FRESH ACTRESS 喜多乃愛

FRESH ACTRESS 喜多乃愛

PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

「花のち晴れ」で主人公の友だち役
茶髪でリムジンに乗るお嬢様ぶりに注目

 
 

――ドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」で演じる服部京子役のために茶髪にしたそうですね。

「最初は違和感があって、鏡を見ても『カツラをかぶっているみたいだな』と思いましたけど、見慣れてきたら大人っぽくなった印象です」。

――周りの反響はどうでした?

「『茶髪が似合う』と言ってくれる人もいれば、『黒髪のほうが乃愛っぽい』と言われることもあります。全体的には『大学生っぽくなったね』とよく言われます」。

――あっ、確かに。役とは別に、自分でも染めたい気持ちはあったんですか?

「大学生になったら、一回は染めてみたいと思ってました。でも、こんなに明るくしようとは考えてなくて、ビックリでした」。

――あと、痩せたみたいですけど、ダイエットもしたんですか? 

「走るのとヨガを結構やりました。近くにヨガ教室があって、体験に行ったらすごく楽しくて、週1回は行ってます」。


――ヨガをやってみた感想は?

「すっごく汗をかきます。そのあとに走るとまた汗をいっぱいかいて、走り終わると気分が軽くなります」。

――「花のち晴れ」は「花より男子」の10年後の新章ということですが、「花男」は知ってました?

「ずっと観てました。小学1年生くらいだったかな? F4のイメージがすごく強くて、『花男』といえば道明寺司という感じです」。

――花沢類派と分かれますよね。

「クラスでも分かれました。花沢類もカッコイイし、選べません……」。

――別に選ばなくてもいいかと(笑)。

「もうちょっと大きくなってからDVDで観たりして、すごく好きな作品だったので、自分が英徳学園の生徒になれるなんて……。決まったときは夢かと思って、ポカーンとしてました」。

――「花晴れ」出演に当たって、改めて「花男」も観たり?

「観ました。学園の雰囲気を知りたくて。出る側になると『どういう撮り方をしたんだろう?』という目で観ちゃいましたけど、それでもやっぱり面白かったです」。

――リアルに英徳学園に入りたい、とも?

「入ってみたいですね。みんなどんな生活をしているのか、気になります。私たちからしたら、お嬢様たちは非現実的ですけど、本当にあったら、そこにいるのも楽しそう」。

――服部京子もセレブなお嬢様なんですよね?

「そうなんです。普通に暮らしている一般的な家庭ではないので、自分の家とは全然違いました。あいさつも『ごきげんよう』ですし、髪も毎日キッチリしてもらっているみたい。通学バッグもシャネルです(笑)。私、シャネルなんて持ったこと、ありませんでした」。

――乃愛さんの通学バッグは……。

「学校指定の普通のです(笑)。シャネルも髪を染めたのも爪を塗ったのも初めてで、リムジンにも初めて乗って、初めて尽くしの撮影で楽しいです」。


――リムジンにも乗ったんですか。

「乗り心地はすごく良かったです。フカフカしていて、広くて、車の中にグラスがいっぱい置いてありました」。

――いかにもな感じで。そんな中で乃愛さん自身もお嬢様感を出すわけですよね?

「振る舞いとかは気にしてます。歩き方もお嬢様だから背筋をピッと伸ばして、バッグも普通の高校生だと何気なくバーンと持ち歩くけど、シャネルですし、ちゃんと両手で持ったりします。しゃべり方も普段の私と違ってお上品にして、お嬢様に見えるようにしてます」。

――そういうことを日常から意識していたり?

「この前、事務所から家に帰るとき、マネージャーさんに『ごきげんよう』と言いました(笑)。親にも『食べ方もお嬢様らしくしなさい』と言われて、フォークやナイフの使い方を『こうかな?』って研究してます。結構難しくて、やっぱりお嬢様はずっと英才教育を受けているから、お上品なんだなと感じました。あとは『花男』を観て、お嬢様役の先輩に当たる人たちを参考にしています」。

――京子は杉咲花さんが演じる主人公の江戸川音の友だちで。

「もう1人の仲良しの麻美という子がいて、2人の間で飛び交う会話のレベルがすごいんです。5000円のパフェを『安い』とか言ってたり(笑)。そういうお嬢様と音ちゃんのやり取りが噛み合ってないのが、面白いと思います」。


――杉咲花さんとはこれが初対面でしたっけ?

「お会いしたのも共演したのも初めてで、最初はすごく緊張したんですけど、やさしく声を掛けてくださって、とてもうれしかったです。たくさんの作品に出ていて、お芝居もすごくて、尊敬する先輩です」。

――何か出演作を観ていたり?

「『湯を沸かすほどの熱い愛』をすごく観たくて、でも、なかなかタイミングが合わなくて、最終日に有楽町に1人で行って、最後の回にギリギリで観ました。杉咲さんの演技が本当に印象的で感動して、そしたら日本アカデミー賞の最優秀助演女優賞を取られたので、すごいなと思いました」。

 
 

現場の自分と学校の自分が
違いすぎてフワフワします

 
 

――現場で杉咲さんに接していても、学ぶところは多いですか?

「お芝居以外の待ち時間でも勉強になることばかりです。クランクインの日、私はガチガチで、監督さんもやさしく『楽しくやればいいからね』って気を使ってくださいましたけど、杉咲さんは『どこに住んでるの?』『何時に起きた?』とかリラックスできるように何気ない会話をたくさんしてくださいました。それで楽しく撮影できるようになって、本当に素敵な先輩だなと思いました」。

――それにしても、乃愛さんがガチガチになっていたんですか? デビュー作のときは「緊張しなかった」とのことでしたが……。

「3日ぐらい前からずっと緊張してました(笑)。顔合わせや(安全祈願の)お祓いがあって、『ちゃんとあいさつできるかな?』『噛まないかな?』って心配だったんです。顔合わせのときは皆さんキラキラしていて、良いものができそうな予感がしたので、クランクインは楽しみにしていたんですね。でも初日がドラマ自体のインの日で、取材の方もたくさん来ていて、身構えたらガチガチになってしまって大変でした。ちょっと歩くシーンでも『転んだらどうしよう?』とか、普段考えないようなことまで気にしちゃって。台詞は入念に練習していたから良かったんですけど、いくら頭に入っていても緊張すると何が起こるかわからないから、これからも気を抜かずに頑張ろうと思いました」。


――今のところ、演技で悩むことはありますか?

「普段レッスンでお芝居している感覚と、現場でやる感覚がまだちょっと違っていて……。もっとたくさん経験することで、学んでいかないといけないと思います」。

――一方、乃愛さん自身は高校3年生になったんですよね?

「はい。うちの学校は成績順にクラスが決まるので、みんなすごくテスト勉強を頑張っていて、すでに受験モードになっています」。

――乃愛さんの場合は「花晴れ」の撮影とカブりつつ?

「そうなんです。時間がないのを心配していたんですけど、それより、撮影をした次の日に学校に行くと、フワフワしていて授業に集中できないんです」。

――フワフワ?

「現場の自分と学校の自分が違いすぎて、違和感を覚えるというか……学校に2日間とか連続で行くと、そっちのモードになって、そのままポッと現場に行くと、ちょっと緊張がぶり返して……。やっているうちにほぐれますけど、学校に行くとまた『あれ?』みたいな感じになるんです」。

――学校でも「ごきげんよう」とか言ってたり(笑)?

「それはないです(笑)。でも、オンエアされて友だちが観てくれたら、『ごきげんよう』と言ってくるかもしれません」。


――乃愛さんが芸能活動をしていることは、知られているんですか?

「友だちは知ってます。みんなやさしくて、まったく触れないわけでもなく、応援してくれるんですよ。いい友だちだなと思います」。

――じゃあ、学校で高2の思い出もできました?

「できました。文化祭は私の学校では3年生はやらないので、去年が最後だったんですけど、すごく楽しかったです。ピザ屋さんをやって、クラスの料理上手な子に教わりながら、慣れない手つきで一生懸命頑張りました」。

――青春ですね。

「あと、修学旅行でカナダに行きました。ナイアガラの滝を見に行って、近くまで行ける船に赤い合羽を着て乗ったんですけど、すっごい水しぶきで、冬だったから、みんなガチガチに凍えてました(笑)。でも、楽しかったです」。

――今年は受験生になりつつ、たぶん仕事も増えるでしょうから、大変といえば大変ですかね?

「お仕事でちょっと学校を休むと一気に進んで、すぐわからなくなっちゃうので、確かに両立は大変です。この前の試験前も苦戦しました。でも、お芝居をやっていると覚えるのは早くなります。台本を読んでいると暗記力がついて、台詞を覚えるのも最初より全然早くなりました」。

――そういう話は女優さんから結構聞きます。デビューしたときからプロフィールの特技が“世界史を暗記する”でしたが、それは今も健在?

「できるかどうかは別にして、世界史は好きです。先生も面白くて、歴史の人物を1人2役とかで演じながら、熱く語ってくれます。試験に出ない細かいエピソードが多いんですけど(笑)。高校生のうちは、特技は世界史にしておこうと思ってます」。

――新たな趣味にしたいことはないですか?

「受験生ではありつつ、個人的には本を読みたいです。あまり本を読まずにここまで生きてきたんですけど、お芝居をするにも本は大事だと思うので。時間が空いたら勉強しなきゃいけないし、本も読みたい。それで今、悩んでます」。

――読みたい本はありますか?

「あまり作者とかわからないんです。だから、本をいっぱい読んでる(大友)花恋ちゃんに、初心者の私にも読みやすいのを教えてもらおうかと思ってます」。


――最後に「花晴れ」の話に戻りますが、これから演じるのが楽しみなシーンはありますか?

「今度、食堂のシーンがあるんですね。食べるのかどうかはわかりませんけど、お嬢様らしい食べ方の練習は結構したので、それを生かせるか想像すると楽しいです。英徳学園の食堂だったら、きっとシェフが作るようなすごいのが出てきそうなので(笑)」。

 


 
 

喜多乃愛(きた・のあ)

生年月日:2000年5月18日(17歳)
出身地:埼玉県
血液型:A型

 
【CHECK IT】
中学3年のときに研音のオーディションに合格。2017年4月にドラマ「あなたのことはそれほど」(TBS系)で女優デビュー。4月17日(火)スタートのドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」(TBS系/火曜22:00~)で服部京子役。8月3日(金) ~8月7日(火)に上演の舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」(シアターサンモール)に出演。
詳しい情報は公式HP
喜多乃愛 公式Twitter
 

「花のち晴れ~花男 Next Season~」

詳しい情報は「花のち晴れ~花男 Next Season~」公式HP
 

 

 

 

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