽子が憧れる気持ちはわかりました」。


――志田さんとは同じ事務所ですが、共演は初めて?

「事務所のレッスンでご一緒させていただいたことはありますけど、作品で共演するのは初めてでした。初めて現場で会ったときから、帰りの電車が一緒で『お互い何て呼べばいいかな?』と話しました。それで私が『彩良ちゃん』と呼んで、私のことを『エレちゃん』と呼んでくれるようになって、そこから一気に距離が縮まって、撮影でもっと仲良くなっていけた感じがします」。

――年齢的には志田さんが4歳上ですが、自然に「彩良ちゃん」と?

「同じ目線に立って話してくださって、親近感があったので大丈夫でした」。

 
 

素直な役かと思って完成してから
天然っぽいのに気づきました(笑)

 
 

――陽子は総じて、どんな女の子だと思いました?

「素直で真っすぐな子、というのが最初の印象です。でも、お芝居していたときには気づかなかったんですけど、完成した映画を観たら、結構天然っぽいところがあるんじゃないかと(笑)。宏美先輩と田中さんの花屋に行って3人で話すシーンで、急にお茶を一気飲みし出したり(笑)、周りから見たらクスッとなる一面があることに、完成してから気づきました」。

――そのお茶の一気飲みは、うまくできたんですか?

「もっとスパッと飲むつもりだったんですけど、結構時間がかかってしまって(笑)。でも、その間もちょうど良かったんじゃないかと思います」。


――他に、初の映画撮影で印象に残ったことはありますか?

「本当にスタッフの皆さんも共演者の皆さんも温かくて。映画を観たら温かい印象を受けると思いますけど、現場でもそのままの空気が流れていました。屋上のシーンはすごく寒かったんですけど……」。

――画面でも風が吹いているのがわかりました。

「そうなんです。でも、皆さんがブランケットやカイロを持ってきてくださったり、風よけをしていただいて、『みんなが頑張っているから私も頑張れる』とすごく思いました」。

――最後のほうで、ラーメン屋に行くシーンもちょっとありました。

「あそこはひとつ心残りがあります。チャーシューを食べたかったんです(笑)。ラーメンを食べて、チャーシューも入ってましたけど、彩良ちゃんには監督から『チャーシューを食べてください』とご指示があって、私にはなかったから食べなかったんです。それで撮り終わったらラーメンが回収されちゃって、『ああ、チャーシュー……』という感じでした(笑)」。

――エレナさん自身は、去年高校生になったんですよね。中学時代とは変わりました?

「中高一貫なのでガラッと変わったことはなくて、友だちも中学のときと同じです。でも、授業のスピードが速くなって、1時間休んだら次が大変。勉強が難しくなりました」。

――でも、エレナさんは今ちょっとお話しただけでも、頭の良さを感じます。

「どうですかね? パッと見だと、中学のときに『高2か高3だと思った』と言われることはありました(笑)」。

――「mellow」の陽子はスクバに大きな猫のぬいぐるみを付けてました。エレナさんはそういうのは?

「私のカバンには、誕生日に友だちからもらったマイメロちゃんのキーホルダーを、ポンと付けてます。あまり付けすぎて、電車に乗ってスレて汚れちゃうとかわいそうなので、なるべく少なめにしてます」。

――趣味というと、やっぱりバンドですか?

「ギターを弾くのはすごく好きです。でも、今もアニメが大好きなので、休日は1日中アニメを観たり、ゲームをしてます。一番好きなのは『アイドルマスター』です」。

――ゲームから入ったんですか?

「曲から入りました。そこからどんどん惹かれていって、今では命や家族や友だちと同じくらい、『アイマス』は大事なものになっています(笑)」。

――命と「アイマス」が同じくらい大事なんですか(笑)。

「本当にすごく好きです。ライブにも行ってます」。

――推しキャラは?

「我那覇響ちゃんです! 声優の沼倉愛美さんが好きなこともありますし、初期はツンデレっぽい印象だったのが、だんだん他のアイドルとコミュニケーションを取って、自分の素を出している姿を見ていたら、すごくかわいいなと思って惹かれました」。


――ところで、エレナさんは日本とイタリアのハーフだそうですね。

「お父さんがイタリア人です」。

――イタリアにはよく行くんですか?

「去年の夏もミラノのおばあちゃんの家へ行きました。おばあちゃんの作るラザニアは本当においしいです」。

――自分の中にイタリア人の血を感じることはありますか?

「やっぱり自分の気持ちをすぐ伝えたくなっちゃうところですかね。中学のとき、同級生の子にすぐ『かわい~い!』と言って、『チャラい』と言われてました(笑)」。

――仕事に関しても積極的に行くんでしょうね。

「いろいろなことに挑戦したい、というのが今の一番の思いです。お芝居でも映画、舞台、ドラマで演じ方が全然違うと思うし、どんな役が来ても演じ分けられるようになりたいです」。

――仕事以外で頑張りたいこともありますか?

「学校の部活では3年生の先輩が引退してしまうので、今年は2年生になる私たちがみんなをまとめていかないといけないから、力を入れて取り組みたいです」。

――「mellow」の陽子と逆に、自分が後輩に告白されることはないですか?

「それは今のところ、ないですね。後輩ですごくギターの上手い子がいるので、負けないように先輩の底力を見せてやりたいと思います(笑)」。

 
 


 
 

松木エレナ(まつき・えれな)

生年月日:2003年11月11日(16歳)
出身地:千葉県
血液型:O型
 
【CHECK IT】
幼少期からモデルとして活動し、2012年にHONDA「ステップワゴン」のCMで話題になる。映画「mellow」が新宿バルト9、イオンシネマ シアタス調布ほかで現在公開中。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

「mellow」

配給/関西テレビ放送、ポニーキャニオン
詳しい情報は「mellow」公式サイトへ
 

 

2020「mellow」製作委員会
 
 
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