PICK UP ACTRESS 大友花恋

PICK UP ACTRESS 大友花恋

PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志

衣装協力:MARECHAL TERRE、munich、
RIVER 、LIMITED NUMBER(お世話や)

 
 

「新米姉妹のふたりごはん」でW主演
内向的で料理になると目を輝かせる役

 
 

――このインタビューが掲載される頃は、花恋さんは20歳ですね。以前は「早くなりたい」とのお話でした。

「それは変わらず、20歳になるのは嬉しいです。SNSで『誕生日まであと何日』とカウントダウンしてくださるファンの方がいて、ワクワクしました」。

――10代最後の夏の思い出はできました?

「自動車の免許を取りました! 地元の群馬では車移動が多いので、10代のうちに取っておきたいと思っていて、滑り込みで間に合いました(笑)」。

――「王様のブランチ」の「コジドライブ」で駐車場にバックで停めたときは、おぼつかない感じでしたが……(笑)。

「教習では車庫入れも縦列駐車もS字やクランクも難しかったです。でも、試験は何とか一発で受かりました!」。

――前回の取材では「家で流しそうめんをしたい」とのお話もありました。

「できなかったんです……。『Seventeen』の撮影でやったきりで、家族で薬味いっぱいの流しそうめんをする目標は、残念ながら達成できませんでした」。


――「新米姉妹のふたりごはん」では、流しそうめんは出てこなさそうですね(笑)。

「季節が違いますからね。その代わり、冬に食べたい魅力的な料理がたくさん登場します」。

――親同士の再婚で突然“姉妹”になった2人が、料理を通じて心を通わせていく物語で、花恋さんが演じる妹のあやりは内向的だけど料理には目を輝かせる子。手際良く料理をするシーンは、実際に花恋さんがやっているんですよね?

「基本的にはそうです。専門的な技が出てくるときはプロの方に手伝ってもらいますけど、自分で実際に作るシーンが多くて、毎回家でたくさん練習をして行きます」。

――もともと料理は得意なんですよね?

「得意なつもりだったのですが、自分のやり方が間違っていたと気づくことも多くて、そのたびに『全然できないな……』と感じます。撮影だと角度を気にしたり、話しながら作らないといけないことも、普段と違います」。

――あやりは家でソーセージを作ったり、スキルが高いですよね。

「料理が上手というレベルではなく、プロのような子なので、手つきなどがちゃんとできる人に見えていればいいなと思っています。ソーセージを作ったときはネギの皮を使って、いつも食べているものとひと味もふた味も違って、とてもおいしくなりました。普通に羊や豚の腸を詰めて作ってみたくなって、専用のソーセージメーカーが欲しくなりました」。

――1話で生ハムを原木から薄く削ぐのは難しかったですか?

「並大抵の技術ではないです。食材がもともとどう作られるか、見る機会はなかなかないですよね。今まで何気なく食べていた生ハムが本当に素晴らしいものだと再確認したり、どの料理シーンでも食のありがたみが大きくなります」。


――これまでの撮影で、特に手こずった料理は?

「私も含めスタッフの皆さんが口を揃えて『大変だった』と言うのは、ラクレットチーズです。撮影を円滑に進めるにはチーズがとろけるようにしておくのがベストでも、少し目を離すとすっかり溶けてしまう。逆にあまり溶けないようにすると、固まってしまってナイフで削げなくなる。その調整が難しくて、チーズを見張ってくださるスタッフさんが『そろそろ溶けます!』と報告し合いながらの撮影になりました。でも手間を掛けた分、出来上がったラクレットチーズはとてもおいしかったです」。

――ローストビーフを作る回では、よく料理番組で見るフライパンにブワッと火柱が上がるフランベもやったそうですね。

「はい。あれは緊張しました。練習では怖がっているつもりはなくても火が全然つかなかったり、フライパンを傾けても火がうまい具合に入ってくれなくて。火の高さも上がりすぎると顔が隠れてしまい、低すぎるとカメラに入らない。そのバランスを見ながらブランデーを入れる量を調整して、本番はうまくいきました」。

――運転免許のときでも、本番に強いタイプなんですね。

「いえいえ! 心配性で不安になってしまうときもあります。でも、スタッフの皆さんが温かく見守ってくださるので、挑戦したら、うまくいくことが多いです」。

――あやりは料理をしながら「脂の甘みがとろけることで塩気もまろやかに包むんです」とか、難しい説明もします。

「専門的な言葉や知識をたくさん説明するので、難しいです。ただ説明しながら作るだけだと料理番組のようになってしまうので、そこにもあやりの感情を乗せたいと思っていて……。今までで一番、台詞を覚えるのが大変です」。

――より体に染み込ませないといけないんでしょうね。

「作業しながら台詞を言うに当たり、口が勝手に動いてくれるくらいにしないといけなくて、移動中もずっとブツブツつぶやいています(笑)」。


――料理シーンでは髪をまとめて、ポニーテールにすることも多いんですか?

「多いです。黒髪ロングのパッツンのあやりが、髪を縛って気合いをキュッと入れるのも魅力的なシーンなので、見せ方を意識します。初めて髪を染めて黒くして、フワッと向きを変えたときにきれいに揺れるように考えていて、現場で好評です。『あやりっぽい髪の揺れ方をしていた』と言っていただけたりしました」。

 
 

おいしくて笑みがこぼれてしまうのを
こらえて真顔で台詞を言っています(笑)

 
 

――花恋さんは食べるほうでは、どんなものが好きなんですか?

「ひきわり納豆です(笑)。嫌いな食べ物はなくて、毎日食べたいとなると、ひきわり納豆に落ち着きます」。

――ドラマで作る贅沢な料理とは違うんですね(笑)。

「現場にも一度、ひきわり納豆を持って行って、撮影用の豪華な食材が準備されている中で、(姉役の)山田杏奈ちゃんと分けて地味に食べました(笑)。うちでは小さい頃から毎朝、小粒納豆を食べていて、ひとり暮らしを始めてひきわり納豆を初めて食べたとき、また違うおいしさに衝撃を受けました」。

――「コジドライブ」では、地元の群馬でジャンボ餃子や焼きまんじゅうを食べてました。

「小さい頃から馴染んでいるソウルフードは、食べると心が元気になると改めて思いました。このドラマの撮影が始まってから、毎日食べるごはんの力を感じる機会が増えてます。そういうものを観てくださる皆さんに、そのまま伝えたい思いが強くなっています」。


――そうしたことも考えつつの食ドラマの演技なんですね。

「私たちにできるのは、とにかくおいしそうに食べることなので、ちゃんと味わいながら食べています」。

――でも、あやりは食べてるときもポーカーフェイス。

「なので、笑わないように必死です。私、おいしいと笑ってしまうんです(笑)。自然と笑みがこぼれそうになるのをグッとこらえて、真顔で『ちゃんと旨みも出ていますね』などと話しています。カットが掛かった瞬間、杏奈ちゃんと2人で『おいしいな~』と(笑)。でも、回を追うごとにあやりがどんどん表情豊かになって、感情をストレートに出せるようになります」。

――あやりが鋭い目つきをするのも、やさしそうな花恋さんには難題ですか?

「そこは『あな番(あなたの番です)』での経験が活きています。ギャルの役で試行錯誤して、ずっと考えて得たたたずまいは、あやりにも役立ちました。別々の役なので、そのままということはなくても、自分自身とは違う役柄を重ねるに連れて、『あのとき演じた経験を活かせる』と感じることが増えました」。

――あやりが料理をするときに普段と人が変わるのも面白いです。

「深夜のドラマなので、皆さんにストレートに伝わればいいなと、よく思います。役に感情を伴わせるのはもちろん、その上でパキッと観やすくしたくて、目つきが急に変わる様は意識して表現しています」。

――花恋さんは何かをすると人が変わるとか、ありますか?

「よく言われるのは、私は読書が好きで、本について聞かれるとどんどん熱が入って、引かれてしまうくらい語っていることがあります(笑)。本を読んでいるときも、ジーッと入り込んでいて、それこそあやりのように目つきが変わるみたいです。家族にも『話し掛けていいのか迷った』と言われました(笑)」。


――山田杏奈さんとは初共演だとか。

「本当に『初めまして』でした。同じ世代でオーディションでも会ったことがない方はあまりいないので、新鮮でした」。

――杏奈さんの出演作を観たことはありました?

「あります。クールなイメージだったのが、実際に会うと、『自分はこうありたい』という芯は持ちつつ、柔らかくて、しっかりしていて、頼りがいがあって、年齢は私より下なのに、本当に『姉さん』という感じです」。

――初対面から、花恋さんが「タメ口でいいよ」と言ったと聞きました。

「そうなんです。最初は杏奈ちゃんが『よろしくお願いします』と敬語で来てくれたので、『私たちは姉妹になるからタメ口にしよう』という話から始まりました。でも、『初めまして』からの関係がサチとあやりのままで、演じる上でありがたかったです」。

――劇中と同様、徐々に距離が縮まったんですね。ちなみに、花恋さんは秋の味覚では何が一番ですか?

「秋のごはんは一番おいしいと思っていて、ひとつに絞れないので、イモ、栗、カボチャの三つで1セットでもいいですか(笑)? 秋のスイーツも大好きです。モンブラン、カボチャのタルト、サツマイモのクッキー……。『ふたりごはん』にも出てきてくれないかなと思っています(笑)」。


――終盤のクリスマス前とか、スイーツはあるんじゃないですか?

「あるかもしれないですね。毎回杏奈ちゃんと『これ食べられるんだね』と話していて、こんなに台本を読むのが楽しみなドラマはありません(笑)」。

 
 


 
 

大友花恋(おおとも・かれん)

生年月日:1999年10月9日(20歳)
出身地:群馬県
血液型:A型
 
【CHECK IT】
2012年にドラマ「結婚同窓会~SEASIDE LOVE~」(CSフジテレビTWO)で女優デビュー。主な出演作はドラマ「恋仲」(フジテレビ系)、「お迎えデス。」(日本テレビ系)、「チア☆ダン」(TBS系)、「いつか、眠りにつく日」(FOD/フジテレビ=連ドラ初主演)、「あなたの番です」(日本テレビ系)、映画「案山子とラケット~亜季と珠子の夏休み~」、「君の膵臓をたべたい」など。ドラマ「新米姉妹のふたりごはん」(テレビ東京系/木曜25:00~)に出演中。また、2013年に「ミスセブンティーン」でグランプリを獲得し、「Seventeen」(集英社)専属モデルに。「王様のブランチ」(TBS系/土曜9:30~*3週に1回)、ラジオ「クラスメイトは大友花恋!」(文化放送/水曜23:30頃~)に出演中。写真集「Karen3」(東京ニュース通信社)が発売中。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

木ドラ25「新米姉妹のふたりごはん」

詳しい情報は木ドラ25「新米姉妹のふたりごはん」公式サイトへ
 

 

 

 
 
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