PICK UP ACTRESS 小西はる

PICK UP ACTRESS 小西はる

PHOTO=古賀良郎 TEXT=小山内凛

 
 

大好きなゲームのCMに出ることを夢見た少女
避けてきた恋愛小説をついに読む日が来る……!?

 
 

――少女劇団いとをかしに初めて参加したのが、第5回公演「46がくれた君のこえ〜夏〜」だったんですよね。

「そうです。スタッフさんから声をかけていただきました。ちょうどちゃんとお芝居をしてみたいと思ってたので、嬉しくて、すぐに受けました!」。

――もともと事務所に入ったのは、お芝居がしたかったからですか?

「それが、ちょっと違うんですよ。CMに出たいと思ったのが最初です」。

――なかなか限定されていますね。

「あはは(笑)。好きだった携帯アプリゲームの CMをテレビで観て、出たいと思ったんです。『Candy Crush』っていうゲームで、中学生だった当時、どハマりしてたんです」。

――そのCMに出ていた女優さんに憧れて……っていうわけではなく?

「違います、違います。出ていたのは遠藤憲一さんとかでした。本当、シンプルに『好きなゲームのCMに出たい』っていう気持ちです(笑)。だから、演技をしたいと思ったわけではなくて……。で、どこか事務所に所属したくて色々調べていたら、スターダストの全員面接オーディションを見つけて、2015年の3月に受けて合格しました」。


――じゃあ、そのゲームにハマっていなかったらスターダストには入っていなかったかもしれないんですね。

「普通の女の子だったかもしれません(笑)」。

――そのあと、初めての演技のお仕事がいとをかしの第5回公演?

「ちゃんとがっつりお芝居をしたのは、それが最初です。喋らないで歩くだけ……みたいなのは何回かあったんですけど」。

――第5回公演のときのことは覚えていますか?

「覚えてます。本番の1カ月前から毎日稽古があったので、大阪から東京に出てきて、その1カ月だけは東京で生活をしたんですけど、そんな経験初めてだったし、何よりまだ高校に入りたてだったので、いきなり1カ月も学校を休むことがイヤでした。演技もほとんど初めてだから何もわからなくて、正直逃げ出したくなることもありました。でも、いざ終わったら達成感しかなかったです!」。

――公演初日は、緊張しました?

「ヤバかったですね。心臓が口から出そうなくらい、めちゃくちゃ緊張しました(笑)」。


――緊張するとどうなっちゃいます?

「そのときは、なんかもう息がしづらくなってました。『酸素薄い!』みたいな感じでしたね」。

――無事生きていてよかったですね(笑)。

「本当です(笑)。終わった直後に、ようやく呼吸してることを実感できました」。

――もしかして、生きてきた中で一番緊張したくらい?

「一番は、スターダストの全員面接オーディションのときですね。圧倒的です。あれを超える緊張は、この先ないと思います」。

――そこまで言いきれるほどとは、一体どんな感じだったんですか?

「『息しづらい』とか、そんなことも通り越してとにかく頭が真っ白。何もわからない……みたいな状態でした」。

――覚えていることは?

「ひとりの面接官に対して5人いて、それぞれ自己紹介や特技披露をしていったんです。ロシア語で自己紹介をされていた方や、ギターを弾いていた方がいました。でも、私はこれといって特技が何もなくて……。唯一、バスケを9年間やってたんですけど、バスケッットボールを持ってくるわけにもいかず……。で、履歴書の特技欄になぜか『泣けます』って書いたんですよ」。


――演技に携わる上では、かなり役に立つ特技じゃないですか!

「でも、実際に『泣いてみてください』って言われても、全然泣けなくて……。1分粘っても涙が出てこず、『まだか……』みたいな気まずい雰囲気になっちゃったんです。面接官の人にも『感情入っていますね!』って言われました」。

――フォローされたんですね(笑)。

「もう、恥ずかしくて(笑)。特技でもなんでもないんですよね。なんで『泣けます』って書いたのか、自分でもいまだに謎です。だから落ちたと思ってたのに、二次面接に案内されたんです。そしてそこでもまた、偉い方に『泣いてみてよ』って言われました」。

――今度こそ……!

「泣けませんでしたね(笑)。机の下で隠れて思いっきり太ももをつねったりしてみたんですけど、ダメでした」。

――痛みに頼ろうとしたんですね(笑)。今はもう泣けますか?

「泣けるようになりました! 実際に今まで出演したいとをかしでも何度か泣くシーンがあって、そのときはもう泣こうとして泣いたっていうより、自然と涙が出てきました。感情が入ったんだと思います。特に前回の第8回公演では、イジメっ子に対して怒るシーンがあったんですけど、怒っているうちに本当に心の底から腹が立ってきちゃって、それでボロボロ泣けてきたんです。ちゃんと役に感情移入できるようになりました」。


――成長したんですね。ちなみに、稽古で怒られて泣くことはあります?

「たまにありますけど、それは座長の(渡辺)梨世の役目ですね。あの子、一度の稽古で2、3回は必ず泣くので(笑)。私は、ガツンと怒られた時にポロッと涙が出ちゃうくらいです」。

――今回の第9回公演は、タイトルとあらすじだけを見ると恋愛系のお話のように思えますが……。

「恋愛に携わる役の経験はあまりないので、もし私の役が恋愛の渦中にいる人だったらめちゃくちゃ嬉しいです。舞台上で恋ができるって、新鮮だからやってみたいんですよね。楽しそうじゃないですか」。

――ラブストーリーがお好きなんですか?

「私、小説をよく読むんですよ。でも、多いのはミステリー系やサスペンス系。恋愛ものは、怖くて読めないんです」。

――“怖い”とは?

「『告白の描写がどうやって描かれているんだろう?』とか、考えるだけで怖いんですよね。ハラハラしちゃいそうで。それに耐えられないんです」。


――でも、恋する乙女の役は演じてみたいと。

「はい(笑)。だから、もし本当にそういう役を演じることになったら、決意を固めて恋愛小説に手を伸ばそうと思います。……怖いですけど!」。

――まだタイトルとあらすじしか情報がない中だとは思いますが、そんな第9回公演の意気込みをお願いします!

「楽しみ方はもちろん人それぞれだと思いますが、個人的には少なくとも2回観ていただくのがオススメ。まずは一度全体を引いて観て、2回目は好きなメンバーに注目して観る。同じ話でも、そうすれば飽きずに観られるかなって思います。試してみてください♪」。



 
 


 
 

小西はる(こにし・はる)

生年月日:2000年10月16日(17歳)
出身地:大阪府
血液型:不明
 
【CHECK IT】
2016年9月に少女劇団いとをかし第5回公演「46がくれた君のこえ〜夏〜」で女優デビュー。その後、今年2月に行われた第8回公演まで、毎回の公演に出演。同じく今年2月末から3月頭にかけて、CBGKシブゲキ!!で行われた舞台「エグ女」に出演。今年4月から兵庫県東播磨観光促進PRムービーに“東播磨ちゃん”役として出演中。8月18日(土)、19日(日)の2日間に渡って上演される、少女劇団いとをかし第9回公演「夢の中の恋人と、いちごの関係?」に出演予定。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

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