PICK UP ACTRESS 小芝風花

PICK UP ACTRESS 小芝風花

PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

ドラマ「美食探偵 明智五郎」に出演
移動弁当屋の店主役で事件に関わる

 
 

――「美食探偵 明智五郎」で移動弁当屋の店主の小林苺を演じるために運転免許を取ったそうですが、車庫入れとか縦列駐車とか、てこずったところはありませんでした?

「一応すべて一発合格でした。ただ、都内は人も車も多すぎて、初心者としては怖いので、まだ運転はできていません。今は駐車とかできるのか、不安はあります」。

――本当の路上と教習は違いますしね。

「もともと明智さん役の中村(倫也)さんを乗せて運転するシーンがあるかもしれないと、危機感から免許を取ったんですけど、そういう場面はまだ全然なくて(笑)。この前やっと直進するシーンの撮影があって、久しぶりに車に乗れて楽しかったです」。

――弁当屋さんだと、料理するシーンはそんなにないですか?

「お弁当を詰めることはありますけど、料理をするシーンは多くないです。プライベートで多少は料理をするので、そこは練習しなくても大丈夫かなと思います」。


――ドラマのPR動画では、得意料理に四川風麻婆豆腐とエビチリを挙げていましたが、上級者メニューでは?

「『強火がダメなら弱火で攻めろ』みたいな中華のいいレシピがあって、それを見たら、おいしく作れます。だから、結構簡単です」。

――最初は肉じゃがから、というわけではなかったんですか?

「肉じゃがも作りました。20歳ぐらいから料理を始めて、最初に作ったのはハンバーグだったと思います。私は強火しか知らなかったみたいで、まんまと外が焦げて中は生ということになりました(笑)。母に『あなたは中火や弱火を知らないの?』と言われましたけど、少しずつ料理を好きになっていきました」。

――美食家で探偵の明智が苺の店の常連で、苺も事件に巻き込まれていきますが、風花さんも美食家ですか?

「私は基本的に何でもおいしく食べられるタイプです。コンビニのお弁当もよく買うし、B級グルメや町中華も大好き。もちろん、このドラマで高級フレンチやロッシーニを食べさせていただくと、『おいし~い!!』と思います(笑)」。

――そういう高級レストランに自分で行くことも?

「プライベートで行ったことはないです。だから、この作品で食べ方のマナーも教えてもらっています。ロッシーニは最初に牛肉を切って横に置いて、フォアグラと一緒に刺して食べる……とか」。

――そういうことを気にしながらだと、食べた気がしなかったりしません?

「自分が食べている映像がテレビで流れるので、怖いところはあります。でも苺の役柄的には、ちゃんとマナーができてなくてもいいので、そこはあまり気にせず、いただきました。ロッシーニはビックリするほどおいしかったんですけど、テリーヌは大人な味というか。お肉にフルーツを使ったソースがかかっていて、『焼肉のタレが欲しい』と思ったりしました(笑)」。


――風花さんはPR動画で最後の晩餐に食べたいメニューとして、唐揚げとポテトという庶民的なものを挙げていました。

「大好きなんですよ~。きのうの夜もポテトを食べました。あまり高級なものを食べていないからなのか、一番おいしいと思うのは唐揚げにポテトと、母が作ってくれるシーチキンピラフです」。

――このドラマは明智が連続殺人鬼に挑むサスペンスでありつつ、明智と苺のシーンはコミカルですよね。現場でも楽しくやれていますか?

「キャストの皆さんもスタッフさんも面白い方ばかりで、撮影の合間も中村さんや北村(有起哉)さん、(佐藤)寛太くんたちとずーっと喋って、和気あいあいとしています。中村さんが普段からムチャ振りしてくるタイプで、明智さんと変わらなくて面白いです(笑)」。

――去年、漫才師やアナウンサーを演じたときは「プレッシャーと不安で夜も寝られなかった」との話でしたが、今はそういうことはないですか?

「まったくないです(笑)。朝から晩までのスケジュールが続くこともあって、疲れが溜まることはありますけど、それでも楽しさのほうが上回っていて。夜はバタンキューって感じで、ぐっすり寝てます(笑)」。

――苺役は「トクサツガガガ」などでのコメディエンヌぶりを買われてキャスティングされたそうですが、自分でもコミカルな掛け合いが得意な感覚はありますか?

「振り回されて全力で反応して、リアクションを取るのはすごく好きです。振り回す側はまだ演じたことがなくて、得意じゃないかもしれません。苺は感情が表情に出るタイプなので、その感情のままにリアクションをするのは、すごく楽しいです」。


――オーバーな表情を心掛けていたり?

「そんなつもりはないんですけど、たまにカメラマンさんが笑ってくれて、『変な顔をしているんだろうな』と思うときもあります(笑)。コケるシーンで『いいコケっぷりだったね』と言われたり、1話の崖から落ちるところで『うまいね』と誉めてくださって、どんな感じに映っているのか、楽しみになります」。

――「面白くやろう」と意識しているわけではないんですね。

「ただ全力でコケたりしてます(笑)。自分に対する遠慮がないので、よく傷やアザができますけど、結果的に面白く映っていたら嬉しいです」。

――そんなにアザができるんですか?

「この現場ではよく青アザができます(笑)。探偵事務所のセットとかで、ダーッと走ったり、激しいリアクションをした拍子に、どこかにバーンとぶつけちゃうみたいです」。

 
 

テンションは私の倍くらいの役ですけど
自分の感情に素直なところは似ていて

 
 

――それだけ全力でやっているんですね。そういうのは普段の風花さんも持っている部分ですか?

「持っています。苺は私の倍くらいのテンションな感じがして、私はあそこまですべてにハイテンションではないですけど、感情はわかりやすいみたい。『今すごく嬉しいんだね』とか『悩んでいるでしょう?』と言われます。中村さんも本当に明智さんみたいで、『今ちょっとモヤモヤしているでしょう?』とか、すぐ気持ちを当てられます」。

――一方、風花さんは真面目でもありますよね?

「根本的に変に真面目なんです。自分でも『面白くない人間だな』と思います。天真爛漫な人が羨ましい。『やったらダメ』と言われたことを『ちょっとくらいは』と思ってやると、すごい罪悪感に苛まされるんです」。

――学生時代も校則を破らなかったタイプ?

「そうでした。だから自分から飛び抜けた何かが出ることはない気がして、つまらないと思うことは正直あります」。


――でも演技になると、そういう殻が破れると?

「苺に関しては、本当に自分の感情に素直なので、言われたことに対して『そうなんだ! これが真実だったんだ!』とか『えーっ、こっち? そうなの?』とか、反応がすごくわかりやすくて。複雑な部分は少ないから、演じやすい気はします。私も好きな人には単純に懐いたりするし、苺も真面目な子でもあるので、似てるんだと思います」。

――放送は日曜の22時半から。普段それくらいの時間は何をしていますか?

「このお仕事をしていると曜日感覚はなくなっちゃいますけど、10時半は結構遅いですよね。お風呂に入り終わって髪も乾かして、のんびりテレビか動画を観ているリラックスタイムですね。11時半になったら寝ちゃいます」。

――それは早いですね。

「早いんですよ。母とまったり晩酌するときはあっても、12時以降まで起きていることは少ないです。たまに友だちから1時とかにLINEが入ってますけど、気づかず熟睡していて、『この時間は寝てるって、いつも言ってるやん!』という(笑)」。

――昨年12月の取材では、プライベートでギターを始めたとのことでしたが、今も弾いてますか?

「弾いてますよ。コードを覚えてきたから、特に難しい曲でなければ何でも、コード譜を見ながら弾けるようになりました。最近はAimerさんの『コイワズライ』や『カタオモイ』で指で弾くアルペジオの練習もしていて。めちゃめちゃ難しいんですけど、楽しみながらやっています」。


――そして、4月には誕生日がありますね。

「みんなが『おめでとう』と言ってくれるから嬉しいです。今年の誕生日は『美食探偵』の現場なので、お祝いしてくれるかなと期待してます(笑)」。

――今度で23歳ですが、まだ「またひとつ年を……」とはなりませんか?

「全然ないですね。『30代が楽しい』という話をよく聞くので、もうちょっと年齢を重ねて、できることの幅が広がったらいいなと思います」。

――今はどんなことができるようになりたいと?

「いっぱいありますけど、10代の頃は特に出不精かつ無趣味で、とりあえずもっと外に出たいと思っていて(笑)、今は家族でハマっているキャンプをいろいろなところでしたいです。趣味もギターだけでなく、お仕事に役立つように、日舞とか和の習いごとをしたいと思っています。三味線にも興味あるんですよ」。

――何かきっかけがあったんですか?

「お仕事で三味線について教えてもらったことがあって、『時代劇で弾く役が来たらカッコイイな』と思いました。乗馬もそうですね。特技がひとつあれば自信に繋がる気がします。今まで特技を聞かれても何もなさすぎて、『やっぱり私って面白くないな』と思っていたので、何か見つけたいです」。


 
 


 
 

小芝風花(こしば・ふうか)

生年月日:1997年4月16日(22歳)
出身地:大阪府
血液型:A型
 
【CHECK IT】
「ガールズオーディション2011」でグランプリを受賞。2012年にドラマ「息もできない夏」(フジテレビ系)で女優デビュー。2014年公開の「魔女の宅急便」で映画デビューにして主演し、第57回ブルーリボン賞の新人賞を受賞。主な出演作は、ドラマ「あさが来た」(NHK)、「マッサージ探偵ジョー」(テレビ東京系)、「トクサツガガガ」(NHK)、「べしゃり暮らし」(テレビ朝日系)、「歪んだ波紋」(NHK-BSプレミアム)、「パラレル東京」(NHK)、映画「ガールズ・ステップ」、「天使のいる図書館」、「文福茶釜」、舞台「オーランドー」ほか。ドラマ「美食探偵 明智五郎」(日本テレビ系/日曜22:30~)に出演中。「オスカル!はなきんリサーチ」(テレビ朝日/金曜25:20~)にMCで出演中。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

「美食探偵 明智五郎」

詳しい情報は 「美食探偵 明智五郎」公式サイトへ
公式TWITTERへ

 

 

 

 
 
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