PICK UP ACTRESS 堀田茜

PICK UP ACTRESS 堀田茜

PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

人気モデルでバラエティや女優でも活躍
「感情8号線」で初のドラマヒロイン役

 
 
――去年は大活躍で忙しかったんじゃないですか?

「時期によってバラつきはありますけど、確かに今までと比べたら少しずつスケジュールが埋まっていて、すごくワクワクしました」。

――連ドラにも「ノンママ白書」「家政夫のミタゾノ」と続けて出演されましたが、堀田さんはもともと、元モデルのお母さんの影響もあってモデル志望だったんですよね? 女優業についてはどう考えていたんですか?

「昔からドラマや映画は好きで、憧れは抱いてましたけど、まさか自分がなれるとは思ってなくて。事務所に入ってモデルの仕事をするなかで、少しずつ女優の話が出て、『やれるものならやりたい』とオーディションを受けながら、今に至る感じです」。

――ドラマや映画で好きだった作品というと?

「中学生のとき、『オレンジデイズ』が大好きでした。あれを観始めて、ドラマや映画は素敵な世界だなと思いました。柴咲コウさんがリアルに耳の聞こえない役作りをされていた感じがしたし、当時の私には衝撃的でした」。

――堀田さんもああいう大学生活を送れました?

「あそこまで青春って感じではなかったけど、もともと『オレンジデイズ』を観て『大学に行こう!』と決めたんです(笑)。あんなキャンパスライフを送りたいと、ずっと思っていて。でも、オレンジノートは書けませんでした(笑)」。

――女優デビュー作のドラマ「恋の合宿免許っ!」もオーディションだったんですか?

「そうですね。演技レッスンもほぼ未経験のなか、ダメ元で受けたオーディションで、まさか合格するとは思っていなくて、スタッフもみんな驚いてました。宮古島で1週間、本当に合宿しながらの撮影で、すごく印象的です」。

――出演を重ねながら、演技への意欲が高まった感じ?

「未知の世界で、始めてから『こんなに難しいんだ』って挫折したこともたくさんありますけど、やればやるほど感覚がわかってくるし、『続けていけば得るものがたくさんある』と感じました。人としても」。


――女優として何かに目覚めた出演作もありますか?

「それぞれの作品で学んだことはありますけど、印象的なのは『CONFLICT~最大の抗争~』ですね。ヤクザ映画で、そうそうたるキャストの皆さんのなかでヒロインとして出演させていただいて」。

――小沢仁志さん、哀川翔さん……と怖そうな顔ぶれでしたが(笑)。

「ビビッてましたけど(笑)、初めて台詞がたくさんある役に挑戦させていただきました。まだ目の前のことにいっぱいいっぱいながら、この辺から『お芝居って楽しい』と思い始めて。終わったときの達成感もあったし、先輩の俳優さんが『あそこは良かった』とか誉めてくださって、『もっと頑張りたい!』という気持ちになりました」。

――一方、さっき出たように演技の難しさに悩んだことも?

「それはいつもです。最近で一番悩んだのは、今度放送される『感情8号線』です」。

――1話ごとに主人公が変わって、堀田さんは最後の第6話「田園調布 麻夕」でヒロインを。

「今までの自分のキャリアのなかで、台詞が一番多くて。役的にもピュアな女の子で、繊細な感情をそれぞれのシーンで出すのも初めてでした。『ミタゾノ』はコミカルな感じだったし、『CONFLICT』は全力で叫んだり『離して~!』みたいに言うところばかりだったので、“繊細”という点で、まず壁にブチ当たって。毎シーン毎シーンすごく揉まれて鍛えられました」。

――悩んで胃が痛くなるくらいまで行ったりも?

「行きました。寝られなかったり。『明日できるかな?』と思ったら、自分のやれることは全部していくんです。台詞はもちろん覚えて、頭でシーンを想像して、動いてやってみたりも。でも現場に臨むと、相手の役者さんは自分の想像と全然違うふうに動くし、全然違うテンションで演じられたりもする。それで頭が真っ白になっちゃって」。


――根を詰めて練習してきただけに。

「監督に相談したら『前もって覚えすぎるのも良くないかもね』と言われて。『じゃあ、どうしたらいいんだ!?』って、また頭が真っ白になりそうでしたけど、最終的には自分にとって、すごく良い経験になりました。監督がそこまで密にアドバイスをくれたり、ときに叱ってくれることは本当にありがたかったですし、初めてのメインの役だから、たくさん見てもらえたところもあったので。ひと山越えられた感じがしました」。

――どこかの段階で悩みもフッ切れたんですか?

「お嬢様の役なんですけど、好きな男の子は貧乏な劇団員で、荻窪の餃子屋さんでアルバイトをしていて。自分も追っかけて、そこでアルバイトをするんですね。シーンで言うと、彼に告白するときの麻夕の感情が、そのときの私の心境とピッタリ合いました」。

――告白するドキドキと大事な場面を演じる緊張感がシンクロして?

「そうです。それが良いのか悪いのかわかりませんけど、長いシーンでとにかく集中力を切らさないように意識しました。演技がまだまだなのはわかっていますけど、やり切った感じはしました」。

――予告編で「昔から母に言われてたんです。人前で感情を出すのはみっともないことだ、って」と言うシーンがありました。そういう感覚は堀田さんにはあります?

「私は真逆ですね。楽しいときは笑うし、怒るときは怒る。友だちの前ではそれがよく出て、すごくうるさいです(笑)。だから今回は難しくて、『麻夕ちゃんだったら、どうするんだろう?』といろいろ考えました」。

――堀田さんのテンションが特に上がるのは、どんなときですか?

「音楽が大好きで、フェスやライブに行くとリミッターが外れて、ワーッと乗るし叫んだりもするし、騒いで帰ります(笑)」。

――劇中の涙を流すシーンは自然にできました?

「あのときはすごく涙が出ました。自分でもビックリするくらいパーッと。あとからマネージャーさんに『あの涙は麻夕の涙? 堀田茜の涙?』と聞かれましたけど、私的には完全に役に入っていた感じでしたね」。


 
 

歌がヘタだと作品のイメージを壊すので
音痴キャラを払拭しようと頑張りました

 
 
――お嬢様の役ということで、振る舞いで気を付けたことはありました?

「本当に育ちが良い子なので、背筋を伸ばして上品な感じの所作を意識しました。餃子屋さんで働いているときにしょう油を置くシーンがあって、そこもガサツな感じではなく、丁寧に上品に置きました」。

――餃子屋には似つかわしくないほどに?

「はい。そこで観ている方がギャップを覚えるくらいに。お嬢様が餃子屋さんで……という違和感が出るようにしました」。

――堀田さん自身も育ちは良いほうだったのでは?

「私は普通ですけど、母も食べ方や歩き方には厳しかったです。モデルをやっていたこともあって、服の着方とかもうるさく言われて育ちました」。

――バイトはスタバとかで経験あるんでしたっけ?

「そうです。スタバで2年間バイトしてました。餃子屋さんで接客するシーンはそんなに長くなかったんですけど、バイトのことを思い出して『こんな感じだったな』となったので、やっていて良かったです」。


――実際に田園調布で撮影したんですか?

「麻夕が全力で走るシーンとか景色が映るところは田園調布で撮影しました。行ったことがなかったので、駅の造りにビックリしましたね。テーマパークみたいで。『こんなところで育った麻夕ちゃんは本当にお嬢様だな』と思いました」。

――この6話を撮って、自分の殻が破れたような感触もありました?

「そうですね。撮り始めたら、恥ずかしさとか全然感じなかったですし。最初の頃は慣れない分、お芝居への恥じらいや緊張もあったんですけど、『感情8号線』をやって、それが一切なくなったのを改めて実感しました」。

――「現場では共演者が想像していたのと違うことを」という部分も、逆に面白さになったり?

「まだ『そう来るか。じゃあ、私はこう返そう』という余裕は全然なかったです。いっぱいいっぱいになっていて。でも、何回も何回もやらせてもらううちに、相手の方とも息を合わせて馴染んでいくことができました。台本を読んで想像したものとはまったく違うものが映像になるのは、すごく面白いなと思いました」。

――このドラマでは、各話の主人公が歌を口ずさむシーンがあって、堀田さんも「ぼくらが旅に出る理由」を歌っています。歌といえば、堀田さんはバラエティ番組で「もしもし亀よ~」と歌ってインパクトを残したことがありましたが(笑)。

「それはすごく言われましたし、私もこのドラマで歌うことになったとき、『大丈夫かな?』と思いました(笑)。ヘタな歌だと作品のイメージを壊してしまうから、すごく練習していったんです。でも、自分ではそんなに歌がヘタだと思ってなかったので(笑)。普通に麻夕として歌おうと思いました」。

――何テイクも録らずに済みました?

「結構すぐ終わりました。楽勝でしたよ。アハハ(笑)」。


――普段カラオケには行くんですか?

「行きます。友だちとかと」。

――そこで歌をとやかく言われたことはなく?

「なかったんです。人並みに歌えると思っていたので、番組でヘタと言われて『私の歌はヘタだったんだ……』とショックを受けました(笑)。今回はその音痴キャラを払拭できたらという一心で頑張りました」。

――今年も堀田さんはモデル、女優、バラエティとマルチに活動していくわけですか?

「まだ『これ!』ってひとつに絞る必要はないのかな。本当にどれも好きで、全部が楽しくて奥深いので。器用貧乏になるのは怖いけど、やらせてもらえるお仕事はできる限りやっていきたいです」。

――お話をうかがっていると、堀田さんはかなり真面目なタイプだと思います。

「そうですかね? 自分ではわからないです」。

――さっき出たように、現場に入る前に準備は十分やっておきたいところはあって?

「不安性なので、下準備はちゃんとしていくタイプですね。してないと、怖くなっちゃうので。それを真面目と言うなら、そうかもしれません」。

――バラエティでも、そういう準備は欠かさず?

「テーマになることや共演させてもらう方はSNSで調べていくこともあります。台本も目を通していきます」。

――ちなみに今、勉強したいと思っていることはありますか?

「ずっと英語を話せるようになりたくて」。

――大学ではフランス文学専攻でしたっけ?

「専攻してましたけど、英語もフランス語も話せるほどではなくて、フランス語は文法しかできません。それもまた悔しいので、語学を頑張りたいです」。


――「世界の果てまでイッテQ!」とかで海外に行く機会もあるから?

「そういうときにコミュニケーションが取れなくて、悔しい思いをします。アメリカでマジックの先生に教わっても、カメラが回ってないときに会話できないのが歯がゆかったし。英語が話せたら仕事にも役立つし、プライベートの世界も広がるから、人生における目標として掲げておきます」。

――仕事で海外に行っていると、プライベートで旅行したい欲はそんなにないですか?

「お仕事だと行きたいところに行けるわけではないので、逆にプライベートで好きな国に行きたくなります。前回『イッテQ!』でスペインに行って、ごはんもすごくおいしかったんですけど、マドリードだったからサグラダ・ファミリアも見られなくて。次はプライベートでバルセロナに行きたいです。パエリアも食べたいし(笑)」。

 
 


 
 

堀田茜(ほった・あかね)

生年月日:1992年10月26日(24歳)
出身地:東京都
血液型:B型

 
 

【CHECK IT】
2009年に「第12回全日本国民的美少女コンテスト」の本選に出場。2014年より「CanCam」(小学館)で専属モデル。2015年5月より「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)に出川ガールズとして出演中。「UEFA Champions League 16/17 ハイライト」(スカパー!)でアシスタントMC。2016年には女優としてドラマ「ノンママ白書」(フジテレビ系)、「家政夫のミタゾノ」(テレビ朝日系)などに出演。映画「CONFLICT~最大の抗争~」でヒロイン。現在、ドラマ「感情8号線」(CSフジテレビTWO/日曜23:30~)に出演中。2月19日放送の第6話「田園調布 麻夕」で主演。
 

詳しい情報は公式HPへ

 
 
「感情8号線」(CSフジテレビTWO)



 

詳しい情報は公式HPへ

 
 

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