PICK UP ACTRESS 松風理咲

PICK UP ACTRESS 松風理咲

PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

「先に生まれただけの僕」に出演中
「日曜ワイド」で心を閉ざした役も

 
 

――理咲さんは自分のことを「人見知り」と言ってましたが、「先に生まれただけの僕」の2年3組にはすぐ溶け込めました?

「最初にみんなと会ったのが衣裳合わせにちょっとしたリハーサルを兼ねたときで、中には元気で最初から積極的に話し掛けている子もいましたけど、私はそういうのが全然できなくて、もう名前を覚えるのに必死でした。でも、クラスのメンバーとは撮影中ほとんど一緒だったので、だいぶ仲良くなれたかなと思います」。

――演じた上野美咲は、2話で友だちにおごらされたり、掃除を押し付けられたりしてました。

「人に流されがちというか、イヤなことをイヤと言わない感じの子ですね。いつも一緒にいる3人の中で他の2人には彼氏がいて、美咲ちゃんにはいなかったから、2人は自分たちのほうが上だと思っいるみたいです」。

――それで掃除を押し付けられるとは理不尽な。

「でも、そこまで悪質なことをされるわけでもないから、美咲ちゃんはちょっとイヤでも一緒にいたいという感じですね」。

――そういう気持ちはわかります?

「そうですね。誰でも一緒にいたら、イヤなところも見えてくるものなので」。


――2話で出たスクールカーストの話は、リアルに感じました?

「私のいた学校では、やっぱり積極的に発言する子はいて、そういう子が影響力を持つことはありますけど、周りの子が下に見られるわけではなかったですね」。

――理咲さんは発言する側でした?

「まあ、普通くらいですね。そんなにワーワー言うわけでもなく、かと言って静かに黙っているわけでもないです」。

――以前、「スカウトされる前は先生になりたかった」と話してましたよね。

「学校で人気があって生徒に好かれている先生がいて、そういうふうになれたらいいなと思っていました。それで、教えるのも上手な先生になりたかったです」。

――ドラマの京明館高校の先生たちは大変そうですが(笑)。

「実際の学校で見ていても、お休みの日も部活で学校に来たり、授業の他に受験のこともいろいろやらないといけなくて大変そうですけど、やっぱり楽しそうに思います」。

――1話で桜井翔さん演じる校長先生が「校長の話は長すぎると思っていたので、これでおしまい」とあいさつしていました。理咲さんは校長先生にはどんなイメージが?

「高校の朝礼ではみんな、校長先生の話を『同じことを何回も言ってるな』と思いながら聞いています(笑)。小・中学のときは、毎朝校門のところに立ってあいさつをしている印象がありました。一番やさしいのが校長先生、というイメージが強かったです」。

――もう全話撮り終えたそうですが、特に印象に残っていることは何ですか?

「5話のオープンキャンパスの話で、私たちの2年3組が中心になって書道部とかにいろいろ『やってくれませんか?』と声を掛けたんですけど、体育館で習字のパフォーマンスを生で見たときは『すごいな』って感動しました」。


――学園ドラマの楽しさも味わえました?

「控え室や空き時間でもずっと周りに同じ生徒役の子たちがいたので、本当にもうひとつの学校みたいで楽しかったです」。

――11月12日放送の日曜ワイド「深層捜査2 ドクター大嶋二郎の事件日誌」では、親友の自殺から心を閉ざした中学生の役。

「心に闇を抱えているということで、最初のほうはあまり言葉を発しません。リアクションの表情やちょっとした目の動きやまばたきが大事だと言われて、それは難しかったです。逆に、普通にしゃべっていたら気にならないまばたきとかも、何もしゃべってないと目立って意味があるように見えてしまう。だから、目の動きはなるべく意識しました」。

――長塚京三さんが演じる主人公の心療内科医のカウンセリングを受けるんですよね。

「心理学に興味があったので、カウンセリングの仕方を初めて知って面白かったです」。

――どんなカウンセリングがあるんですか?

「いろいろな写真があって、自分で好きに選んで貼っていく、というのがありました。どの写真を選ぶか、どの位置に貼るかで、その人にどんな意味があるとか、いろいろわかるみたいです。詳しくは覚えてないんですけど、『そんなことでわかるんだ!』と思いました」。

――そういうことに興味があったと。

「別に自分がカウンセリングしてもらうことに興味はないですけど(笑)、『人の心理がどういうことでわかるのか?』という意味での興味があります」。

――役幅が広がっているということでは、「&美少女」でのバンドをやっている生意気な感じの女の子役も新鮮でした。

「最初、座るときに足を机に乗せるように言われて『エーッ!!』となりました(笑)。『そんなことをするんだ』というところから入って、髪型やメイクや服の着こなしも今までにない感じだったし、初対面の大人の人にグイグイ行ってあれだけ言うことも実生活ではないので、新鮮さも難しさもありました」。


――舞台は下北沢でした。

「あの撮影で初めて行きました。東京に来てからいろいろなところに出掛けて、『ここに自分に合う服が売ってそう』というのがわかってきたので、新宿のどことか渋谷のどことか、結構決まったところにいつも行ってます」。

 
 

冬は暖かい毛布にくるまって
ホッとするのがいいですね

 
 

――それと、平成29年秋季の「全国火災予防運動」のポスターでイメージキャラクターになってますね。自分でも街で貼られているのは見ました?

「まだ見てないです。でも、友だちが国体で愛媛に行ったときに『あったよ』って写真を撮ってくれて、すごくうれしかったです」。

――自分でもどこかで見たら、スマホで撮ったりしそう?

「いやー、しないですね(笑)。事務所に貼ってあるので見慣れちゃった感じがするんですけど、街で見たら、また違うのかなとは思います」。


――来年の理咲さんカレンダーも発売されました。自分でも使います?

「カレンダーって、自分の部屋には貼らないです(笑)」。

――表紙はセーラー服ですが、他にお気に入りの写真はありますか?

「7・8月と9・10月が自分では気に入ってます。7・8月は白いワンピースを着ていて、バックが緑の葉っぱで、そのデザインというか雰囲気が好きです。9・10月のほうは黒い服で夕方の海辺で撮ったんですけど、今まで着たことがないような服で、表情もちょっと違った感じになりました」。

――好きな月とか季節というと?

「冬は好きです。夏は汗をかくのが好きじゃないこともありますけど、寒いときに暖かい毛布にくるまったり、暖かい飲み物を飲んだりすると、すごくホッとするのがいいですね」。

――今年の冬に何か楽しみなことはあります?

「年末年始に親戚が集まるのはすごく楽しいです。最近までは餅つきをしていました。あと、みんなで揃っておせち料理を作っています。それをみんなで食べるのを楽しみにしています」。

――おせち料理の中で好きなものは?

「鴨のお肉です」。

――じゃあ、結構豪華なおせちなんですね。

「それと、おばあちゃんが奮発してふぐの刺身を頼んでくれて、本当に絶品なんです。やっぱり年末年始はおいしいものをいっぱい食べられるのがいいですね(笑)」。

――明けて2018年には、ヒロインを演じる映画「兄友」が公開。原作マンガのキャラクターに合わせて、エクステでロングヘアになった理咲さんの写真が驚きでした。デビュー前は伸ばしていたことはあったんですか?

「小学校高学年の頃にちょっと長い時期はありました。そこからはずっとショートです。あそこまでロングだと、エクステだからシャンプーがそんなにゴシゴシできなかったこともあって結構お手入れが大変だったので、もういいかな(笑)。でも、短かすぎると休日とかに結んだりするアレンジができないので、大人になったら、肩くらいまではある髪型にしたいとは思います」。


――「兄友」のような少女マンガは、よく読むんですか?

「あまり読んだことがないですね。『兄友』も映画が決まってから読みました」。

――胸キュンしました?

「『兄友』はコメディ要素が強くてキャラクターも濃いので、私は笑いのほうに引き込まれて『この台詞、面白いな』と思いながら読んでました。でも、2人の恋愛下手なところは『うわーっ、また言えてないな』とか、もどかしい感じがありました」。

――演じる上でラブコメならではの部分はありました?

「リアクションや表情を『大きく』と言われたので、そこは意識して頑張りました。あと、つまずいたりするのも、わざとやるのは難しかったですね(笑)」。

――本当にいろいろなタイプの役が来ています。

「演じているときは一直線にやってますけど、あとで観たら課題も見つかるので、それを1コずつクリアしていけたらと思います」。

――反省は欠かさないタイプなんですよね。

「でも、何テイクか繰り返しやっていると、だんだん『さっきのカットのほうが良かったな』と思っちゃうことがあって……。それで自分の中で後悔が残るのは、作品を観てから反省するよりイヤです。ワンカットごとに一生懸命やっていきたいです」。


 
 


 
 

松風理咲(まつかぜ・りさき)

生年月日:2001年1月17日(16歳)
出身地:岐阜県
血液型:B型
 
【CHECK IT】
2015年10月に「東京メトロFind my Tokyo.『私を惹きつける池袋』篇」CMでデビュー。2016年4月に「グッドパートナー 無敵の弁護士」(テレビ朝日系)でドラマデビュー。2016年にネスレ「キットカット」の6代目受験生応援キャラクターに就任。翌年5月に初主演映画「トモシビ 銚子電鉄6.4kmの軌跡」が公開。現在はドラマ「先に生まれただけの僕」(日本テレビ系/土曜22:00~)に出演中。日曜ワイド「深層捜査2 ドクター大嶋二郎の事件日誌」(テレビ朝日系/11月12日(日)10:00~)に出演。平成29年秋季の全国火災予防運動ポスターでイメージキャラクター。「松風理咲2018年カレンダー」が発売中。初の記念イベントを11月3日(金)17:30~ブックファースト新宿店にて開催。2018年春公開予定の映画「兄友」でヒロイン・七瀬まい役。

詳しい情報は公式HP
 
 

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