FRESH ACTRESS 鳴海唯

FRESH ACTRESS 鳴海唯

PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

ドラマ「マイラブ・マイベイカー」に出演中
パン屋のハッチャケたバイト役で恋の展開も

 
 

――去年、朝ドラ「なつぞら」に出演して、反響は大きかったですか?

「いまだに『なつぞら』の感想を言ってくださる方がいます。私が出ると知らずに観ていた友だちから『ビックリした』というLINEがいっぱい来たりもしました」。

――有名になると、よく「知らない親戚が増える」と言われますよね。

「親戚は増えたかわかりませんけど、祖母とかに自分が何をやりたいのか話しても理解してもらえない部分があったのが、ひとつの作品を観てもらえば一目瞭然で、応援してくれる人が増えたのは嬉しかったですね」。


――そういう意味では、朝ドラは最高でしたね。オーディション当時は、兵庫から上京して演技を勉強して半年くらいだったそうですが、現場で学んだことは多かったですか?

「作品は演者だけで成り立つものではないと、頭ではわかってましたけど、出演させてもらったら、スタッフさんの多さにビックリしながら、本当に実感できました。1話15分の作品にどれだけの方が関わっているか知ることができたのは、一番大きかったと思います」。

――ヒロイン役の広瀬すずさんは、もともとファンだったそうですね。

「高校生のときに『学校のカイダン』というドラマを観てから、大ファンになりました。かわいくて素晴らしい女優さんだと思います」。

――握手会にも行ったとか。

「写真集発売の握手会でした。私はそのとき受験生で、好きな人に力をもらいたくて。関西だったので『このチャンスは逃せない』と、抽選に応募したら当たったんです。『受験頑張って』と言ってもらいました(笑)」。

――3年経って妹的な役で共演するとは、運命的ですね。

「たまたま運が良くて本当に幸せでした。またいつか、違う形でご一緒できるように頑張りたいです」。

――出演中のドラマ「マイラブ・マイベイカー」も、「なつぞら」を関係者が観て声が掛かったとか?

「観ていただいて呼んでくださったと聞きました。撮影が去年の10月、11月辺りでした」。

――主人公がパン屋の店長の小岩美々子(本仮屋ユイカ)で、唯さんはバイトの水野結衣役。急にコントみたいなことをしたり、面白いキャラクターですね。

「ハチャメチャなところがあるんですけど、他人に親身になれる。男勝りな反面、ちゃんと恋をしてピュア。そういうギャップを意識して、面白く演じられたらと思っていました」。

――3話では店員のハルさん(信川清順)と、「SPF50」とか言いながらポーズをキメ合うくだりがありますが、ああいうのは台本に書かれていたんですか?

「まったくないです(笑)。監督がその場で『これをやろう』と入れてきて、『本当にやるんですか?』みたいな。回を重ねるにつれて、監督が次に何を言ってくるか楽しみになりました(笑)」。


――唯さんが素でもそういうノリがあったり?

「あそこまでハッチャケてはいませんけど、結構近いと思います(笑)。あまり女の子らしい感じではなくて、昔から友だちと寸劇をするのが好きだったので、現場で監督に何を求められても、すぐにできました」。

――「もっとアイーンってシャクレさせないと」と顔芸も見せる場面もあります。

「抵抗はないですね。私は小学生の頃に『のだめカンタービレ』を観たのが、このお仕事に興味を持った原点で、ラブコメはひとつの目標でした。せっかく面白いキャラクターをやらせていただいているので、『やって』と言われたことは全力でやりたくて。現場で皆さんが笑ってくださるのが楽しかったです」。

――結衣は、新人バイトで三つ星フレンチのシェフだった北薫(飯島寛騎)には、「ホントのことを言えよ。店長とやってんだろう?」と言ったりもしていました。

「ガラが悪いですよね(笑)。元ヤンみたいな裏設定があるんですけど、私も兄とケンカをすると口汚くなってしまうので(笑)、そこもすぐできました」。

――でも、ドラマの予告動画を観ると、後半で結衣と北はイイ感じのシーンもあるようで。前半はよくぶつかっていたので、「何がどうなった?」と思いました。

「私も台本を見て『エッ? エッ? エッ?』みたいな急展開でした(笑)。前半と後半で監督も替わって、ドタバタありのコメディから、感動系のストーリーが動いていきます。結衣ちゃんの意外な一面も見えると思います」。


――予告動画では、北と笑顔でアイコンタクトを取っていたり。

「後半は胸キュンシーンが詰まっている気がします。自分でも結衣ちゃんに『かわいいな』とときめいちゃった場面もありました(笑)。あと、本仮屋さんが演じてらっしゃる店長も本当にかわいくて。三角関係ですけど応援したくなっちゃいましたね」。

――北くんはモテモテですよね(笑)。

「ツンデレ男子と言いますか、好きな人にしか見せないやさしい面があったり、確かにモテ男だろうと思います。結衣ちゃんが好きになった気持ちもわかりました」。

 
 

恋愛モノのヒロインに憧れましたけど
恋が実らない役も楽しいと気づきました

 
 

――ラブコメが原点とのお話でしたが、ラブの部分が大きい恋愛モノも好きですか?

「すごく好きです。だいぶ昔ですけど、『君に届け』に小学生ながらときめいたのを覚えています。マンガから好きで、映画化されて母と観に行って、2人でキュンキュンして『ヤバイね』みたいに話してました(笑)。恋愛ドラマで毎週放送が終わった後に、友だちと『あのシーンが良かったね』とか言い合うのも楽しいです。最近だと『恋はつづくよどこまでも』で、『今日も天堂先生はカッコ良かった』とか盛り上がってました(笑)」。

――どんなシーンでキュンときます?

「壁ドンみたいなのより、さり気ないシーンが好きです。たとえば、まだ仲良くなってないのに一緒に傘を差して帰ったり。それを後ろから撮った場面で『いいな』と思ったり、ラブコメを第三者として観るのが好きですね」。

――自分がそういう役を演じるのも楽しいと?

「楽しいです。観る側だったときは、自分が演じさせてもらうならヒロインに憧れましたけど、『マイラブ・マイベイカー』で、恋が実らない女の子の役もやっていて楽しいと気づきました」。


――舞台がベーカリーですが、パンは好きですか?

「小学生の頃はパン屋さんになりたかったくらい、好きでした。このドラマの撮影では、本職の店長さんが作ってくださったパンがおいしすぎて、ちょっと太っちゃったと思います(笑)」。

――パンの中でも、どんなものが好きですか?

「トウモロコシの粒が入ったフワフワのコーンパンが好きです。菓子パンも好きですけど、総菜パンのほうが好きかもしれません」。

――普段も朝食はパンとか?

「ずーっとパン派でしたけど、パンの食べすぎも健康面で良くないという話を聞いて、最近は1週間に1個で我慢して、自分へのご褒美感覚でパンを食べています」。

――結衣はパン屋のバイトですが、唯さんはバイト経験は?

「パン屋さんではないですけど、結構いろいろやりました。向いているかもしれないと思ったのは、ホテルのバイキングの配膳ですね。お客様と対面するのは得意なほうではなくて、食べられたものを下げるだけだと気持ち的に楽で、無心でやれました」。

――逆に、苦労したバイトもありました?

「スーパーのレジ打ちでは、間違えてしまったことが何度もありました。お客様がキュウリを1本しか買ってないのに2本と押しちゃって、取り消し方がわからなくて店長を呼んだり。実習生のプレートを貼ってあったので、大目に見てくださったんですけど、失敗しながら徐々に学んだ感じです」。

――ちなみに、外出自粛期間中は家で何をしていました?

「いろいろなことを始めました。英語の勉強をしたり」。

――高校が国際学科なので、英語は元から得意だったのでは?

「得意というより好きという感じでした。おうち時間で映画を観る機会が増えた中で、洋画の字幕ばかり追うのが嫌で、ちゃんと映像を観て楽しみたいと思ったのが、また英語を勉強したいと思ったきっかけです。あとはギターを練習したり、全然してなかった料理をしたり、やりたいと思っていたことを全部始めました」。

――料理はどんなものを作ったんですか?

「母がお肉をたくさん送ってくれたので、夏野菜を買って豚肉とナスで炒めて、オクラも混ぜたり。レシピ通りにやれば何とかおいしくなりますけど、味が濃すぎたりして『違うな』と思ったら、次は自分の好きな量で調整しながら、レパートリーを増やしています」。


――筋トレもやっているんでしたっけ?

「YouTubeを観て、今もすごくしています。最近は筋トレだけでなく、走り始めました。昔から姿勢が悪いと言われていたので、体幹を鍛えて直したいなと」。

――成果は出ていますか?

「歩くときも猫背で、普通に外から帰ってきただけでも体がしんどかったのが、今は疲れにくくなったのを実感しています。気持ち的にもスッキリするので、運動は続けていきたいです」。

――この夏にしたいことはありますか?

「毎年ゴールデンウィークに帰省していたのが、今年はコロナの影響で帰れなかったので、夏は実家で家族に会いたいです。早く一緒にごはんを食べたりしたいですね」。

――夏の思い出というと、どんなことがありますか?

「このお仕事を始める前に、高校時代の友だちと和歌山の白浜に遊びに行ったことは、すごく思い出に残っています。私は海に行くことがあまりなかったので、みんなで水着を着て浮き輪で泳いだり、かき氷を食べたりするのが楽しくて。その日に、私が大学を辞めて女優になるために東京に行こうと思っていることを話して、『最後に楽しもう』となって送り出してもらいました。青春映画みたいなキラキラした思い出です」。

――その映画がハッピーエンドになるように、今後もいろいろな作品に出て活躍しなきゃですね。

「そうですね。毎年1回は地元に帰って、みんなにいい報告ができるように頑張りたいです」。

 
 


 
 

鳴海唯(なるみ・ゆい)

生年月日:1998年5月16日(22歳)
出身地:兵庫県
血液型:A型
 
【CHECK IT】
2018年に映画「P子の空」で女優デビュー。2019年に連続テレビ小説「なつぞら」(NHK)に出演。日本ケンタッキー・フライド・チキン「ガチャ編」WEB CMが配信中。警察庁「+ヘルメット」ポスターモデル。ドラマ「マイラブ・マイベイカー」(TVK、メ~テレ、カンテレ/ひかりTV、dTVチャンネルで配信)に出演中。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

「マイラブ・マイベイカー」

TVK/火曜23:00~、メ~テレ/月曜24:53~、カンテレ/木曜24:55~
ひかりTV、dTVチャンネルで配信
詳しい情報は「マイラブ・マイベイカー」公式サイトへ
 

 

 

©2020「マイラブ・マイベイカー」製作委員会
 
 

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