篠山紀信 「laugh&smile」 恒松祐里①

篠山紀信「laugh&smile」恒松祐里

STYLING=原朱美 HAIR&MAKE=伊藤吉範
INTERVIEW=井上朝夫

明石家さんまも篠山紀信も認めた覚醒直前の17歳が堂々の登場!

恒松祐里(つねまつ・ゆり)
生年月日:1998年10月9日(17歳)
出身地:東京都
血液型:B型

【CHECK IT】
2013年8月4日のFNS27時間テレビ「さんま中居の今夜も眠れない」のラブメイト10♡2013の6位に選ばれる。
無名ともいえる少女(当時14歳)の登場に業界内でも「この子は誰だ?」と噂が広がったほど。
明石家さんまと彼女との関係はファンキーモンキーベイビーズの「ありがとう」のPVで共演したこと。
2015年2月28日公開の映画「くちびるに歌を」で仲村ナズナ役を務め、みごとな演技力も証明。10月31日公開の映画「俺物語」にも出演し、そして10月からスタートしたドラマ「5→9~に恋したお坊さん~」(フジテレビ系・毎週月曜日21:00~)に桜庭寧々役で出演中。
 
 
詳しい情報はアミューズ公式ホームページ
 
 

 
 

 
 

 
 
 
 

きっかけは両親の応募
コツをつかんだ中学2年生

 
 
――芸能のお仕事をするきっかけから教えてください。
「幼稚園の頃なんですけど、事務所のアミューズとパルコさんのほうでオーディションがあって、それを知った両親が『ちょっとやらせてみようか』って応募したら、受かったっていう事みたいです。私の中では、いつのまにかお仕事していたような感覚で、あまり憶えてないんですよね」。
 
 
――自分から進んでやりたい、っていう自覚が芽生えたのはいつごろ?
「中学2年のときに、お芝居がうまくなったっていうんではないんですけど、自分なりにコツがつかめてきて。そこから楽しくなってきました。オーディションでも『あ、いいね』と言われるようになって、最終まで残れるようになってきました」。
 
 
――お仕事が好きになるまで、結構時間がかかったんだね(笑)。
「レッスンはずっと受けてたんです。でも、お仕事っていうよりは習い事へ通っている感じでした。小学生くらいから、まわりでお仕事が決まったりする子が出てきて、ライバル心みたいなものが芽生え始めましたね。『私もお芝居がうまくなりたいなあ』って。それで、中学生になってから『こういうときは、こうすればいいんだ』って感覚がつかめてきて」。
 
 
――レッスンを一緒に受けていて、早くから活躍してた子って、例えば誰がいるの?
「お芝居がうまいなぁ、って思っていて、実際、朝ドラなどにレギュラーで出てたのは菊地和澄ちゃん(『ゲゲゲの女房』ほか_)とか、ひとつ上だと金井美樹ちゃん(『花子とアン』ほか)とか」。
 
 
――恒松さんのデビュー作は?
「6歳のときに出た『瑠璃の島』っていうドラマの、あるシーンに出てくる写真の女の子です。幼い時だったのであんまり憶えてないんですけど。そのあともオーディションはたくさん受けていて、ドラマにもちょこちょこ出ていました」。
 
 
――「あれ出てたね!」って騒がれるような作品で、最初のモノというと?
「中学生になって、FUNKY MONKEY BABYSさんの『ありがとう』っていう曲のミュージックビデオに出させていただいたんです。それは、まわりの人にもすごく言われました。明石家さんまさんと共演させていただいてるんですけど、さんまさんが『27時間テレビ』の『ラブメイト10』っていうコーナーで、私を第6位に選んでくださったんです。その反響も大きくて、さんまさんのチカラはすごいなあ、って思いました」。
 
 
――恒松さんを検索すると、今でも関連ワードでさんまさんの名前が出てきますもんね(笑)。じゃあ、自分の中で大きな自信になった作品は?
「やっぱり、今年公開された映画『くちびるに歌を』だと思います」。
 
 
――この作品のナズナ役を通して、一番成長したのはどこだと思う?
「現場での佇まいでしょうか……。それまでの作品は、誰かの幼少時代とか、それほど出番も多くなくて、撮影現場にも1日しかいない、みたいなものばかりだったんです。でも今回は長い期間、毎日のように出番があって。ずっと現場にいると、音声さんが何をしているのか、カメラさんがどういう作業をしているのか、じっくり観察できるんです。映画ってこういうふうに作られるんだ、って。特に生徒役の子たちは撮影に入る前から合唱の練習をしたり、撮影が終わってからもキャンペーンでいろんな所をまわって、映画のスタートからゴールまで全部体験できた、っていう実感もありました。それが『くちびる~』からもらった大きい財産だと思います」。
 
 
――柏木先生(新垣結衣)が「なんでそんなに合唱がんばれるの?」って問いかけるのに対して、ナズナが「ただ(合唱が)好きってだけじゃ、いかんとですか」って答える場面あるでしょ。あそこ、好きなんですよ(笑)。
「細かいセリフまで覚えてくださって、ありがとうございます! あそこは私もすごく好きなシーンです。撮影のとき、監督さんに『たくさん考えて考えて考えた結果、“ただ好きってだけじゃダメですか”っていう答えしか思い浮かばなかった、っていう感じにしてくれ』ってアドバイスされたのを、印象深く憶えています」。
 
 
――そして現在は、公開中の映画「俺物語!!」に出演していますよね。
「永野芽郁ちゃんが演じてる大和凛子っていうヒロインに、3人の友だちがいて、そのひとりが私です」。
 
 
――「くちびるに歌を」に続いて臨んだ現場はどうでした?
「ヒロイン役の永野芽郁ちゃんを見ていると、なんだか当時の自分を見てるような感覚に陥りました。たぶん、芽郁ちゃんにとって『俺物語!!』は、私にとっての『くちびるに歌を』と同じなんだな、って。芽郁ちゃんも現場でいろんなスタッフさんの仕事を見て、声をかけて、コミニュケーションをとろうとしているんですよ。『ああ、私もこういうことしていたなあ』って、芽郁ちゃんといると、それがすごく伝わってきました」。
 
 
 
 

 
 

 
 

 
 

 
 
 
 

〝月9〟に決まって大はしゃぎ
上島ギャグの使い手だった!!

 
 
――ドラマで〝月9〟の「5→9 ~私に恋したお坊さん~」に出演中。決まったときはどうでした?
「もう、すっごいはしゃぎました(笑)。ベッドの上でずっと飛び跳ねて、そのあとお母さんのところにちょっと澄ました感じで『月9受かりました』って報告して、また部屋に戻って大はしゃぎ(笑)。はしゃぎ疲れて一旦休んでから、原作について調べまくりました(笑)」。
 
 
――喜びが伝わってきますね。
「私の役は、石原さとみさん演じる桜庭潤子の妹で、桜庭寧々っていうんです。お姉ちゃんと同じ部屋を使ってる設定で、仲がいいというか、いつもお姉ちゃんの心の片隅にいるような存在。家族のシーンで必ず出てくる、みたいな感じですね。原作ではネガティブな女の子なんですが、ドラマの寧々は明るい子で、山下智久さん演じるお坊さんとお姉ちゃんの恋を、いつも応援するポジションにいます。歳の離れた姉妹なので、すごくかわいがられています」。
 
 
――現場の雰囲気を教えてください。
「現場は本当に楽しいです。石原さんもよく『ねえ、ねえ』って話しかけてくださるし。家族のシーンは掛け合いが多いんですけど、みんな楽しくテンポよく撮影しています」。
 
 
――緊張はしない? NGとか。
「たぶん大丈夫です(笑)。その場の空気にまかせて家族の中にとけ込んでしまえば、自然にお芝居できちゃうような楽しい雰囲気なので。お母さん役が戸田恵子さんで、お父さん役が上島竜兵さんなんですよ。すっごくおもしろい家族なんです(クスクス)。上島さんは、情けない父っていう設定で、女3人に囲まれて弱い立場にいる感じがすごく出ていて、戸田さんもいろんな場面でアドリブを入れられて。カメラが止まっても、上島さんはスタッフさんにいじられ続けているような(笑)。上島さんが現場を盛り上げてくれています」。
 
 
――いじられ過ぎて帽子を叩きつけたり?
「あ、やってました! 帽子がなくて代わりのもので(笑)。あと『お父さん、まだおふろ熱かったよ』『まだ熱いのか!』みたいな、熱湯ぶろを連想させるセリフもあったりして。そういう小ネタも入ってたりするので注目してほしいですね」。
 
 
――恒松さんの世代でも、上島さんの熱湯ぶろは知ってるんだ。
「知ってますよ! あと『クルリンパ』とか、足をドンと鳴らして飛び上がるのも(笑)。学校でもよくやってるんです。教室がうるさくなったとき、誰かがドンってやると、みんなジャンプする(笑)」。
 
 
――それ、いいね。楽しみながら規律を守れる、みたいな(笑)。
「『くちびるに歌を』の話に戻っちゃうんですけど、合唱部の女子チームで『Lips』っていうグループを作っていたんですね。その女子たちで男子にどっきりを仕掛ける、っていういたずらをやったんですよ。女子たちが大げんかし始めて、私が最後に『もう、なんなの!』ってドンっと足を踏みつけると、他の女の子がみんなでジャンプする、っていう(笑)」。
 
 
――それおもしろいっ。映像は残ってないの?
「プライベートでやったことなので(笑)。前日は夜遅くまでけんかのリハーサルをしました」。
 
 
――確かに、けんかの演技って難しそう。
「そうなんです。だから、誰がこれをしゃべってる間に、こっちではこれの言い合いをして、みたいに細かく段取りを決めました。本当のお芝居の練習みたいに」。
 
 
――結果はどうだった?
「男子の反応がおもしろくて、人によって対応の仕方が全然違うんですよ。性格が現れるなあって。一緒に怒っちゃう子もいれば、ただ困ってる子や、なんとか笑いにもっていこうとする子もいて。私たちは心の中でニヤニヤしながら、必死でけんかの演技をしてました(笑)」。
 
 
――どっきりを仕掛けるくらい近い関係になれたんだね。
「映画のキャンペーン中だったんですけど、合唱部の子たちとは、2か月かけて18都市くらい回っていたから、本当に仲良くなって」。
 
 
――DVDのメイキング映像にも、各地のキャンペーンの様子が映ってましたね。
「でも、最初に見たとき『あんなもんじゃなかったなぁ』って思いました(笑)。実際はあれの3倍くらいいろんな地域を回っているので。みんなで、全地方のおいしいものを食べ尽くした気分でした(笑)」。