PICK UP ACTRESS 喜多乃愛

PICK UP ACTRESS 喜多乃愛

PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

お姉さん気質の役柄でドラマ出演が続く
水着撮影にも挑戦した初の写真集も発売

 
 

――この春の乃愛さんは話題が盛りだくさんですね。まず、配信ドラマ「いつか、眠りにつく日」に出演。原作は読みました?

「読みました。最後が『えっ、ウソでしょう?』の連続で、読むスピードがいつもの倍以上になっていたくらい気になって気になって、一気に読み終わりました」。

――乃愛さんは主人公の森野蛍(大友花恋)の親友の山本栞役。

「友だち想いで本当にやさしくて、蛍のことを一番に考えてあげるので、友だちにこんな子がいたら嬉しいだろうなと思います。学級委員長をやっていて、お姉さん気質な役でした」。

――そこは乃愛さん自身にも通じるところ?

「私も長女なので、妹への接し方と蛍に対する栞の接し方が似ていたと思います。でも、友だちといるときの私は結構ワイワイ騒ぐ感じなので、お姉さん気質だけではないかもしれません。友だちグループの中で、私以上にお姉さん的な人もいます」。

――蛍が片想いのことを自分に相談してくれないのを栞は不満に思っていますが、そういう経験はありますか?

「私はどちらかというと悩みを相談されることが多いので、『何で言ってくれないの?』と感じたことは最近はないですね。相談内容は人それぞれで、恋だったり勉強だったり進路だったりします」。


――頼りにされているんでしょうね。蛍と栞のように、親友とケンカになったことはないですか?

「まったくないです。言い合いをしたこともないし、ケンカはしたくないので、そういう空気になると自分から一歩引いてしまうことが多いです」。

――「いつか、眠りにつく日」は、修学旅行中のバス事故で命を落とした蛍が、あの世に行くまでの19日で三つの未練を解消する物語。撮影ではどんなことが印象的でした?

「長回しでの撮影が多かったことです。蛍が栞との未練を解消するシーンもずっとカメラが追ってくれて、最終話では台本で何ページもあるシーンを1カットで撮ったりしました」。

――最後で噛んだりしたら、また最初からやり直しになるわけですね。

「そうなるとショックなのでプレッシャーはありましたけど、お芝居としては気持ちが途切れないから、花恋ちゃんとも『やりやすかったね』と話しました」。


――大変だったシーンもありました?

「事故のシーンではバスの中が狭くて、エキストラの方もたくさんいる中でカメラマンさんが移動したり、音声のラインをどこに入れるか探していたんですね。密室だから人の熱で暑くて、体力的には大変でした。でも、撮り終わったら温かいごはんが用意されていたので、みんな喜んでました(笑)」。

――乃愛さんは4月スタートのドラマ「神ちゅーんず ~鳴らせ!DTM女子~」にも出演します。主演のアイドルグループ・私立恵比寿中学のことは知ってました?

「もちろん。激しいダンスの曲とかを見ていたので、ドラマではグループの輪に入れるかなと思っていたら、皆さん、すごくやさしくて明るくて、楽しかったです」。

――乃愛さんが演じる由紀恵は生徒会長なので、生徒会役員役の安本彩花さんとの絡みが多かったんですか?

「安本さんとのシーンがメインで、柏木ひなたさん、中山莉子さん、小林歌穂さんとのシーンもありました。中山さん、小林さんとは同い年なので『そろそろテストだね』とか共通の話題がありました」。

――生徒会長らしいシーンもあるんですか?

「はい。文化祭を盛り上げるために必死だったり、机が並んでいる前に1人で立っていたりしました。由紀恵もしっかり者のお姉さんタイプでしたね。ただ、『いつか、眠りにつく日』の栞は天真爛漫で、由紀恵はちょっと奥手で恋する乙女という感じです。私にとっては初めての恋をする役でした」。

――あっ、そうでしたっけ?

「ありそうで、なかったんですよ。今回は恋愛ならではのシーンもやりました。台本をいただいたときから、『ここは緊張するな』と思っていたら、撮影がまさかの最後の最後(笑)。ずっとすごくソワソワしてましたね」。


――生徒会長を実際にやったことはあるんですか?

「ないです。でも、小学校の高学年のとき、クラスの代表委員はやりました。そんなに積極的な性格ではないので、やりたくなかったんですけど、親が私をちょっとでも明るくしようと思ったのか、『やりなさい』と言われました。それから少しずつ仕切ることもできるようになって、中学では学級委員の1コ下の生活委員をやったりしました」。
 
 

やるべきことが見えて継続もできて
数年前とは別人のようになりました

 
 

――3月23日にはファースト写真集「noa」が発売になります。

「ドキドキですね~。見てもらう方にとって良い写真集になっているのか、すごく気になります。感想を聞きたいですね」。

――コメントに「私が生まれた場所、そして祖父母が住んでる新潟県で撮影」とありますが、乃愛さんって新潟生まれでしたっけ?

「そうなんですよ。生まれたのが新潟で、1年くらいで引っ越したんですけど、年越しを新潟のおばあちゃんの家でしたり、夏休みとかに行って近所の子とスイカ割りをしたり、プールにも行きました。第二の故郷という感じがします」。

――では、自分から初の写真集は新潟で撮りたいと?

「打ち合わせで『どこで撮ろう?』という話になったとき、私がポロッと『実は生まれは新潟で……』と言ったら、マネージャーさんも出版社の方も『エッ!?』とすっごい驚かれたんです(笑)」。

――プロフィールでは“埼玉出身”となってますよね。

「育ったのが埼玉で生まれは新潟ということを、あまり言ってなかったんです。だから驚かれましたけど、新潟は海があるし自然も豊かで『いいんじゃない?』となりました。あと、3月で高校卒業なので制服は絶対入れたかったのと、オフっぽい感じでお団子ヘアにサロペットみたいな服を着るのも、すごくやりたかったことです。それでレトロなカフェに行って、テーブルに埋め込まれた昔のゲームで遊ぶ写真を撮りました。楽しかったです」。


――実際に営業しているカフェなんですか?

「そうです。ビューッと発射して撃つゲームが、まだありました」。

――昭和に流行したインベーダーゲームですかね?

「あっ、それです! 私はボタンが下にあるのを知らなくて、タッチパネルかと思って画面を触っていたら全然動かず(笑)、ジェネレーションギャップを感じました」。

――水着撮影にも挑戦ということですが、何か準備はしましたか?

「とにかく腹筋と背筋とお尻を鍛えようと思いました(笑)。日ごろから気をつけているので、ガッツリ写真集のためというわけではなかったんですけど、毎日プランクという運動を必ずして、あとは家にある器具を使って腹筋を100回くらいやりました」。

――もともと家にあった器具ですか?

「お父さんが鍛えていた時期があったんですけど、もう使ってなさそうだったから、もらっちゃいました(笑)」。

――水着に照れはありませんでした?

「ありました。一番恥ずかしかったのは、衣装合わせのときでしたね。会議室みたいなところで何回も着替えては、『こっちのほうがいいね』と言われたりする繰り返しで……。もう心を無にして頑張りました(笑)。新潟では10月半ばくらいに川で撮ったので、ひたすら寒くて、恥ずかしいどころではなかったです(笑)」。


――写真選びにも関わったんですか?

「『これを入れたい』といった希望は伝えました。表紙の白いワンピースを着たとき、前日は雨っぽかったのに、すごく晴れたんです。それで、モヤがかかった幻想的な感じの棚田で撮ったんですね。そこに咲いていた小さなお花がかわいくて、そのお花で遊んでいる写真は入れてほしくて、お願いしました」。

――写真集のテーマが「高校最後の思い出旅」で、このインタビューが掲載される頃は卒業式も終わってると思いますが、高校生活に名残り惜しさはありますか?

「ありますね~。『いよいよ学生時代が終わるんだ……』という感じです。『神ちゅーんず』の撮影中も『現役最後の制服の役だ』と思ったら寂しくなったし、映画を高校生料金で観られなくなるのもイヤだし(笑)、本当にいろいろありますけど、制服でディズニーランドにもう1回行きたかったです」。

――でも、制服ディズニーはやっておいたんですね。

「行きました。あと、この前も高校の友だちと会って、学校帰りにごはんを食べたのもすごく楽しかったから、『またやりたいね』と話したんですけど、もうできないんですよね……。そのときは普通にやっていたことが、今考えると青春だったなと思います」。

――青春はそういうものかも。卒業したら仕事1本になるんですか?

「はい。そのつもりです」。

――勉強もすごく頑張っていたみたいですけど……。

「そうでしたね。事務所に入ったときは、こんなに本格的にお仕事をするとは思わなかったのが、だんだん『もっともっとやってみたい!』という気持ちが強くなったんです。今は『行けるところまでやっていこう!』という感じです」。

――高校生のときとは意識も変わりそうですか?

「すでに数年前とは別人のように、考え方とかいろいろ変わりました。以前は普通の高校生だったから全体的に適当だったし、『運動は続かない。食べちゃう。遊んじゃう』みたいに意志も弱かったと思います。今は将来のためにやるべきことが見えてきたので、それを継続してできるようになりました。三日坊主は本当になくなりましたね」。


――どんなことを継続しているんですか?

「さっき言った筋トレやランニングもそうですし、運動の成果が効率的に出るように睡眠も改善して、0時前には必ず寝ています」。

――いわゆるシンデレラタイムに睡眠を取るように?

「そうですね。もともと寝るのは2時とかだったんです。動画やテレビを観ていて、早く寝られなかったんですけど、『0時前に寝る』と決めてからは毎日続けてます。観たいテレビがあったら、早く起きて朝に録画を観るようにしました。前はそういうことが絶対に続かなかったんです。これからも自分のダメなところをひとつずつなくしていこうと思います」。

――デビューした頃は「2020年までに朝ドラに出るのが目標」と話してました。

「今も変わりません。いつかは朝ドラに出たいし、いろいろな役に挑戦したいです。自分はどういうことが強みなのか、いろいろ経験しないとわからないと思うので、それを見つけるのが今年の目標。闇のある子とか、今までの私のイメージと違う役もやってみたいです」。
 
 


 
 

喜多乃愛(きた・のあ)

生年月日:2000年5月18日(18歳)
出身地:埼玉県
血液型:A型
 
 
【CHECK IT】
中学3年のときに研音のオーディションに合格。2017年4月にドラマ「あなたのことはそれほど」(TBS系)で女優デビュー。ドラマ「花のち晴れ~花男Next Season~」(TBS系)、「僕とシッポと神楽坂」(テレビ朝日系)、「ハラスメントゲーム」(テレビ東京系)、舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」などに出演。配信ドラマ「いつか、眠りにつく日」(FOD/火曜0:00~)に出演中。4月からドラマ「神ちゅーんず ~鳴らせ!DTM女子~」(テレビ朝日/土曜26:30~、ABC/日曜23:35~)に出演。ファースト写真集「noa」(ワニブックス)が3月23日(土)に発売。同日13:00~ブックファースト新宿店にて発売記念イベントを開催。
詳しい情報は研音公式HPへ
公式Twitter
公式Instagram
 
 

「いつか、眠りにつく日」

詳しい情報は公式HPへ
 

 

 
 

喜多乃愛写真集「noa」


2,800円+税
 

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