PICK UP ACTRESS 小芝風花

PICK UP ACTRESS 小芝風花

PHOTO=草刈雅之 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

「トクサツガガガ」で連ドラ初主演
隠れ特撮オタクの商社OLを演じる

 
 

――昨年12月のオスカープロモーション恒例の晴着撮影会では、出席タレントさんの中で、風花さんが一番芸歴が長くなっていました。

「私は出席したのが8回目で、一番多かったですね。初めてのときは、まだ事務所に入って1カ月も経ってない頃で、周りが先輩ばかりでガチガチに緊張してました」。

――緊張の中でも覚えていることはありますか?

「先輩方は取材が何件もあって、剛力(彩芽)さんが少し休まれていたとき、私はそれほど取材がなかったので、先に帰らせていただいたんですね。そしたら、体調がすぐれなかったのに、剛力さんがわざわざ新人の私を部屋の外までお見送りしてくださったので、『やさしい先輩だな』と思った記憶があります」。

――それから順調に活躍を続けて、昨年もたくさんの作品に出演しました。体力的に大変だったりはしませんでした?

「振り返ると上半期は比較的ゆるやかで、下半期にちょっとバタバタしただけなので、それほどでもなかったです。今年は1年通して、お仕事を頑張れたらと思います」。

――1月18日スタートの主演ドラマ「トクサツガガガ」も、昨年9月下旬から撮影していたそうですね。

「12月末まで、全7話を名古屋で撮りました」。


――風花さんが演じる仲村叶は商社勤めのOLで、隠れ特撮オタクという設定。風花さん自身はもともと特撮には興味ありました?

「全然観たことがありませんでした。小さい頃は女の子向けのアニメも観てなくて、大人になってからは『子どもが観るもの』というイメージがありましたけど、『トクサツガガガ』をきっかけに過去の作品を観たりヒーローショーに行くと、普通に面白かったです。『大人でもこんなに楽しめるんだ!』ってビックリしました」。

――どういうところが大人も楽しめると?

「単純に変身シーンや名乗りがカッコイイのと、叶ちゃんの台詞でもありましたけど、小さい子に向けられた言葉だからこそ、シンプルでも大事なことが散りばめられているところです。忘れてしまいがちなことに、改めて気づかせてくれました」。

――まさに叶が特撮に対して思っている通りのことを感じたんですね。

「そうです! 叶ちゃんはピンチのとき、自分にしか見えない特撮ヒーローが頭の中に出てきて救ってくれますけど、大人になっても特撮が好きな人がいるのは『わかるな』と思いました」。

――ちなみに、どんな特撮作品を観たんですか?

「『(烈車戦隊)トッキュウジャー』と『(獣電戦隊)キョウリュウジャー』の映画や、『(海賊戦隊)ゴーカイジャー』や『(侍戦隊)シンケンジャー』を観ました」。

――「トッキュウジャー」には仲良しの森高愛さんが出演していました。

「そうなんですよ。あの作品を観てからは『ピンクなんだ! すごい!』って憧れの目になりました(笑)」。

――風花さんも何かのオタクだったりはしますか?

「熱中できるものを探している最中で、まだこれというものは見つかってないんですよね」。

――では、オタクにはどんなイメージがありました?

「もともと偏見はありませんでした。逆に熱中できるものがあっていいなと思いますし、うらやましいです」。


――周りにそういう人がいるんですか?

「オタクかわかりませんけど、妹が韓流のアイドルグループが大好きで、CDを買って『チケットが当たらない!』とか言いながら、すごく楽しそうにしています」。

――叶のような隠れオタクの「好きなものを言えない」心情はわかります?

「趣味に限らず、今はかなりいろいろオープンにできる世の中になってきましたけど、やっぱりまだ言えない人のほうが多いと思います。だから、そこは誰でも持っている気持ちで理解できるので、作り込まずに演じられました」。

――叶は「自分の好きなものを悪く言われるのは怖い」とも言ってました。

「それもわかります。私も編み物にハマっていたとき、『何が面白いの?』とか言ってくる人がいて、『趣味は自由でしょ!』と思いました。悪気はないのかもしれませんけど、そういうことを言われて傷ついたり、余計に好きと言えなくなる……ということは、リアルにあると思います」。

――原作マンガの叶に寄せようともしたんですか?

「もちろん。髪型をセンター分けにしたり、お話に原作のエピソードがたくさん盛り込まれているので、『このときの叶ちゃんはこんな表情をしていた』と意識したり……。あと、マンガの吹き出しの外に小さく書いてある文字があるじゃないですか。あそこをアドリブで使ったりもしています。たとえば、グッズが子ども向けなことに怒って『大人は買わないと思っているのか!』と書いてあったのを覚えておいて、台本のト書き(注釈)に“ブツブツ言ってる叶”とあるところで、言ってみました」。

――オタクっぽさを意識して演じた部分もありますか?

「オタクだから……というのはあまり考えませんでした。たとえばカプセルトイを回して、自分の欲しかったものが出てワーッとテンションが上がるところは、単純に『うれしい!』という気持ちを出して、それが周りから『オタクだな』と思ってもらえたらいいなという感じです」。


――確かに原作の叶も、いわゆるベタなオタクという感じではないです。

「そういうキャラ設定ではなくて、普通の女性なんです。私でも、たとえば福袋にめっちゃかわいいコスメが入っていたら『うわーっ! 得したー!』ってなるし、特撮に限らず誰でもそういうものはあると思うので、無理にオタク感を出そうとはしませんでした。ただ、スタッフさんに自分で特オタ(特撮オタク)と言っている方が入ってくださって、フィギュアを『こう持ったほうが慣れてるっぽい』とか、ちょっとしたニュアンスを教えていただきました」。

――そういうディテールは大事ですから。

「カプセルトイをもらったら、どこを最初に見るか? ということで『わっ、塗り細かっ!』という台詞を足したりもしました」。

――特撮オタクは別にしても、OL役もあまりなかったですよね?

「そうですね。私はまだ21歳で顔も幼く見られることが多いので、今回の役はちょっと不安でした。漫画だと叶ちゃんは26歳なんです。ドラマでは間を取って24歳の設定ですけど、原作には『もうすぐアラサーなのに子ども向けの特撮を観て』とか年齢にまつわるエピソードもあるから、原作ファンの方には『ちょっと若いんじゃない?』という意見もいただきました。でも、見た目が気にならないくらい、特撮に夢中になっている姿を楽しんでもらえるように頑張りました」。

――OLらしさは意識したんですか?

「大人っぽくしようとは全然考えませんでした。叶ちゃんはヘンなところをツッコまれてハラハラしたり、小さいことで一喜一憂していますから。でも、商社の制服のジャケットは普段着ないので、着ると『ああ、叶ちゃんだ』って気分になれました」。

 
 

子どもの頃に母からうるさいくらい
マナーを教わったのを感謝してます

 
 

――ストーリーの中で、イチ女性として“あるある”だと思ったことも?

「あったと思います。自分が『こうしたい』と考えていても、周りが違うことを言うからできない。やりたいことを言えなくて悩むようなところは、直接的なエピソードではなくても『自分と重なるな』と思ったりしました」。

――原作では、「電車でお年寄りに席を譲るか……」というところで、叶が特撮ヒーローの言葉に背中を押されるエピソードがありました。

「そこはドラマでも丸々やりました。電車で声を掛け辛くてモヤモヤしたことは、私も何回かあります。席を譲ろうとして『いらない』と言われたときの気まずさを思い出して勇気が出なかったりするので、『ああ、わかるな』となりました」。

――そこで叶を勇気付けたヒーローの言葉は、風花さんにも響きました?

「そうですね。さっきも言いましたけど、子ども向けに作られているからこそ、ストレートな言葉をぶつけられて、『確かにその通りだ』と気づかせてくれます。大人になるほど知恵を付けて、自分に言い訳しちゃうじゃないですか。面倒くさいとか自分もしんどいとか、つい流されがちなのを、ヒーローが掛けてくれた言葉で『甘えていたな』とか『もっと頑張らなきゃ』と思わせてもらえます」。


――「大人になって大事なことは子どものときに習った」というのも、共感します?

「はい。私の場合は母に教えてもらったことに感謝してます。電車では降りる人が優先とか、食べてるときに肘をつかないとか、口を開けないとか、マナーをうるさいくらい教わりました。親が教えなかったら、子どもは何がダメかもわからないし、大きくなるにつれて、他の人から言ってもらえなくなります。だから母には感謝していて、私もいつか子どもができたら、ちゃんと教えてあげたいです」。

――他に、叶を演じる上で大事にしたことは?

「叶ちゃんは24歳で男の子向けの特撮が好きだから、女の子向けのアニメが好きな男の人だろうと、アイドルオタクの人だろうと、どんな趣味の人も否定しないこと。あと、決して良い子というわけではないということです。叶ちゃんを特オタだと知らない人たちに、ちょっと良いことを言ったりしますけど、それは全部、自分が特オタであることを心の中で肯定するための言葉なんですよね。ただ自分が特撮を楽しみたいだけ。だけど確かにグッとくることを言うので、『それはわかる!』と思ってもらえたらうれしいです」。

――撮影はどうでした?

「原作ではまだお母さんとの対立に決着がついてないので、そこをどうするかはすごく考えました。最初のほうは特オタなのがバレないようにハラハラしたりするので、楽しかったです。あと『ジュウショウワン』という、物語の中の特撮番組のヒーローたちも出てくるんですけど、メチャメチャカッコよかったです! 私も動物モチーフが好きだと気づいて、ドンピシャでした。だからヒーローたちと一緒の撮影のときは、テンションが上がりました(笑)」。

――間近でヒーローを見られて、役得でしたね。

「原作ファンの方からは『ジュウショウワンやエマージェイソンのヴィジュアルをちゃんと作ってくれるか不安』という声もありましたけど、そこは本当に心配しないでくだい! 『カッコイイです!』と声を大にして言いたいです」。

――風花さんにとっては連ドラ初主演でもありましたが、今までの現場でしなかったようなことをしたりも?

「全然しなかったです。主演という肩書きはあっても、共演者の方がほとんど先輩なので、甘えさせていただきました。もちろん緊張やプレッシャーはありましたけど、周りのスタッフさんやキャストの皆さんに支えていただいて、私はいつもと変わらず、楽しくできました」。


――叶は特撮ヒーローの言葉に勇気づけられますが、風花さんを勇気づけるものは何かありますか?

「応援してくれる人のコメントを読むと『頑張ろう』と思います。作品が放送されて、『面白かったよ』とか『感動した』とか言ってもらえると、『もっと皆さんの心に残るお芝居をできるようになろう』と元気が湧きます」。

――話が戻りますが、去年は仕事以外も充実していましたか?

「私、お休みが多いと、ダラダラしちゃって家からあまり出なくなるんです。今みたいにポンポンお仕事があると、合間に友だちと会ったり、逆にフットワークが軽くなります。忙しいほど『この日は空いてる!』って食事に行ったりするので、昨年の下半期から今のほうが充実してます」。

――さっき出た編み物みたいに、何かにハマったりは?

「最近、食べ物で辛いものとチーズとタピオカにハマってます(笑)。休みの日は新大久保に行って、チーズタッカルビを食べてタピオカを飲んだりしてます」。

――辛いものはかなりいけるんですか?

「もともとそんなに得意ではなかったんですけど、ハマり出してからは、コンビニでごはんを買うときに“激辛”という字を見ると、その商品を買ったりしてます」。

――一方で、タピオカも飲むように?

「今朝も飲んだし、このあともまた飲むと思います(笑)。ここ数カ月で急にハマり出して、毎日でも飲みたいくらいになりました。流行に敏感な友だちと新大久保に行ったときに飲んだのがきっかけです。黒糖のタピオカミルクが一番好きです」。

――晴着撮影会では「女優以外の仕事も頑張りたい」という話がありました。仕事以外でもいろいろやりたい気持ちはありますか?

「とりあえず家族で韓国旅行に行くのが、ひとつの目標です。毎年1回はどこかに行きたくて、今みんなが興味あるのは韓国なので」。

――風花さんは韓国の何に興味を持ちました?

「ファッションやコスメも好きですし、韓国の食べ物も好きです。最近は韓国の『このお店はこんなに安い』という動画ばかり観ているので、本当に行きたいです。あとは、普段も外に出るようにしたいです」。


――より“脱インドア”を図ろうと?

「はい。最近ちょっと脱インドアしてきましたけど、ファッションとかブランドとか全然わからないので、基本的な知識を身に付けられたら嬉しいです。去年は殺陣を習い始めて、今は忙しくて全然行けてないので、行けるときに行きたいというのもあります」。

――殺陣を習得して、それこそ本物の特撮に出るとか?

「それもいいですね。自身の幅を広げる意味で、お仕事でもプライベートでも、今までやったことのないものにチャレンジする年にしたいです」。

 
 


 
 

小芝風花(こしば・ふうか)

生年月日:1997年4月16日(21歳)
出身地:大阪府
血液型:A型

 
【CHECK IT】
「ガールズオーディション2011」でグランプリを受賞。2012年にドラマ「息もできない夏」(フジテレビ系)で女優デビュー。2014年公開の「魔女の宅急便」で映画デビューにして主演し、第57回ブルーリボン賞の新人賞を受賞。他の主な出演作は、ドラマ「あさが来た」(NHK)、「マッサージ探偵ジョー」(テレビ東京系)、「女子的生活」(NHK)、映画「ガールズ★ステップ」、「天使のいる図書館」、「文福茶釜」、舞台「オーランドー」ほか。1月18日(金)スタートのドラマ10「トクサツガガガ」(NHK/金曜22:00~)に主演。2nd写真集「F」(ワニブックス)が1月27日(日)に発売。  
詳しい情報は公式HPへ

 

「トクサツガガガ」


 

 

 

 

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