PICK UP ACTRESS 森七菜

PICK UP ACTRESS 森七菜

PHOTO=厚地健太郎 INTERVIEW=田中裕幸

 
 

アニメ映画「天気の子」のヒロインの声優に決定
現在はドラマ『3年A組』で生徒役としても奮闘中

 
 

――昨年末に行われた「天気の子」の制作発表記者会見は、新聞、webなどたくさんのニュースで報道されていましたね。

「はい。びっくりしました!」。

――記者会見で発表されるまで、周りには選ばれたことを一切言えなかったとか。

「はい。お母さんにだけには言っていましたが、弟にも言わなかったです」。

――記者会見は初めて?

「はい。多くの人の前で話をすること自体が初めてだったので、ひとつひとつの質問に対してどう答えるか、話すことをしっかり考えて頑張りました。想定していなかった質問もあったけど、頑張って答えました」。

――「天気の子」は、あの「君の名は。」以来の新海誠監督の新作なので、そのヒロイン役ということで注目度が大きいと思います。記者会見のあと、自分の周りがざわついてきた実感はありますか?

「インタビューしていただく機会が増えたので実感はあります。地元の大分では、お母さんのところに連絡してくる人が増えました。『あの人から連絡が来たよ』って言われて『誰?』ということも多いです(笑)」。

――収録はこれからということですが、アニメのアフレコの経験は?

「実写映画でのアフレコの経験はありますが、アニメーションは初めてです」。

――オーディションで心掛けたことは?

「いつも通りの『役柄の気持ちを誰かに届けよう』という心構えで、実写作品と同じ感じで挑みました」。

――その心掛けで本番も頑張ってくださいね。そんな森さん、現在は放送中のドラマ「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」に、3年A組の生徒・堀部瑠奈役で出演中です。

「私が演じる瑠奈は、電脳部に入っているアニメが好きな女の子で、性格的には何を考えているかよくわからない、ちょっと不思議な子という設定です」。

――第3話では殺される生徒のひとりとして名前を挙げられていましたね。

「その撮影の日にはつらくて現場に行くのが嫌だなとも感じていました」。

――昨年5月に放送された「やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる」のときも、いじめられっ子で自殺してしまうという女子中学生の役で、撮影期間はその役柄の気持ちが入って暗くなっていたという話がありましたが、そのときと比べると?

「“大変”のジャンルが違う気がしました。今回は精神的にも肉体的にも大変でした。今思えば、『やけに弁の立つ~』での大変さはまだ大変じゃなかったかもしれないです」。

――なんであそこで瑠奈の名前が挙げられるのか謎でしたね。

「『瑠奈はなにも関係ないのに、なんで?』という気持ちを大事に演じました。『ぎゃーっ』と叫ぶ芝居で、すごくきつかったです。殺されると決まった瞬間と、美術室へ行くところと、『目隠しをしろ』と言われてまた別の部屋に連れていかれるところを3日に分けて撮ったんです。本当に大変でした。家でも涙が止まりませんでした」。

――やはりハードな撮影があると、プライベートでも引っ張るほうですね。

「次の日に重いシーンの撮影があることを知ると、心にも重いものが降ってきます。終わった日は解き放たれ気がしてすごくテンションが高くなるんですけど……」。

――でも、それくらい作品の世界に入っているんですね。

「もう入らざるを得ないです。今回はスタッフさんが現場の空気作りに気を使ってくださることでも、役に入りやすくしてもらっています。スタジオでは誰もしゃべらないときもあったり、カットがかかっても泣いている子がいたり、本当につらい気持ちになっていきます」。

――同年代のキャストが集まる現場ですが、和気あいあい感はなくずっとシリアスな雰囲気で?

「スタジオの前室ではお茶を飲みながらほっとひと息ついて、おしゃべりしたり笑ったりしていることもありますが、撮影現場に入ったらその世界に入っています。カメラに映ってる映ってない、セリフを喋ってる喋ってないは関係なく、画面の端っこにいるときでも、みんな気持ちができているんです。そういうところも、このドラマを一層面白くさせている理由なのかなと思います」。

――お芝居って基本はそうだと思うけど、この作品は特にそれが濃いのかも。そこにいる全員が完全に役として生きているような気がします。

「はい。だからみんなもうヘトヘトです」。

――3話で殺されると宣言されたシーンでは、本番でテストと違う動きをしてしまったと聞きました。

「台本とは違い、教室から脱走しようとしたんです。そのときは自分では覚えていないんですけど、無我夢中でそうしてしまいました。でも演じながら『教室から出ていってしまってはいけない』ととっさに思って、ドアを開けたいけど何かでふさがれて開かないという設定にしていました」。

――役に入り込みつつも、一方で客観的に自分を見る目があったんですね。

「湧いてきた感情のまま動いてしまったけど、あとでプロデューサーさんに褒めてもらえたので良かったです」。

――そういう感覚って初めて?

「うーん。1回あったかな。台本を読んだときと違う感情になったことは。映画の『Last Letter』で涙を流すというシーンがあったんですけど、涙を流す感情とは違う感情が湧いてきて流せなかったんです。気持ちが入っていないわけではなく、心が固まってしまって……。監督に相談したら、涙は流さずその感情を大事にしようと言っていただきました」。

――「Last Letter」は岩井俊二監督の久々の本格的な劇場公開作品(2020年公開予定)として注目されていて、森さんは、主演の松たか子さんの娘役と松さんの高校時代の役の二役を演じています。それにしても新海監督といい、デビュー作の行定勲監督といい、すごい監督を引き寄せていますが、その理由は? ……って自分ではわからないでしょうね。

「今まで出演できた作品はほとんどオーディションなんですけど、やりたいものはいっぱいあって、落ちたものももちろんいっぱいあります。選んでくださった方々がすごい方ばかりということで、ありがたいな、恵まれているなと思います」。

――岩井監督で主演が松たか子さんといえば、「四月物語」を思い出します。

「『四月物語』に出ていらした田辺誠一さんとは『やけに弁の立つ~』で一緒で、今回の『3年A組~』でもご一緒させていただいています」。

――そうだ! あと、その「やけに弁の立つ~」の主演の神木隆之介さんとは「Last Letter」で共演していますね。

「『Last Letter』の撮影のときには、周りが有名な方ばかりでドギマギしていたら、神木さんが声をかけてくださって、みんなの輪の中に入れていただいたので、ありがたかったです。新海誠監督の映画のオーディションを受けるときにもアドバイスしていただきました!」。

――「君の名は。」の主演声優ですからね。同じ“新海ファミリー”になれましたね。そんな森さんも、前回のインタビューでも夢だと言っていた、坂元裕二さん脚本の作品への出演はまだ叶っていないんですよね。サイン会やトークショーに行ったりしているということでしたが……。

「はい! 昨年出版された本『脚本家 坂元裕二』に坂元作品ファンとして少しコメントを掲載していただきました」。

――じわじわと距離を縮めている感じ?

「いつか坂元さんの作品に出演するのが目標なんですけど、いつになるだろう(笑)?」。

――坂元さんはしばらくドラマは書かないみたいですが……。

「でも次に作品を書かれるときにチャンスが巡ってくるように、ひとつひとつのお仕事を頑張ります。昨年は撮影が中心でしたが、今年は今のところ3本の映画公開が予定されているので、観てもらえる機会があれば嬉しいです。私も楽しみにしています」。

――今年は高校3年生になります。これから仕事もさらに忙しくなると思うけど、高校生のうちにやっておきたいことは?

「うまくスケジュールが合って修学旅行にも行けたので、大きな行事では思い残すことはないです。特別なことではなく、普通に授業を受けたり、普通の日常をじっくり楽しみたいです!」。
 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

森七菜(もり・なな)

生年月日:2001年8月31日(17歳)
出身地:大分県(大阪府生まれ)
血液型:A型
 
【PROFILE】
2016年、地元の大分で家族と食事中にスカウトされたことをきっかけに、行定勲監督のWeb広告に出演し芸能活動をスタート。主な出演作品は、ドラマ「東京ヴァンパイアホテル」(Amazonプライム・ビデオ/園子温総監督作品)、ドラマ「先に生まれただけの僕」(日本テレビ系)、映画「心が叫びたがってるんだ。」(熊澤尚人監督作品)、ドラマ「やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる」(NHK)、ドラマ「獣になれない私たち」(日本テレビ系)など。
 
【CHECK IT】
ヒロイン陽菜の声を務める新海誠監督作アニメーション映画「天気の子」が7月19日(金)公開。
詳しい情報は公式HPへ
 
ドラマ「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」は日本テレビ系にて日曜22時30分~放送中。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

直筆サイン入り自撮りチェキ応募はコチラ⇒