PICK UP ACTRESS 森高愛

PICK UP ACTRESS 森高愛

PHOTO=城方雅孝 INTERVIEW=斉藤貴志
 
 

「人狼ゲーム ラヴァーズ」がDVDに
初の茶髪で出演した「兄こま」も公開

 
 

――1年ほど前に取材させてもらったときは、運転免許の教習所で苦戦中とのことでしたが、今は車を運転しているんですか?

「免許は取れて、初心者マークも外れました。でも、まだ1人では怖くて運転できません(笑)。親が休みの日に一緒に乗ってもらっています。教習所では『ここで2回ハンドルを切って、ちょっとバックして』みたいな感じで覚えて、それをちゃんとやって免許が取れたんですけど、路上で実践できるかはわかりません(笑)」。

――運転することはしているんですよね?

「してます。だいぶ慣れてはきました。でも、やっぱりちょっと細い道とかを通るとドキドキします。父に『危ない! ハンドル切りすぎ!』とか言われて、『わかってるよ~』と言いながら運転してます(笑)」。

――自分でもぶつかりそうな感覚はあるんですか?

「私的には全然ないんですけど、父の感覚だと危ないみたい。でも、最近はそういうことも少なくなってきました」。

――1人でドライブに出る日も近い?

「まあ、近所のスーパーぐらいから始めたいなと思ってます(笑)。仲良い友だちと3人で教習所に通って、同じ時期に免許を取ったから、初心者3人で車でお出掛けは怖くて。『アウトレットにお買い物とか、温泉旅行に行きたいね』と話はしています」。


――それで、1月に公開された映画「人狼ゲーム ラヴァーズ」がDVDになりました。最初から茶髪でギャルっぽい佳奈の役をやりたかったそうですね。

「オーディションで台本をもらったときに、佳奈をやりたいと思いました。私がいただく役やオーディションで決まる役は元気で明るくて活発な子が多くて、今回の『人狼ゲーム』だと、一番素直で活発だった子が佳奈だったので」。

――活発という以上に激しい感じでしたけど?

「一番ワーキャーしていましたね」。

――処刑されるときも絶叫していて。

「私自身も怖いと『ワーッ!』『キャーッ!』となりがちなんです。ボーッとしているときに後ろから『ねえ』って話し掛けられただけでも『うわっ! なに!?』っていう。だから人が殺されたり、おとなしかった子が殺しにかかっているのを見て、『ウワーッ!!』となりました。涙もいっぱい出てきちゃって」。

――絶望感がリアルでした。

「『やめてぇーーーっ!!』と。自分の彼氏が最初に私を捕まえようとしてきて、そこからスイッチがガチッと入って……という感じでした」。

――自然に役に入った感じということですが、あとから改めて演技を見てみると?

「自分だけではなく、みんなの狂った目を見てゾワッとしました。『人狼ゲーム』はシリーズもので、今回のキャストは『一番仲が良い』とスタッフさんに言われたぐらい、ワキャワキャしていたんです。でも、撮影のスタートが掛かるとあんな感じになるのが、不思議でした。インする前にみんなでリハーサルを何回かやったんですけど、インしてからのお芝居は全然変わりました。追い詰められて辛くて、笑えない状況になっていて」。


――そんな空気が自然に生まれて?

「そうですね。スタートした瞬間、ピリッと空気が変わって、金縛りにあった感じになりました。ずっと撮影した建物に泊まっていたんですけど、自分が休んでいる最中も上で撮っていて、誰かが『ワーーーッ!!』とか泣き叫ぶ声が聞こえてくるんです。それが怖くて、休んでいても、『人狼が来るんじゃないか……』みたいなドキドキが毎日ありました」。

――自分を追い込んで極限状態の演技をするというよりも……。

「自然に追い込まれていました。クランクアップして、DVDの特典映像用のインタビューを受けていたとき、すごく泣いちゃったんです。撮影を思い出すと辛くなって……。それぐらいしんどかったんだと思いました」。

――確かに、映像からも張り詰めた緊迫感は伝わりました。

「本当にメリハリがすごかったです。休憩時間にごはんを食べているときは、みんなでいっぱいしゃべって写真を撮ったり、普通に人狼ゲームをして遊んでいたんですけど、撮影で誰かを処刑する部屋に入ると、みんなの雰囲気がガラッと変わって。撮り終わったら、また『糖分を取りたいね』とか言って、いっぱい食べました」。

――疲れたら甘いものを……みたいなことで?

「気持ち的に、終わったら何か食べたくなりました。撮るまでは胃に何も入らなかったので。みんなで深夜マックとか行ってましたね」。

――やっぱり精神的な消耗が激しい撮影だったんでしょうね。さっき出たように、愛さんは普段でもパニクりがちなんですか?

「『人狼ゲーム』で共演した古畑星夏ちゃんと春川芽生ちゃんと仲良くて、よく3人で遊ぶんですけど、2人はゲームセンターのゾンビを撃つのが好きなんですよ。私はやったことがなくて、『やってみなよ』と言われてやったら、もう怖くて! 『ウワーッ! ウワーッ!』と叫んでいるうちに、すぐ死んじゃいました(笑)。あれも本当に無理で……」。

――ゲームで、しかも撃つ側でもダメでしたか(笑)。

「それぐらい怖いのが苦手なんです。デスゲーム系の映画も観られません。でも、『人狼ゲーム』は友だちと観ていました。最初の桜庭ななみさんのと、『(烈車戦隊)トッキュウジャー』で共演したりり(小島梨里杏)が主演したもの(人狼ゲーム プリズン・ブレイク)です。それ以外の作品も、オーディションの前に全部観ました」。


――怖い映画ですが大丈夫だったんですか?

「ウワーッとなった部分はありました。でも、作品として観ていたので、まだ大丈夫でした。『こういう感じで撮っていたんだろうな』『みんな、すごいな』と思って」。

――“生きるか死ぬか”という経験は、実際はないですよね?

「ないですね。映画では一番好きな人に裏切られて死ぬこともあって、『けど、この人が好きだから……』という、今まで経験したことのない感情になりました。極限状態で死ぬとなると、あんな感じなのかと思いました」。

――佳奈のギャル的なところは意識しました?

「ギャルらしくしたかったわけではなくて、彼氏の前ではかわいくいる女の子でありたいと思っていました。身なりがチャラかったので(笑)、ギャルっぽさは自然に出るかなと。常に萌え袖にしたり、裏設定で彼氏からもらった指輪をいじったり、そういう部分で女の子っぽさを出しました。脚を組んじゃったりもしていたんですけど、そんなに考えず、その場の流れでやっていた感じです」。

 
 

「こんなJKいる」と笑えるように
いろいろなことをやってみました

 
 

――ドラマから映画と続く「兄に愛されすぎて困ってます」では主人公のせとかの同級生のみゆう役で、こちらも茶髪にリボンですね。

「私が初めて髪を明るく染めたのが、この撮影でした。その髪のまま『人狼ゲーム』に行ったんです」。

――「兄こま」は去年の夏に撮ったそうで。

「そうです。クラスの仲良し3人組の役で、1人はフワフワ系、1人はボーイッシュ系で、私がムードメーカーでリーダーシップを取る子という感じでした。河合(勇人)監督は『俺物語!!』でもお世話になって、あのときも私は元気な役で、今回は『髪も染めようか』という話になりました」。

――それで、人生初の茶髪に。最初に鏡を見て、どう思いました?

「最初は笑いましたね(笑)。普段着ていた洋服が似合わなくなって、『どうしたらいいだろう?』と思ったり。でも、新鮮な感じでした」。

――気持ちも変わりました?

「夏だったし、明るくなりました。高校生って、夏に染めるじゃないですか。新学期になったら髪の色が変わっていて……みたいなイメージがあったから、そんな感覚で、ちょっとウキウキしました」。


――みゆうもギャルっぽいキャラクターですか?

「“JK!”って感じです(笑)。せとかの周りで、3人でワチャワチャしていたり」。

――3人組の1人である越智ゆらのさんのWEBマガジンでの発言によれば、すぐ仲良くなったとか。

「他の2人とも雑誌モデルをやっていて、私も前にやっていたから、共通の友だちが多くて。そういうところから話がつながっていきました」。

――女優としては愛さんが先輩で、2人にいろいろ教えていたそうで。

「ゆらのちゃん、そんなこと書いてました? 3人で一緒に『こうしたほうがいいかな?』と話し合ってやっていて、すごく楽しかったです。土屋太鳳さんが演じてらっしゃるせとかの後ろで、何かしていることが多かったので、どうしたらJKっぽく『こういう子いるよね』と思ってもらえるか。何回も観る方もいると思うので、そういう方たちに『裏で何やっているんだ』とクスッとしてもらえるようにしたくて、考えました」。

――どんなことをやったんですか?

「イケメン先生に投げキッスをしたり。『自由にやって』と言われることが多かったので、かえって『ヤバイ! どうしよう?』となって、ごはんを食べながら3人で話し合いました。それが使われたかどうかは、お楽しみということで(笑)。『もっとやっていいよ』と言ってくださって、久々に女子高生になれた感じがしました」。

――あと、現場では一眼レフのカメラで写真をいっぱい撮っていたとか。

「カメラにハマっていて、かわいい2人がいると撮りたくて仕方なくて、ひたすら撮っていました」。


――写真の腕前もかなりのものなんですか?

「いや、全然。常にオートで撮っていました。最近友だちに教えてもらって、やっとシャッタースピードとか、ちょっと使えるようになりました」。

――もともと何がきっかけで写真を撮るように?

「私が携帯で撮った写真と、友だちが一眼レフで撮った写真を比べると、全然違っていたんです。すごくきれいだなと思って。あと、カメラをブラ下げていると、かわいいじゃないですか(笑)。カメラ女子が流行っていたので、あれになりかったんです」。

――形から入って。

「私は形からのタイプです(笑)。最近インスタも始めて、自分が撮ったかわいい女の子の写真を共有できる機会が増えたので、バンバン載せたいと思います」。

――劇中でモテまくるせとかに、うらやましさはあります?

「あんなにモテたら、人間不信になりそう(笑)。『私を好きと言ってくれる人が、こんなにいるはずがない』と思っちゃう気がします。私のことを『好き』と言われたら、『どうして?』と聞きたくなっちゃいます。『ヘンなの』と言いたくなりそう」。

――別にヘンだとは思いませんが(笑)、それを何人もの人に言われたら……。

「『もう何も信じられない』となる気がします(笑)。その辺は疑り深いです」。

――「好き」と言われた人に裏切られた経験があるわけではないですよね(笑)?

「違います(笑)。『人狼ゲーム』みたいなことはなかったんですけど、かわいい子とかスタイルがいい子とか、たくさんいるじゃないですか。『なのに、なんで私なんだろう?』と思っちゃいそう」。

――愛さんよりかわいい子は、世の中にそれほどいないと思いますが……。

「私より身長が高い人とか、いっぱいいるので。『そんなに高くない子のほうが好き』とか言われたら『そうか』と思えるし、私の疑問に全部『こうだから』と答えてもらえたら、納得できるかもしれません。私、面倒くさいですね(笑)」。


――せとかを取り巻く兄系イケメンで、タイプはいますか?

「やっぱりお兄かな? 一番近くで、ずっと好きでいてくれるのはドキドキしますね」。

――“お兄”ことせとかの血のつながらない兄・はるかはヤンキー系ですが……。

「お兄は気品のあるヤンキーなので。でも、そう考えると、研修医でセレブの高嶺さんかな? だけど、ののしり系ですもんね。なんか普通の人がいいです(笑)。4人を足して4で割ったくらいの。それで笑うとかわいい、ヨークシャー・テリアみたいな人が好きです」。

――実際、飼ってるんですか?

「2匹飼ってます。かわいくて仕方ないですね~(笑)」。

――ドラマは4月から放送が始まりましたが、学生でなくなると4月に気分一新することもあまりないですか?

「そうですね。でも弟がまだ学生で、進級して『新しいクラスが』という話を聞くと『春が来たな』って、ちょっとワクワクする感じはあります」。

――愛さんも10代最後の1年に入って、大人に近づいてきている気もします?

「自分で感じることはあまりないですけど、周りの友だちがどんどん大人になっているので、『私もなっているのかな?』という気がします。確かに、前はミニスカートがすごく好きだったのが、最近はクロゼットからなくなりつつあります。『恥ずかしい。寒い』となってきちゃって、なかなか履かなくなりました」。

――フワフワのワンピースとかも着なくなったり?

「それは好きです。でも、前よりは洋服が落ち着いてきたかな。無地の洋服を着ることが多くなったので、そういう面で少し変わったかなと思います」。

――さっきの一眼レフカメラみたいに、いま興味を惹かれているとか、意欲的に取り組んでいることはありますか?

「最近は毎日1本、映画を観るようにしています。映画館に行ったり、家で観たり。ジャンルは何でも。アニメや洋画も観てます」。

――特に心に残った作品はありますか?

「映画館で観た『彼らが本気で編むときは、』がすごく面白かったです。でも私、涙腺がおかしいのか、みんなが全然泣いてないところで、しゃっくりが出るくらい泣いちゃって(笑)」。


――どこで泣いたんですか?

「最後に生田(斗真)さんが女の子にプレゼントを紙袋に入れて渡して、その中身を見たときです」。

――毛糸で編んだおっぱいだったんですよね。

「私はウワーッと泣いちゃったんですけど、周りは誰も泣いてなくて。『あれ? なんで私はこんなに泣いているんだろう?』と思ったんですけど、すごく感動しました」。

――そういうふうに心が動いたことを、自分の演技にも活かそうと?

「何かで役に立てばいいなと思っています」。

 


 
 

森高愛(もりたか・あい)

生年月日:1998年1月14日(19歳)
出身地:埼玉県
血液型:O型

 

【CHECK IT】
2009年6月に「ニコ☆プチ」(新潮社)でモデルデビュー。その後「ラブベリー」(徳間書店)、「ピチレモン」(学研プラス)で専属モデルとして活躍。2012年7月に「ビギナーズ!」(TBS系)で女優デビュー。2014年2月から「烈車戦隊トッキュウジャー」(テレビ朝日系)にトッキュウ5号=カグラ役でレギュラー出演。2017年1月に公開された映画「人狼ゲーム ラヴァーズ」のセルDVDが4月26日(水)に発売。ドラマ「兄に愛されすぎて困ってます」(日本テレビほか/水曜24:59~)に出演。映画「兄に愛されすぎて困ってます」が6月30日(金)から全国ロードショー。日本アイシングクッキー協会認定講師。

詳しい情報は公式HPへ

 
 

映画「人狼ゲーム ラヴァーズ」

4月26日DVD発売(レンタル開始済み)

詳しい情報は公式HPへ


 

 

 
 

映画「兄に愛されすぎて困ってます」

詳しい情報は公式HPへ


(C)2017「兄こま」製作委員会
(C)夜神里奈/小学館
 
 

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