PICK UP ACTRESS 唐田えりか

PICK UP ACTRESS 唐田えりか

PHOTO=mika INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

映画「覚悟はいいかそこの女子。」で
クールビューティーなヒロイン役

 
 

――「覚悟はいいかそこの女子。」は今までのえりかさんの出演作になかったラブコメですね。

「はい。少女マンガが原作のキラキラものは初めてでした」。

――恋愛系の少女マンガを読んではいたんですか?

「小、中、高のときは読んでました。『ストロボ・エッジ』とか『高校デビュー』とか『アオハライド』とか、王道のものを好んでました」。


――やっぱり壁ドンや頭ポンポンには、女子としてときめきます?

「『いいなー』って思いながら読んでました(笑)。私は女子校で、そういうことがなかったので」。

――今回の映画でも、えりかさんの演じた三輪美苑がポンポンされるシーンがありました。

「やっぱり、ちょっと経験したかったことが叶った……みたいな感じはありましたね」。

――でも、自分が壁ドンをする側になるとは思わなかったのでは?

「思わなかったですね。されるとも思わなかったですけど、するとは一切考えてなかったです」。

――愛され男子の古谷斗和(中川大志)が「俺の彼女になってくんね?」と言ってきて、「安っぽい告白」と切り返す形でしたが、スムーズに撮れたんですか?

「壁ドンのシーンはクランクインした初日にいきなり撮影しました。カメラのアングルによって距離感が変わったりもして、めちゃくちゃ近いときは大志くんの顔が本当に目の前になるんです。鼻息もかかるくらいで(笑)、その距離でお芝居するのはすごく難しかったです。でも、『ここは堂々としないとダメだ』と思ってやってました」。


――美苑がそういうキャラですからね。「難攻不落のクールビューティー」ということで、男子には「神に選ばれし美少女」とも言われています。えりかさんは「神に選ばれし」はそのまま当てはまると思いますが、「クール」というよりは穏やかなタイプですよね?

「普段の私はこんな感じなので(笑)、美苑のクールであまり笑わないところは自分とのギャップがすごくありました。でも、美苑が内に秘めている頑固さとか、実は寂しがり屋みたいなところは自分と似てると思ったので、その部分を大きくする努力をしました」。

――えりかさん自身も頑固だと。

「そういうところはあると思います。自分でも認識はありますけど、人から言われることが多いんです。前の『寝ても覚めても』の現場でも『すごく頑固だね。肝が据わっているね』みたいなことをよく言われていて、『私って頑固なんだ』と改めて知りました」。

――その頑固さは演技に対するこだわりとかに出るんですか?

「『覚悟はいいか~』の撮影中も、自分の中で追い求めている理想像が高くて、そこに達することができない悔しさや戦いみたいなものがありました。そんなに演技の経験がない中でも、この作品の美苑役は自分との違いが大きくて一番難しかったです」。

――劇中で男子たちが「女子が好きな胸キュンシチュエーションランキング」とかをスマホで検索するシーンがよく出てきましたが、ああいうのはどう思います?

「検索してもいいですけど、バレないようにやってほしいです(笑)。『検索したらこう出ていたのでやってみました』ということだと『エッ?』となっちゃうので、検索結果を知った上でさり気なくやってくれたらいいですね」。

――「胸キュン」のランキングで出てきた「一緒に危機を乗り越える」とか「思いがけない場所で会う」といった結果は、女子として納得いきました?

「そうですね。当たっている気がします。女の子だったら誰でもうれしいことだと思うので」。

――古谷が美苑にしてくれたことの中では、何が特にうれしく感じました?

「まず古谷に対して全然興味がないところから始まりましたが、だんだんと『悪い人ではないんだ』と気づいて、『頼れるな。男らしいな』と思えたのは、美苑の家に借金取りがドンドンドンと押し掛けてきたときですね。隣りの部屋のベランダから助けてくれたんですが、これが最初のキュンポイントだった気がします」。


――あのシーンを撮るのは体的に大変でしたか?

「装置みたいなものを2人とも付けて実際に跳んだので、大変だったんですけど、何かちょっと楽しかったです。あんな経験はしたことがないですし、現実ではできないことができた気がします。それ以前に、古谷が隣りの部屋に住んでることが、すごいんですけど(笑)」。

――現実だったらストーカーまがいな(笑)。

「そうですね。原作がマンガだから許される世界観で、好きでした」。

――あと、イケメンの愛され男子だから許せるところもあったかと(笑)。

「確かに、大志くんだったから……というのはあった気がします(笑)」。

 
 

自分のために頑張ってくれる姿に
ジワジワくる感じがありました

 
 

――さっき出たように、美苑は古谷にだんだんと心を開いていった感じですが、気持ち的に段階を踏むのは演技として難しかったのでは?

「やっぱり順撮りではなかったので、そこは難しかったです。ずっと皆さんと試行錯誤しながらやっていく感じでした」。

――美苑の心が大きく動いたのはどこだったとか、考えました?

「そのタイミングは大事だと思いましたけど、脚本を読んで『ここだな』という決定点はあまりなくて……。演じていても見つからなかったんですけど、まず古谷が自分のために動いてくれて、背中を押してくれて、ひたむきに頑張っている姿を見ていて『私、頼ってる……』と気づいてきたように思います。自分の想いも彼になら何でも話せていて『あれ?』となりました。ジワジワくる感じがラストシーンまでありました」。

――えりかさんは映画をたくさん観ているそうですが、井口昇監督の作品も観たことはあったんですか?

「なかったんですけど、大志くんが前にやっていた深夜のドラマ(監獄学園-プリズンスクール-)をちょっと観たら、今回とテイストが全然違っていました(笑)。知り合いの方に『次は井口監督とご一緒するんです。ラブコメなんです』と話すと、『えっ、井口さんってラブコメやるの?』と結構言われて、私もあのドラマを観たら、『確かにそう言うのはわかる』と思いました(笑)」。


――「ロボゲイシャ」とか奇想天外な作品も多いですから。

「でも、井口さんは『ずっとラブコメをやってみたかったから、すごくうれしい』とおっしゃっていました。現場でも、井口さんが楽しみながら撮ってくださっているのが、伝わってきました」。

――演出で新鮮に感じたことはありました?

「『オーバーに大きくやってください』とたくさん言われたことです。『そこから削っていくほうが楽だから』というのが理由でした。あと、シーンの段取りごとに井口さんがまずお手本を見せてくださったので、『求められているのはこういうことなんだ』とわかりました。自分がオーバーにやっているつもりでも、見ている人には普通で、それがちょうど良かったりするとか、いろいろな言葉をもらいながら演じている感じでした」。

――オーバーさはどの辺で特に出しました?

「柾木先生(小池徹平)といるときの表情とかですね。あと、古谷といて、ちょっとしたときに笑うのを、チラッとではなくハッキリ出すことも意識していました」。

――確かに、柾木先生の前ではクールな美苑が恋する女の子の顔になったり、古谷と「同棲生活みたいだね」「バカじゃないの」とか会話するところは微笑ましかったです。校外学習のシーンは普通に楽しめました?

「1月の夜に撮ったので、すごく寒かったです。でも、千葉の私の実家ともわりと近いところで、のどかだったし、新鮮な空気を吸いながらリフレッシュできました。心地良い撮影だったのを覚えています」。


――流れ星は実際に見られたんですか?

「見られなかったんです。見えたらいいなと思っていたんですけど」。

――見えたら、どんな願いごとをしようと?

「『お仕事がうまく行きますように……』という願いです。現実的なんですけど(笑)、お参りをするときはいつも、お仕事のことをお願いしています」。

――その成果もあってか、最近好調ですね。

「まだまだだと思います。お芝居に関しても」。

――最後に余談ですが、2年前の取材では「秋にはサツマイモを一度に3本食べたりする」というお話がありました。『MORE』モデルを務める今も、それくらい食べるんですか?

「この前、実家に帰ったとき、サツマイモではないんですけど新ジャガを食べて、『ジャガイモってこんなにおいしいんだ!』と感動しました。祖父が作っているもので、シンプルに塩をつけました。そのときも塩だけで3コは食べた気がします(笑)」。


 
 


 
 

唐田えりか(からた・えりか)

生年月日:1997年9月19日(21歳)
出身地:千葉県
血液型:A型
 
【CHECK IT】
マザー牧場でアルバイト中にスカウトされて芸能界入り。2015年にCMに出演して注目される。主な出演作は、ドラマ「こえ恋」(テレビ東京ほか)、「ブランケット・キャッツ」(NHK)、「トドメの接吻」(日本テレビ系)、映画「ラブ×ドック」など。映画「寝ても覚めても」が公開中。「MORE」(集英社)の専属モデル。韓国でオンエア中の化粧品ブランド「JAYJUN」のCMに出演。映画「覚悟はいいかそこの女子。」は10月12日(金)より全国公開。
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「覚悟はいいかそこの女子。」

詳しい情報は「覚悟はいいかそこの女子。」公式HPへ
 

 

 

(C)椎葉ナナ/集英社 (C)2018 映画「覚悟はいいかそこの女子。」製作委員会
 
 

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