FRESH ACTRESS 森マリア

FRESH ACTRESS 森マリア

PHOTO=草刈雅之 HAIR&MAKE=加藤雄介(Linx)
INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

「ヤヌスの鏡」で連ドラ初レギュラー
主人公の明るく元気な親友役を関西弁で

 
 

――配信ドラマ「ヤヌスの鏡」で演じている、主人公の小沢裕美の親友の阿部純は、関西弁でまくし立てる元気いっぱいな女の子ですが、普段のマリアさんもあんな感じ?

「そうですね。おちゃらけたり、みんなと笑うことが大好きで、関西弁でバリバリ話してます。でも、純ちゃんはさらに明るいキャラクターなので、撮影現場に入ったら、いつもよりテンション3~4割アップでやらせていただきました(笑)」。

――純みたいに友だちの恋を後押しすることもあります?

「はい。恋愛相談に乗るのは好きで、アドバイスをしてあげると、だいたいうまく行きます(笑)。『お祭りにどう誘ったらいい?』と聞かれて、『お祭りで浴衣を着たいと言えば、向こうが興味あったら絶対誘ってくる』と答えたりしてました」。

――浴衣をチラつかせるとはうまいですね(笑)。一方で、マリアさんはバイオリン歴が10年。お嬢様だったのでは?

「全っ然お嬢様じゃないです(笑)。神戸の田舎のほうに住んでいて、幼稚園でやさしいおばあさんがバイオリン教室を開いていたんですね。それを見て『やりたい』と言って、5歳から始めました」。


――すぐ弾けるように?

「いやー、バイオリンは本当に難しくて、なかなか音が出なくて、『ドラえもん』のしずかちゃんより酷かったです(笑)。小学校の高学年でやっと弾けるようになって、先生がやっている合奏団でコンサートに出たりしました」。

――どんな曲を演奏したんですか?

「ヴィヴァルディとかモーツァルトとか。イベントでは『ドラえもん』やクリスマスメドレーも弾きました」。

――人前でそういうのを弾ける腕前だったわけですね。

「いやいや。合奏団は小さい子が頑張って弾くのが売りだったので(笑)」。

――裕美と純は生徒会に入ってましたが、マリアさんは部活や委員会は?

「高3のときに生徒会の副会長をやりました。私の学年は部活を一生懸命やってる子が多くて、みんな生徒会はできなかったので、先生に頼まれて立候補しました。私は高校では芸能活動がしたくて、帰宅部だったんです。中学ではチアリーディング部で全国大会まで行きました」。

――純の台詞で「高校生は青春やで」というのがありました。

「私はわりと真面目な青春を送っていました。その『青春やで』はアドリブで、結構周りの方に笑っていただいて『よっしゃ!』と思いました(笑)」。

――アドリブは多かったんですか?

「純ちゃんが1人でしゃべり続けるところは、結構アドリブでした。あと、原作も台本も台詞は標準語だったんですけど、撮影の前日になって監督さんから『関西弁はどうかな?』と提案があって、全部自分で直してやらせていただきました」。


――言いやすくなりました?

「標準語の台詞を全部頭に入れていたのを、前日に変えたのは大変でした(笑)。でも、自分の言葉で自然な関西弁にはできたと思います」。

――マリアさんは「神戸美少女図鑑」に掲載されたのがきっかけでスカウトされたそうですが、もともと芸能界志望だったんですか?

「小学校低学年まではプリンセスになりたかったんですけど、『無理かもしれない』と気づいて(笑)、徐々に『女優さんならプリンセスみたいになれる』と憧れました。それで高校生のときに、知り合いに勧められて『美少女図鑑』に出て、今の事務所にスカウトされて、大学に入るときに上京しました」。

――東京での生活に戸惑いはありました?

「もう1年半になりますけど、電車は今も難しいです。同じ駅でもJRとか地下鉄とか何本も出ていて、乗り換えにもだいぶ歩くので、ずっと上の看板を見ながら行かないと間違えます(笑)」。

――よく遊びに行く場所は?

「下北です。大学が芸術学科で劇評を月に1本書くので、スズナリや駅前劇場に舞台を観に行くようになったのがきっかけでした。古着やカレーもいろいろ開拓している最中です」。

――生活のことだと、料理は得意なんですね。

「自炊はほぼ毎日しています。家のベランダで家庭菜園も始めました。トマト、バジル、ブルーベリー、オオバ、ナスビ……といろいろ育ててます。神戸に1週間帰省したときは、本当に心配でした。2リットルのペットボトルに水を入れて、小さな穴を開けて管を差して、菜園に少しずつ流れるようにしておいて、帰ったら元気なく萎れてましたけど、ギリギリ大丈夫でした(笑)」。

――基本しっかり者なんですね。

「おちゃらけますけど、しっかりしてます(笑)。母が天然で抜けてるところが多かったので、長女として支えようとしていたら、しっかり者になりました(笑)。働いていた母の代わりに、ごはんを作ったりもしてました」。


 
 

ほっこりしたシーンが多かったので
役作りで吉本新喜劇を観ました(笑)

 
 

――女優を目指すようになってから、自分で映画やドラマをよく観るようにもなりました?

「特に映画を観るようになりました。好きなのは海外の泣けるラブコメが多いです。最近は韓国の作品にハマって、ドラマは『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』、映画は『7番房の奇跡』という親子のストーリーにすっごい泣きました」。

――「オードリー・ヘプバーンが好き」とも発言してました。

「『ローマの休日』がすごく好きです。永遠の名作だと思います。王女が床屋さんで髪を切って、自由になってはしゃぐところが印象的でした。それにオードリーはコメディもできる女優さんなので憧れます。私もコメディをやりたいです!」。

――「ヤヌスの鏡」の話に戻ると、純は裕美の親友でありつつ、守ってあげてる感じもないですか?

「裕美は頼りない子で、純ちゃんはお節介なので、そういう感じになりました。相手が裕美でなかったらウザいくらい、お節介ぶりを発揮してます(笑)」。

――その辺は、マリアさん自身と重なります?

「はい。私もお節介だと思います。基本的に性格がおばさんなんです(笑)。菜園で野菜が採れたらジップロックに入れて友だちにあげたり、料理を作って持っていったりします。自分でやさしすぎるかなと思います(笑)」。


――妹さんにもそんな感じ?

「妹には尻に敷かれてます(笑)。実家にいたときは『お姉ちゃん、ジュース買ってきて』と電話がきたり、『あれ取って』とか『あそこ行こう』とかパシリみたいでした(笑)。中学生の頃はよくケンカしましたけど、私も大きくなって妹も高校生になって、やっと仲良くなりました。今も『早く神戸に帰ってきて』とLINEがきて、私も妹と遊ぶのが楽しみです」。

――「ヤヌスの鏡」で連ドラに初めてレギュラー出演して、全8話の中で悩むこともありました?

「演技自体がまだまだで、課題だらけでした。純ちゃんは明るい子だから、朝イチの撮影でもテンションを上げて演じたり、できないなりに一生懸命取り組みました。ちゃんと役作りをしたのも初めてで、その難しさも知りました」。

――役作りでは、さっき出たテンションの他にはどんなことをしました?

「吉本新喜劇を観ました(笑)。私が出るのはほっこりして息がつけるシーンが多いので、笑えて温かい雰囲気を学びたかったんです。関西弁も東京にいると聞かないから、『こんなテンポだったな』と復習になりました(笑)。ちゃんと作品と向き合って、女優として良いスタートが切れました」。


――キャンパスライフのほうも充実してますか?

「毎日楽しいです。高校までは芸術について語れる友だちがいなくて、1人でしゃべって『ふーん』で終わっていたのが、芸術学科だと『あの映画のカメラワーク、すごくない?』とか語り合えるんです。私は仏像も好きなので、『薬師寺の月光菩薩は良いよね』という話もできてうれしいです。高校では若干引かれましたから(笑)」。

――また掘りたくなる話が出てきましたが(笑)、仏像も好きなんですか?

「語れるようになったのは高校生からですけど、神社やお寺は小さい頃から好きでした。建物として美しくて、何時間でも見ていられます。特に、京都の東寺。空海が好きなので。大学の友だちは仏像に詳しくなくても、芸術的な作りとか宗教性の表現とか興味を持ってくれて、私も語り出すと止まらなくなります(笑)」。

――今は10代最後の夏ですが、思い出は作れました?

「この夏一番、というのはまだですね。キャンプに行きたいです。自然が好きで、高校生の頃はボランティアでキャンプのリーダーをして、子どもたちにテントの張り方やカヌーを教えていました」。

――そんなこともしていたんですか。本当に多趣味ですね。

「もっと話せれば、もっといろいろ出てきますよ(笑)」。

――それは次回うかがうとして(笑)、逆にできないことや苦手なことはありません?

「オシャレです。どんな服を着ても恥ずかしさを感じないから、こだわりがありません(笑)。大学にもすっぴんで行ってます。そういうところは気をつけないといけないかなと思ってます」。

――マリアさんくらいきれいだったら、何を着ようが関係ないでしょうけど。

「そんなことないです。道で見かける美人のほうがきれいです」。

――自分磨きでしていることはありますか?

「苦手だと思ったり興味がないことも、とりあえずやってみるようにしています。大学では文学の講義も取っていて、全然知らない詩人の詩を読んだりします。若いうちにいろいろなものと出会って、価値観や視野を広げることが大事だと思うんですよね」。


 
 


 
 

森マリア(もり・まりあ)

生年月日:2000年3月16日(19歳)
出身地:兵庫県
血液型:AB型
 
【CHECK IT】
「神戸美少女図鑑」の掲載をきっかけにスカウトされて、2018年にドラマ「Jr.選抜!標への道」(日本テレビ)の第4話のヒロイン役で女優デビュー。スカートの「遠い春」のMVなどに出演。ドラマ「ヤヌスの鏡」(FOD/金曜0時~配信)に出演中。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

FODオリジナル連続ドラマ「ヤヌスの鏡」

詳しい情報はFOD公式サイトへ
 

 

 
 
直筆サイン入り自撮りチェキ応募はコチラ⇒