FRESH ACTRESS 中川梨花

FRESH ACTRESS 中川梨花

PHOTO=厚地健太郎 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

「DMM Bitcoin」のCMでローラの後輩役
明るい笑顔でハキハキしゃべって注目

 
 

――大学生になって上京して初めての冬は、地元の札幌に比べたら全然過ごしやすいですか?

「そうですね。札幌だと雪かきをしないといけないし、バスとか止まったりして、通学も雪まみれになって大変でした。でも、下校中に雪合戦を始めたり雪だるまを作るのは、北海道あるあるです(笑)」。

――芸能界には小さい頃から入りたいと?

「小学生の頃に『きらりん☆レボリューション』というアイドルのアニメが流行っていて、すごくキラキラしていて、観てると元気になれたんです。私も人に元気や勇気や夢を与えられるお仕事をしたいと、単純に憧れました」。

――性格的にも人前に出たいタイプで?

「目立つのは好きでした(笑)。学級委員もやったし、学習発表会で劇をやるときはメインのいい役で出ようとしたりしてました。高校の学校祭ではカラオケコンテストがあって、自分からエントリーして『secret base~君がくれたもの~』を歌いました」。

――テレビ北海道の「スイッチン!」という番組でMCをしていたそうですが、地元ではかなりの有名人だったんですか?

「高校に通いながら芸能活動をしていて、北海道のラジオにも何度か出させていただいたり、去年秋に公開された『写真甲子園 0.5秒の夏』が東京国際映画祭の招待作品に選ばれたので、ちょっと自分の名前が広まってきた感覚はありました」。

――街で声を掛けられたりも?

「たまにです。中川梨花は知っていても、あまり私と一致しないみたいで(笑)。身長が低いので、テレビや写真と印象がだいぶ違うらしく、よく『そんなに小さいと思わなかった』と言われます。今の『DMM Bitcoin』のCMも『もっと年上に見える』と言われて、ギャップがあるようです」。


――慶応義塾大学に9月入学したのは、最初からの予定通りだったんですか?

「4月に入れればベストでしたけど、高3の夏が映画撮影とカブって、部活の全国弁論大会で優勝したのも夏で、受験勉強に集中できなかったんですね。それで自分のタイミングで秋入学しようと思って、ちゃんと準備してから受けました」。

――高校を卒業したら上京することは決めていて?

「はい。芸能活動の拠点が東京というのはもちろんありますけど、大学もいろいろ見学に行って、東京のほうがいいと思ったので。今まで情報番組や映画に出られたのも北海道で活動していたからこそでしたし、ファンの方も北海道と関わりがなくなるのを寂しがってくださいました。でも今は、上京したからこそ北海道に伝えられるものが出てきたんです。『(中川梨花&スギちゃんの)どさんこ上京物語』という特番とか、道庁の北海道150年番組のMCとか……」。

――そして「DMM Bitcoin」のCMも反響が大きいのでは?

「そうですね。私がSNSで『出てます』と言う前に、CMが流れているのを観て『出てない?』と言われました。私の台詞から始まることもあってか、皆さん気づいてくれて、『声が印象的ですぐわかった』と言われてうれしかったです」。

――本当によく目にします。

「CMはテレビをつければ毎日流れるので、たぶん認知度が上がって、SNSのフォロワーさんも増えました。『CMを観てファンになりました』という同世代の女の子の方もいて、励みになりました」。


――自分でもテレビで見ます?

「そうですね。普通にドラマを観ている間に流れるとハッとして、何かヘンな感じになります。しかも大先輩のローラさんと出演させてもらっているので、自分だけど自分じゃないような不思議な感覚なんです。ちょっとテレビから離れているときに、『仮想通貨って知ってます?』と言ってる人がいて、『あれ? 私だよな……』という感じです(笑)」。

――オーディションで決まったんですか?

「そうです。コンテがあって演技しました。相手がローラさんになるのは決まっていて、私のイメージでは天然な方だったので、対照的になったら面白いかと思って、台詞はハッキリした感じで『わかってます?』とか言いました。表情も絵コンテに付いていたので、それを意識して、仮想通貨を知らない方にも楽しんでもらえるように、コメディチックなお芝居を心掛けました」。

――やっぱり意識が高いですね。撮影では、役のキャラみたいなものも作って?

「いえ、普段の私に近いと思いました。私も結構ハッキリしゃべるタイプなので、そういう部分では演じやすかったです」。

――演出を受けたところもありました?

「ローラさんとやり取りしてみて、『もう少しこうしようか』というアドバイスをいただきました。そういう中で、実は最後の『先輩、本当にわかってます?』という台詞も現場で増えたんです。でも、自然体な感じで会話するお芝居だったので、楽しんでできたと思います」。


――撮影は1日がかりで?

「早朝から夕方まで、カフェでひたすら撮りました。緊張でドキドキしていたから、あっという間に終わった感覚です」。

――ローラさんとは撮影が初対面だったんですよね?

「現場で初めてお会いしました。とってもやさしくしていただいて、気さくに話し掛けてくださって、現場がなごやかな雰囲気になりました。たぶん私が緊張しないように、気をつかってくださったんだと思います」。

――芸歴の長い梨花さんでも、やっぱり緊張はしましたか。

「すごくしました。ローラさんとご一緒したこともありましたし、スタッフさんの数が多くて照明さんやメイクさんもたくさんいらっしゃったので。『これが東京の現場か』と思いました」。

――自分でも緊張をほぐすために何かしたり?

「ガチガチになるという意味ではない緊張感は、お仕事のときはいつも持っておこうと思ってますけど、その場を楽しむことが大事かなと。とにかく笑顔でやれば、リラックスできるかはわかりませんけど、気持ちが落ち着きます」。

 
 

自分の演技にモヤモヤしたのも
振り返れば大事な時間でした

 
 

――梨花さんは実際、仮想通貨には詳しいんですか?

「CMに出演させていただく以上、ざっくりと勉強しました。直接その知識を使うことはなくても、今いろいろ話題ですしね(笑)」。

――高校の全国弁論大会で優勝するくらいだと、社会的な話題にもアンテナを張っているんですか?

「ニュースを見て、興味を持ったことは自分の中で考えたり、調べたりはします。仮想通貨も時事ネタとして、いろいろ見てます」。


――弁論大会のときは戦争についてスピーチしたそうですね。

「はい。高校2年のとき、修学旅行で沖縄に行って感じたことがあって、平和学習をして戦争について原稿を書きました。弁論大会の開催地が広島ということもありました」。

――「正義の反対はもうひとつの正義」と訴えたとか。

「自分も普段の生活で、人間関係についていろいろ悩んだ時期があったんです。どっちが正義で、どっちが悪ということはなく、両方とも正しい。戦争でも、お互い自分の国や家族を守るために起きるわけで、多数決みたいに人数で勝った負けたではなく、寛容に考えることで何かが変わっていくんじゃないか。そういう意味で『正義の反対はもうひとつの正義』という考え方を弁論しました」。

――いろいろ勉強した中で、そういう考え方に至ったんですか?

「優勝したときの原稿は1年くらい書き直し続けたものです。北海道で石狩支部の予選があって、勝ち上がったら全道大会、そこで何位内かに入賞したら全国大会に行けるので、期間が1年くらいあるんです。その間ずーっと書き直して、原稿用紙5枚に完成するまで、100枚以上使いました」。

――そもそも何で弁論部に入ろうと思ったんですか?

「私は小さい頃から、本を読んだりドラマやお芝居を観て、感じたことを文字に起こすのが好きだったんです。考えることが好きなのが大きかったかもしれません。でも文字にしたら、そのままじゃないですか。だから、『たくさんの人に伝えるにはどうしたらいいかな?』と思っていました。私の高校の弁論部は100年以上の歴史があって有名だったし、ここなら自分の書いたものを留めるだけではなく話せると思って入りました」。 

――弁論部って、普段はどんなことをしているんですか?

「よく聞かれますけど、大会が年に3~4回あるので、常にそこに向けて原稿を書いてます。そのためにすごい数の本を読みますし、いろいろなことを調べます。たとえば戦争のことだったら、いろいろな考え方の本があるので読み比べて、線を引いて『この考えはここから来てるのか』と研究したりするんです。あと、表現の面では発声練習とか、自分の声を録音して聴いたり、先輩方のビデオを観たり……。発声も表情も全部が審査の対象だから、鏡を見ながらしゃべる練習もします」。

――なかなかハードそうですね。今はキャパスライフをエンジョイしていますか?

「すごく楽しんでます。大学は敷地がすごく広くて、鴨が泳いでいる池もあったりして、公園みたいになっているんです」。

――大学生活の楽しさはどんなときに実感します?

「友だちと一緒にいるときかな? 授業の合間におしゃべりして、仲良くなった子と研究内容を話し合ったり、先輩に勉強のことを教わって『この授業はいいよ』とアドバイスをもらったりもします。同じ学年だけではなく、いろいろな年齢の人と関わることができて、人間関係が充実していると思います」。


――そういう学業の話が多いんですか? 遊びの話とかはしません(笑)?

「そうですね。サークルも入ってないので。でも、満喫している感じはあります。『こういう研究をしていて、こうなんだよね』『そうなんだ。すごいね』とか、学生同士が個性を認め合っていて。他にもタレントさんが在学していたり、もう起業している方もいらっしゃって刺激的です」。

――親元を離れて、家事もちゃんと自分でやってるんですか?

「部屋がきれいかはさておき(笑)、洗濯も自炊も頑張ってます。初めてやることが増えましたけど、大学の友だちとか、お仕事で知り合った方とか、常に人と触れ合う時間があって、そういう面でも楽しいことのほうが多いです」。

――遊びに行くのはどの辺?

「横浜が多いです。コスモワールドとか『よくテレビで観ていたな』と思いながら行ったりします。湘南の海はまだ攻められてないので、夏になったら行こうと思います」。

――日課的にしていることはありますか?

「テレビが好きなので、気分転換でよく観ます。ドラマが特に好きで、今期だと石原さとみさんの『アンナチュラル』とか『もみ消して冬( ~わが家の問題なかったことに~)』とか『トドメの接吻』とか面白いのがたくさんあるので、観て勉強もしようと思ってます」。

――目指すのは女優なんですか?

「一番の希望は広くタレントとしてやっていくことです。今は自分に何が向いているのか探っているところで、いろいろなジャンルのお仕事をしたいです。でも、お芝居は昔からすごくやりたかったのと、高校生のときに情報番組をずっとやらせていただいたのでリポーターにも関心があります。朝の番組とか憧れますね」。


――「写真甲子園」を撮っていたときは充実感はありました?

「映画は初めてで、1カ月ちょっと旭川の近くの東川町というところに泊まり込んで、ずっと撮影していたので、お芝居に集中できている感じはしました。でも楽しさと同じくらい苦戦したというか、自分の演技に納得できない葛藤がありました。台詞を思ったように言えなかったり、動きも『ちょっと違うな……』ってモヤモヤ感があって……。お芝居の難しさを感じて、振り返れば今に活きる大事な時間だったと思います」。

――映画も自分でよく観ます?

「結構観ます。去年だと『君の膵臓をたべたい』にすごく感動しました。原作の小説も読んでいて、そういう作品が実写化されると気になります。ストーリーがだいぶ変わっていることもあるので、比較して観るのも好きですね」。

――梨花さんは少女マンガ原作のラブコメとかは観なさそうですね。

「そういうのも観ますよ。キュンキュンしたいので(笑)」。

――おーっ。

「去年まで高校生だったので、ピュアな気持ちで観ます。『アオハライド』とか『ストロボ・エッジ』とか、定番だけどドキドキしちゃって『いいなぁ』とつくづく思います(笑)。2人の男の子の間で揺れて『そっちか!』とか。いつかそういう映画にも出てみたいです」。

――では最後に、自分でセールスポイントにしていきたいことは何ですか?

「私は『笑顔がいいね』と言ってもらうことが多いので、自分の笑顔でたくさんの人を幸せな気持ちにできたらいいなと思います。その一心で自分でも笑顔を忘れず、辛いときも頑張っていきたいです」。

 
 


 
 

中川梨花(なかがわ・りか)

生年月日:1998年4月21日(19歳)
出身地:北海道
血液型:A型

 
【CHECK IT】
高校時代に北海道で「スイッチン!」(TVh)、石屋製菓「白いロールケーキ~コレとカレ篇~」CM、ドラマ「天ノ裁」(HTB「平岸我楽多団」内)、舞台「アリスインデッドリースクール オルタナティブ」などに出演。2017年公開の「写真甲子園 0.5秒の夏」で映画に初出演。「DMM Bitcoin」のCMがオンエア中。3月3日(土)放送の「情報カフェ赤れんが」(HTB/10:20~)に出演。
詳しい情報は公式HP
 
 

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