PICK UP ACTRESS 森七菜

PICK UP ACTRESS 森七菜

PHOTO=厚地健太郎 HAIR&MAKE=池田ユリ
STYLING=野田さやか INTERVIEW=田中裕幸
衣装協力=DIESEL、ZUCCa

 
 

 
 

 
 

 
 

連ドラ初主演作「この恋あたためますか」がいよいよ佳境
あんなに気持ちが溢れるのは人生で初めて

 
 

七菜さん演じる樹木がコンビニ社員としてスイーツ作りに懸命に取り組む姿を描く一方、浅羽(中村倫也)や同僚たちも交えた恋愛の“四角関係”が見もののドラマ「この恋あたためますか」。毎週世の中をキュンキュンさせています。
 
 
――今回連続ドラマ初主演、さらにがっつりの恋愛ものは初、ということで、とまどいのようなものはありましたか?

「最初は正直ありました。でもお芝居の中でやりたいことがだんだんできるようになって、まだ自分の理想の完全な形はないんですけど、最近はのびのびやれるようになりました」。

――共演者の方々とも、1話放送前の番宣番組の様子ではまだぎこちなさがあったようですが、最近はすっかり打ち解けているのか、和気あいあいとした雰囲気が画面からも伝わってきます。特に第6話で放送のコンビニの研修旅行などすごく楽しそうでした。

「はい。すっごく楽しかったです! 楽しむ暇もないくらいのスケジュールだったんですけど、みなさんとすっごく軽井沢を楽しめました。足湯して、花火して、待ち時間にはみんなで怖い話をして……。“ノックの音が怖い”という話をしているとき、たまたま出番で呼ばれて控え室のドアをコンコンとノックされて、みんなで『ぎゃー』って叫んでいました(笑)。本当の職場仲間みたいで、あそこでまたグッと仲良くなりました」。

――相手役の中村倫也さんと共演していかがですか?

「中村さんは細かいことを教えてくださることが多くて、ありがたいなと思います。『台本を読んでいてわからないこととか気になったことがあったら全部言ってね。相談してね』って言ってくださって。本当に頼れる存在。中村さんがいたら大丈夫だと思えます」。

――実際の七菜さんと役柄の樹木はかなり違うなという印象ですが、演じていてやりやすい? それとも考えこんでしまう?

「恋愛する気持ちなど考える面もありますし、演じつつも気持ちを抜けることで、今までで一番やりやすい役柄という面もあります。あぐらをかいたり、少し姿勢が悪かったり、髪の毛がちょっとぐしゃぐしゃだったり……気持ちを抜いて、普段家にいるような感覚でカメラの前に立つということで、よりラフにお芝居ができている。素直な気持ちでお芝居できている気がします。ただ日常生活にも支障が出てきて(笑)、ずっと力を抜いているから普段の口数がめちゃめちゃ減ったり、ぼーっとしているとか、あとあぐらかいちゃったり、そこは弊害かな(笑)」。

――以前のインタビューで、「ドラマなどでいったん役に入ると、日常生活にも影響が出る」というお話がありましたが、日常生活で浅羽社長、もしくは中村さんのことが気になることも?

「ドラマで社長(中村)を見ると『カッコいい!』と思いますよ。細目にするのと唇を噛む仕草が好きなんです。あれ観てるとキュンキュンしてます(笑)」。

――やはり以前のインタビューで、「学生時代から気になる人がいても自分からはアプローチできないタイプ」という話もしてくれましたが、ドラマでは自分からとっさに「好きなの」という名場面もありました(第5話)。

「『好きなの』と言っちゃうシーンは難しかったです、素の私のままでいっちゃうと……。諦めなきゃならないときに、あれだけ気持ちが溢れるというのは、人生の中でも初めてです」。

――あまり経験のない恋心を表現するにあたって、役作りのとっかかりとして工夫したことは? たとえば友だちの恋バナを参考にしたりだとか。

「今まで友だちの恋バナとか聞いたことがなかったから(笑)。人生まだまだ長いから大丈夫だと思ってたんですけど。役としての恋愛の表現も、やっぱり自分の中から出てきた感情で演じています」。

――物語では、登場人物4人による“四角関係”も注目ポイントですが、自分で観ていてどう思いますか?

「なんで樹木はマコっちゃん(仲野太賀)を選ばないんだろうと思いますよね(※注……インタビューは第7話放送前)。あれだけ真っ直ぐに思いを告げてくれているのに。私的な見どころポイントが、里保さん(石橋静河)と樹木とマコっちゃんが3人でいて、マコっちゃんが二人に名前を呼ぶときに、呼び方が違うんですよ。樹木を呼ぶときのほうが優しいんですよね。そういうところに気づかないから、樹木はダメだなーって(笑)。社長のいいところばっかり見ちゃうから」。

――素の七菜さんはマコっちゃんみたいな優しいタイプがいいとかありますか?

「タイプというものが特になくて、最近ラブストーリーに出させていただく機会が増えてから思うんですけど、今まで考えたこともなかったなと思って。でも話していて『うん』とか『ん?』とか会話の中での反応がすごく優しい人がいいかな。自然と口から出ることが優しい人は本質が優しいのかなと思って。そういう人がいいです」。

――恋愛の一方、この作品では登場人物たちの挫折からの再生というテーマもあります。樹木もアイドルグループのメンバーだったのがクビになり、スイーツ作りというやりがいを見つけて立ち直っていきます。

「私の場合、これまでの人生で大きな挫折という挫折はないんですが、私自身会社勤めの役は初めてだし、主演としても初めてだから、樹木と一緒に生活していろんなことを経験していけたらいいなと思います」。

――私生活ではスイーツを食べる機会は多い?

「やばいんですよ、ハマっちゃってハマっちゃって(笑)。今はアイスにハマってて、冬もいろいろ新作のアイスが出てくるから、いっぱい食べちゃいます」。

――「あたためますか」というタイトルにちなみ、最近心があたたまったような出来事は?

「コンビニに買い物に行ったとき、『恋あた(この恋あたためますか)』のシュークリームを手にとっている人を見たときは本当に嬉しかったです。劇中、樹木とマコっちゃんが、お客さんが買ってくれるところを見ているシーンがあったのですが、そのときと同じようにマネージャーさんと喜んでいました」。

――物語はいよいよ佳境ですが、最終回に向けての見どころを。

「まだ台本を全部読めてないんですけど(取材は11月末)、四角関係がますます加速して、4人でいることが地獄絵図じゃないかっていうくらい(笑)、複雑に絡み合っていきます。でも登場人物それぞれが本当に真っ直ぐに好きな人を思っているし、本当にいい人たちの集まりだから、みんなを応援したくなる。そういう気持ちになれるドラマってなかなかないと思います。大人のドラマだけど純粋な気持ちがいっぱいで、愛にあふれていてクリスマスにはぴったりなんじゃないかなと思います!」。

――最後に、大躍進となった今年を振り返って、そして来年に向けてメッセージをお願いできますか?

「今年はみなさんに森七菜を知ってもらえた年でもありますし、いきなり主演ということで、“なんだこの小娘は?”って“?”を持った方が多かったと思うので、その“?”を“!”に変えていけるように、『恋あた』をきっかけにまた来年に向けて頑張っていきたいなと思います!」。

 
 

 
 

 
 

 
 


 
 

森七菜(もり・なな)

生年月日:2001年8月31日(19歳)
出身地:大分県
血液型:A型
 
【CHECK IT】
2016年、地元の大分で家族と食事中にスカウトされたことをきっかけに、行定勲監督のWeb広告に出演し芸能活動をスタート。2019年、ドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(日本テレビ系)、そしてヒロイン・陽菜の声を演じた映画「天気の子」(新海誠監督作品)出演で一気に注目度を上げる。今年は映画「ラストレター」、「青くて 痛くて 脆い」、「461個のおべんとう」、そしてNHK連続テレビ小説「エール」に出演しさらに話題となる。現在、ドラマ「この恋あたためますか」(TBS系/火曜22:00~)に出演中。今後も映画「ライアー×ライアー」(※W主演 2021年公開予定)など話題作の公開が予定されている。ファースト写真集「Peace」が発売中。

 
 

「この恋あたためますか」

詳しい情報は「この恋あたためますか」公式サイトへ
 

 

 

 

 

 
 
 
 

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