PICK UP ACTRESS 大幡しえり

PICK UP ACTRESS 大幡しえり

PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

「仮面ライダージオウ」劇場版が公開中
戦国時代にタイムスリップしてアクションも

 
 

――「仮面ライダージオウ」でツクヨミを1年演じてきて、日常でも自分がツクヨミっぽくなったところはないですか?

「あまりないです。ツクヨミはクールで、自分と似ている部分が少ないので、撮影が終わったら、逆に自分がボンと出てきちゃいます(笑)。ただ、劇中のクジゴジ堂(時計店)でワチャワチャして、ツクヨミが『もう!』となるのは、キャスト内では普段も出るようになりました。私は茶化されることが多くて、『もう!』となってます(笑)」。

――オンエア的には大詰めに入りますが、これまでで特に印象に残っているシーンはどの辺ですか?

「初めてツクヨミが時間を止めたシーンです。無意識で『危ない!』と思ったら時が止まって動揺して、その後のお芝居の流れが変わりました。2回目も無意識で、自分の意志で止めるにはどうしたらいいか考えて、咄嗟にパッと手を伸ばしたのが、ツクヨミの時間の止め方になりました。そういう部分が一番印象に残ってます」。

――アギト編にかかる辺りですね。

「そうですね。ツクヨミが最後に、自分と同じように記憶を失くしていた津上翔一さんに『どんな過去でも自分は受け入れる』と伝えたシーンとか、アギト編では津上さんと出会ってからの気持ちの変化のお芝居を撮ってもらえたので、毎回の撮影をよく覚えています」。


――そのツクヨミの失くした記憶を巡って、終盤にもうひと山あるんでしょうね。

「そうなんです。台本を読んでビックリしました。全然予想してなかった展開で、『エーーーッ!?』と言っちゃました(笑)」。

――そちらも楽しみですが、公開中の劇場版では戦国時代にタイムスリップしてます。長篠の戦いのこととか調べたんですか?

「調べました。最初は“ながしののたたかい”で読み方が合ってるのかもわからなくて(笑)、合戦の絵は見たことがありましたけど、『いつの時代? 武田軍?』という感じでした。ソウゴが説明する台詞を聞いて、素で『うん、うん』となってました」。

――歴史好きなわけではないんですね。

「小学生のときから社会という科目が苦手でした。テストの平均点で足を引っ張るのは、いつも社会。数学とかは好きなんです。問題を解いて答えが出るとスッキリして楽しいんですけど、社会はただ授業を聞いていて暗記が多いので……」。

――理系タイプだったと。

「文系ではない確信があります(笑)。理科の生物や化学も好きで、社会と英語は壊滅的でした(笑)」。


――50年後の未来から来たツクヨミは、もともと織田信長も知りませんでした。

「『エッ、誰?』という感じですよね。『私でも知ってるよ』と思いました(笑)。だから戦国時代のことも調べていいのか、ツクヨミとしては知らなくていいのか、迷ったんですけど、知っておいたほうがいい気がしました」。

――今回の劇場版に出てくる織田信長は、世の中のイメージと違って、とぼけた感じですね。

「ツクヨミが台詞で『信長ってこんな感じなの?』と言ってますけど、現場で前野(朋哉)さんの演じる信長を見て、私も『こんなに適当なの?』と思いました(笑)。女の子と出て行っちゃって、でも、その子を守るために一生懸命で、憎めないキャラクターですね。前野さんが本当に面白くて、段取りではスタッフさんもキャストも全員笑っちゃって、段取りにならないから何回かやりました(笑)。台本にプラスのプラスみたいに、毎回違うことをしてくるので、勉強になりました」。

――ツクヨミは特にそこで笑ったらいけないわけですよね?

「真面目に反応するのをお客さんに面白いと思ってもらえるように、ちょっと考えたりしました」。

――他に、撮影で戦国時代っぽさが出たことはありました?

「一番ビックリしたのは、お店が並んでいるところで、あずきをザルに入れてザーッと波の音のように転がしたこと。『戦国時代にやってたの?』と思いました。衣装で『足袋は履かないの?』となったら『戦国時代にはなかった』という話で、スタッフさんがこだわってました。そういうのが楽しかったです」。


――そうした中で、ツクヨミの見せ場も?

「ソウゴが敵に捕らわれてしまって、ツクヨミが助けに行くんです。そこでレジェンドのマッハ(詩島剛)役でゲストの稲葉友さんとアクションをしました。場所が狭い通路で、ソウゴと3人で段取りをやって、私の通り道が確保できるように気を使ってくださったので、うれしかったです」。

――難易度の高いアクションだったのでは?

「はい。瞬間ごとのタイミングとか勢いとか、アクションの中でも大変なほうだったと思います。テストでは私のタイミングが合わなくて、アクション監督にアドバイスをいただきながら何回かやりました。敵の方とのタイミングもあるし、被らないで見せないといけないとか、すごく気を使いました」。

 
 

ラストは急展開になっていくので
気合いを入れ直して突き進みます

 
 

――「ジオウ」は平成仮面ライダーシリーズ20作目の記念作品として、過去作品の出演者たちが毎回ゲストで出ていました。10年後とかに通算30作目で同じような展開があれば、またツクヨミとして出演したいですか?

「出演できればうれしいです。でも、私が30歳になって、あの未来の衣装で大丈夫か、ちょっと心配です(笑)」。

――今でもスタイルが良くないと着られない衣装ですよね。日ごろから節制は心掛けているんですか?

「毎日ロケで3食お弁当だと、どうしても野菜や果物が足りなくなるので、初めの頃は肌が結構荒れてしまいました。慣れてなかったからかもしれませんけど、朝は果物だけ、夜はあまり食べないようにしたら、肌が全然変わりました。それはずっと続けています」。

――朝が果物だけだと、撮影中にお腹がすきません?

「慣れると、そんなに気になりません。逆に朝しっかり食べちゃうと、体が重くなってだるくなるので、果物だけで軽くしておいたほうが、午前中は調子いいです。でも夜は好きな焼肉を、量に気をつけながら食べるときもあります(笑)」。

――焼肉は白米と一緒に食べる派ですか?

「お米がなかったら焼肉ではないと、私は思ってます(笑)。大人の方は焼肉とお酒じゃないですか。いやいやいや、白米でしょう(笑)。最近はユッケを温かいごはんと食べるのがマイブームで、お店に行ったら絶対頼みます。でも、ごはんは中か小盛りで少なめにします」。


――ツクヨミとして「月の満ちる時」というキャラクターソングも歌いました。

「去年レコーディングして、5月のイベントで初めてお客さんの前で披露しました。私は歌のお仕事をしたことがなかったので、すごく緊張しちゃって、リハーサルでは半泣き。奥野(壮)くんと押田(岳)さんは1月の日本武道館のイベントで1万人の前でジオウとゲイツの曲を歌って、本当にすごいなと思います。私は2000人くらいの会場で『どうしよう……』となってしまったんですけど、両脇で仮面ライダーGIRLSの方が一緒に歌ってくださって、『どうすれば歌いやすいですか?』と聞いていただいたので、本番は何とかなりました」。

――カラオケには行くんですか?

「あまり行きません。昔から歌には苦手意識があります。レコーディングではところどころで自分が歌ったものを聴けるので、何回も『もう1回歌いたいです』と言っちゃいました。スタッフさんには『あまり変わらない』と思われたかもしれませんけど(笑)、どうせなら良い状態で出したかったんです」。

――TVシリーズがオールアップしたら、1年頑張った自分へのご褒美で1週間くらい休みたいとか、思いますか?

「1週間あったら何をしようか、考えちゃいますね。旅行に行けますけど、計画を立てるまでに、すごく時間と労力を使って困ってしまいそう。だから、『○○に行こうよ』と引っ張ってくれる友だちができたら、気晴らしに出掛けたりしたいなと思います」。


――一人旅をするようなノリはないですか?

「してみたいとは思いますけど、今すごく海外に行きたいんですね。お仕事でもプライベートでも、日本から出たことがないので。でも、さすがに初めての海外に1人で行くのは不安だから、最初は誰かと行って、2回目から1人でも行ったりしたいです」。

――行きたいところもあるんですか?

「ロンドンです。オシャレなイメージがあります。あとは、ハワイとか海がきれいなところにも行きたいです。いろいろな人とコミュニケーションを取って、人間としても役者としてもたくさん吸収できたらと思います」。

――差し当たり、夏には何か楽しみはありますか?

「今年は海に行きたいです。去年も行こうと思ったんですけど、なかなか行けなかったので。泳げないので海に入るより、朝とか夜に海を眺めながら散歩してリラックスしたいです。あと、『ジオウ』のメンバーと『全部終わったらディズニーランドに行きたいね』と話してます」。

――その前にラストスパートですね。

「ここまで来たら、もう突き進むしかありません。ラストはすごい急展開になっていくので、台本を読んで『もう1回、気合いを入れ直さなきゃ』と思いました。ツクヨミの気持ちの部分で難しさを感じたので、ラストまで成長できるように全力でやっていきます!」。


 
 


 
 

大幡しえり(おおはた・しえり)

生年月日:1998年11月5日(20歳)
出身地:埼玉県
血液型:B型
 
【CHECK IT】
2016年秋にスカウトされて、2017年3月公開の映画「ひるのなかの流星」で女優デビュー。主な出演作はドラマ「女囚セブン」(テレビ朝日系)、「先に生まれただけの僕」(日本テレビ系)、「監獄のお姫さま」(TBS系)、「ヒモメン」(テレビ朝日系)、映画「覚悟はいいかそこの女子。」、「あのコの、トリコ。」など。ドラマ「仮面ライダージオウ」(テレビ朝日系/日曜9:00~)に出演中。「劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer」が公開中。
詳しい情報は公式HPへ
公式Instagramへ

 
 

「劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer」

詳しい情報は「劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer」公式サイトへ
 
 

 
 

劇場版「ジオウ・リュウソウジャー」製作委員会 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 ©2019 テレビ朝日・東映AG・東映
 
 

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