PICK UP ACTRESS 大友花恋

PICK UP ACTRESS 大友花恋

PHOTO=名児耶洋 INTERVIEW=斉藤貴志

「こえ恋」でヒロインの親友役を好演
「ポコダン」CMも話題で飛躍の夏に

――「こえ恋」の撮影はもう終わったんですよね?

「全12話分の撮影が無事終わっています」。

――ああいう恋愛モノは撮っていて楽しかったのでは?

「私の演じているあきちゃんは、自分が恋してるシーンもありますけど、親友のゆいこと紙袋をかぶった松原くんの恋模様を見ているところが多くて、素でワクワクする部分がたくさんありました」。

――「あの2人、どうなるんだろう」って?

「あきちゃんとしてだけでなく、私自身も『いいなー』と思ってました」。

――あきちゃんはいい子ですよね。友だち想いで。

「そうなんです。パッと見は口調がキツいこともあって、みんなにカン違いされやすいタイプではあるんですけど、ゆいこのことを思って応援してたり、実は自分にも好きな人がいて、その人の前では思うように行動できなかったり。かわいい部分もたくさんある女の子です。そこを見てくださる方に共感していただけるように演じました」。

――松原くんの友だちの加賀谷くんといい感じになりつつ、ゆいこのお兄さんが好きなんですかね?

「ゆいこのお兄さんに恋をしているのですが、なぜか加賀谷くんと、ちょっといい雰囲気ですよね。回を重ねるごとに、だんだん距離が縮まっていくのが、演じていて楽しかったです。ただ、全部を順番通りに撮るわけではなかったので。最初にけっこう仲良くなったところから撮り始めて、あとから『ここはまだトゲトゲしい2人なんだ』とか、そういう距離感には気をつけてました」。


――ゆいこに「仲良かったんだ」と言われて、2人同時に「どこが!?」と返したり、ケンカしてるようで仲が良い関係って、微笑ましいですよね。

「そうですね。第一印象はお互い、むしろ悪いところからスタートして。『メロンパンばかり食べて、どこがいいんだ?』みたいな感じでしたけど、4人でバーベキューをやったぐらいから『いい感じだな』と、私は見ていて思いました」。

――あのバーベキューのシーンは、普通に楽しめたんじゃないですか?

「楽しかったです。監督が『自由にしゃべりながらやってください』と言ってくださったので、4人でお肉を食べたり、野菜を切ったりして好きにやらせてもらいました」。

――普段でもバーベキューはやるんですか?

「家族でよく行きます。全員そういうところに遊びに行くのが大好きなので、小さい頃は本当に何回もやってました。群馬だから、そんなに遠くまで行かなくても、いい場所もあって。私は家族ではブルーシートを広げる担当だったので、撮影でも広げて、いい石を探して置いてました(笑)」。


――そういうことをあれこれしながら、あきちゃんと加賀谷くんが仲良くなってきて。

「加賀谷くんは松原くんのことを、あきちゃんはゆいこのことを心配しているので、結局お互い似た者同士だったんですよね。もともと仲良くなりやすいタイプだったんだと思います」。

――「こえ恋」で描かれている恋愛模様は、学校でリアルにある感じですか?

「私はあまり教えてもらえないんです。『○○ちゃんと△△くんが別れたらしいよ』と言われて、『えっ? つき合ってたの!?』みたいなことがよくあって(笑)。みんなは私も知ってたと思って話すんですけど、私はボーッとしているのと、見ればわかることが見てもわからないタイプなので。みんなは『あの2人、仲良いよね』と何となく雰囲気で気づいて、情報収集するらしいですけど、私は気づかなくて」。

――あまりそういうことに興味ないような?

「休み時間に恋バナすることはありますけど、誰かと誰かが『楽しそうに話してるな』と思っても、そこから『つき合ってる?』って考えに行かないんです」。

――あきみたいに友だちに恋のアドバイスをすることもなく?

「あまりないので、新鮮でした。背中を押してあげる女の子の役が楽しくて」。

――あきはけっこういいことを言いますよね。「結果って行動した人にしか出ないんだよね」とか。

「ボソッと深いことを言うんです。『これは大事だ』という台詞は、特にちゃんと伝わるように意識しました」。


――でも、あくまでボソッと。

「そうなんです。さり気なく、やさしい子なので。そこは難しいところでした。やさしさをそのまま表現するタイプではないから、どうしても遠回しになっちゃう。不器用な部分もある女の子なので、それをどう観てる人にわかってもらうか。でも、やりすぎないように。監督と相談しながら撮影して、たくさんアドバイスをいただいて、すごく勉強になりました」。

――シーンごとにアドバイスがあったんでしょうけど、あきちゃんを演じるベースとして役立ったこともありました?

「最初の日が1話の撮影で、自分でイメージしていたあきちゃんをいざやってみたら、しっくりこなかったんですね。『何だか違う気がする。どうしよう?』と困っていたら、監督に『もっと淡々とやってみたら?』と言っていただいて。そこであきちゃんが少し見えて、そのアドバイスを元に全体的にシーンを考えていきました」。

――花恋さんが最初にイメージしていたのは……。

「もうちょっとワルっぽく見えちゃう言い方をするとか。でも、あきちゃん自身はわざとそういうふうに言ってるわけではなく、淡々としているだけなので、それを意識しました。あと、監督には『花恋ちゃんは考えすぎちゃうクセがある』とも言われました」。

――そこは思い当たる節が?

「はい。『このシーンはこういうふうに動こう』『ここで声を大きくしよう』とか、けっこう細かく考えていって、実際に相手の方とお芝居をすると、しっくりこないこともありました。監督の『もっとリラックスしてやってごらん』というアドバイスを最後まで大切にして撮影してました」。


――さっきの「結果って行動した人にしか出ない」は、自分でも腑に落ちました?

「台本を読んで、本当にその通りだと思いました。『こうしようと思っていたんだけど……』では意味がない。ストーリーのなかでは、ゆいこの恋のライバルみたいな緑川さんが松原くんと仲良くしているのを見て、あきちゃんがボソッと言ってましたけど、『どうしよう?』と迷いがあっても思い切って行動したら何とかなるんだと思いました」。

――それを何かで実践もしました?

「事務所のイベントの『音夏祭』で、今年が3回目でしたけど、練習で今までは自分のことをキッチリやろうと思っていたんです。でも、今年は人数も1人増えて11人になって、みんなでひとつにまとまらないといけない。それぞれ忙しくて、全員が集まる機会がなかなかないなか、『あの子はこの場面の動きを知らないのかな?』ということがけっこうあって。その都度アドバイスしたり、助け合ってましたけど、『ちょっと何かしてみようかな』と思って、全員分の『ここではここに立つ。こういう動きをする』という表を作って印刷して、みんなに配りました」。

――自主的に?

「私と福原遥ちゃんで作りました。そしたら、やっぱりみんながよりひとつになれました。いつもなら『どうしよう?』と悩んでしまうところで、行動してみて良かったなと思いました」。

 
 

難しいシーンに臨む前に役の気持ちを
紙が真っ黒になるほど書き出しました

 
 
――「こえ恋」では、自分で紙袋をかぶって泣いていたゆいこを、あきが「10代女子特有の泣いちゃう病か?」とからかうシーンがありましたが、そういう“泣いちゃう病”は実際に10代女子にはあります?

「いやー、私は今、涙腺がワケわからなくなっていて(笑)。『音夏祭』の練習でも、オープニングに流れる曲をみんなで聴いていたら、涙が止まらなくなりました。みんなでラップを歌っているんです。私より小さい頃から仕事を始めていた人もいて、最年少が中1で忙しい子もたくさんいるのに、みんな頑張っていて、こんなひとつのものを作らせてもらって……と思ったら、泣いてしまいました」。

――でも、本番前の練習中の話ですよね? 泣くのは早くなかったですか(笑)?

「みんなビックリしてました。『花恋ちゃんが泣いてるよ! なんで?』みたいになってました(笑)」。

――やっぱりそういう感情の揺れはあるんですね。

「10代女子特有のものがあります(笑)。普段も感動して泣くことが多くて。テレビで生き物の映像とか観ていても泣いちゃいます。お母さんも妹もそんな感じで、3人でティッシュをいっぱい使いながら『アライグマが……』って一緒に泣いてます(笑)」。

――ゆいこ役の永野芽郁さんとは、同じ『Seventeen』モデルでもあって。

「芽郁ちゃんは最近モデルになったので、このドラマで初めて会いました。でも同い年だし、もともと知っていて、『親友役ができるんだ』ってワクワクしてました」。

――芽郁さんのほっぺたを触ったりもしてました。

「モチモチでフワフワなほっぺでした(笑)。キュッとしてるのに、触ると『えっ? なんでこんなに柔らかいの?』と思うぐらい」。


――クライマックスに入る「こえ恋」の、あき的な見どころはありますか?

「9話で、あきちゃんとゆいこのお兄さんの関係が少し変わるんですね。台本をいただいたときからずっと、その回のそのシーンをどうしたらいいのか悩んでいて、前日の夜にあきちゃんの気持ちを全部紙に書き出しました。演じ方より、気持ちを整理しようと思って。いろいろ考えて撮影に臨みました」。

――そこまでしたのは、初めてのこと?

「台本に軽く書き込むことはありました。『ここはこういうふうに思ったから、こんな台詞が出てくる』とか、いつも考えてはいたんですけど、今回はA4の紙が真っ黒になるくらいまで書いたので」。

――その成果は出ました?

「はい。放送を楽しみにしてほしいです」。

――さっき出た「音夏祭」では、歌とダンスも披露しました。

「4公演あって、オリジナル1曲は全公演で歌って、あとは公演ごとに違う曲をやったので、計5曲練習しました。私はダンスがとっても苦手なんです。脚が絡んじゃうんですよ(笑)。練習中もみんなに『花恋ちゃんはなんでそうなっちゃうの? 動きは合ってるのに、なんでうまくいかないの?』とツッコまれました(笑)。でも教えてもらって、踊れるようになりました」。

――歌のほうも頑張りましたよね。

「ソロパートもあって、一生懸命歌いました。音程は大丈夫なんですけど、タイミングがなかなか合わなくて。ダンスが苦手なことにも繋がるみたいです」。

――「ポコダン」のCMの歌はいっぱい流れてますが。

「何か不思議な気がします。『私って、こんな声だったのか』と改めて思いました。しゃべってる自分の声を聴くのは、だんだん違和感がなくなってきましたけど、あれは本当に私が歌っているのか、自分でも気になるくらいです。でも、撮影ではノリノリで歌ってました」。

――あと、「AbemaTVナビ」では生放送でMCを務めていて。

「今までは仕切っていただいて、質問されたことに答えることが多くて、自分で『こうしていこう』とか提案するのは初めてだから、難しいです。生放送なので、余計にドキドキしますね。でも、芸人さんがすぐ近くで仕切ってらっしゃるところを見ると、勉強になります」。

――1st写真集も10月に発売ということで。

「グアムロケで、すごく楽しかったです。大人な花恋、素すぎる花恋……とかたくさん詰まっているので、早く見ていただきたいです」。


――この夏休みは、仕事で忙しくて、あまり遊びには行けなかった感じですか?

「はい。でも、お母さんとお買い物に行って、1日じゅう歩き回りました」。

――おねだり系で?

「お洋服を自分で買いました。まだ着ないで取っておいてます。これは本気のときに着ようと思って(笑)。勝負服? 秋っぽいので、夏はまだ着ません」。

――そういうのを買うときは悩むほう?

「悩みました~。私、衝動買いができなくて、すごく悩んじゃうんです。見てかわいいのがあったらキープしつつ、他のお店もワーッと全部見て、『やっぱりあのお店に戻ろう』ということも全然あります」。

――「1日じゅう歩き回った」というのは、それにお母さんをつき合わせていたんですか?

「お母さん、ヘトヘトでした(笑)。『もう疲れたんだけど……』って。最後はもう『それがかわいいよ』と言われたので決めました」。

――秋も充実して過ごせそうですね。

「読書の秋じゃないですか。本を読むのが好きなので、いっぱい読もうと思ってます。あと、お母さんが栗ごはんを炊いてくれるのが、すごく楽しみです。お母さんは料理が上手なので、絶対に食べたいです」。

 


 
 

大友花恋(おおとも・かれん)

生年月日:1999年10月9日(16歳)
出身地:群馬県
血液型:A型

 

【CHECK IT】
小学6年生のときに研音のオーディションに合格。2012年にドラマ「結婚同窓会~SEASIDE LOVE~」(CSフジテレビTWO)でデビュー。以後、「悪夢ちゃん」(日本テレビ系)、「恋仲」(フジテレビ系)、「お迎えデス。」(日本テレビ系)などの連続ドラマに出演。2015年4月公開の映画「案山子とラケット~亜季と珠子の夏休み~」で主演。また、「ミスセブンティーン2013」でグランプリとなり、「Seventeen」(集英社)の専属モデルに。現在、「こえ恋」(テレビ東京/金曜24:52~)に出演中。「AbemaTVナビ」(AbemaSPECIALチャンネル/月~金曜19:00~)で木曜MC。ブリヂストンサイクル「アルベルト」のイメージキャラクター。グレンジ「ポコロンダンジョンズ」CMに出演中。1st写真集を10月5日(水)に発売。
 

詳しい情報は研音 公式HPへ

 
 

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