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PICK UP ACTRESS 新條由芽

2020年 7月 23日

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PICK UP ACTRESS 新條由芽

PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

「魔進戦隊キラメイジャー」でヒロイン
日本記録を持つ陸上選手役で走る特訓も

 
 

――「魔進戦隊キラメイジャー」で演じている速見瀬奈=キラメイグリーンは、100m走の日本記録を持つ設定で、撮影に向けて、まず走る練習をしたそうですね。

「カッコ良く走るフォームをトレーナーさんに教わりました。もともとの私の走り方が、いかにも遅そうというか……」。

――いわゆる女の子走りみたいな?

「そんな感じだったんです。『跳んでるように』と言われて、わかりやすく教えていただいて、直せたかなと思います」。

――ずっと文化部で運動はしてなかったとのことですが、走るのはめちゃめちゃ遅い感じだったんですか? 普通くらいでしたか?

「めちゃめちゃ遅かったです(笑)。走るのは本当に苦手で、クラスで後ろのほうで、50m走は9秒後半。何とか10秒は切った感じだったので、陸上選手の役と聞いたときは『私にできるかな……』と思いました」。


――でも、瀬奈回だった2話の走るシーンでも、それっぽく見えました。他のアクションも練習したんですか?

「自粛前にスーツアクターさんに少し教えてもらいました。トランポリンをやって、男の子たちは空中でクルッと回ったりもしてましたけど、私と(工藤)美桜ちゃんはそこまでできなくて。高く跳んで、上がったところでポーズを決める練習をしました」。

――楽しくできました?

「そうですね。ただ、トランポリンって全身の筋肉を使うので、次の日は体中が痛くて大変でした(笑)」。

――もともと特撮に興味はあったんですか?

「小さい頃に観てました。日曜朝は早起きして、スーパー戦隊、仮面ライダーから、一番のお目当てだったプリキュアという流れで、ずーっとテレビに張り付いてました」。

――オーディションではポーズを決めたりも?

「やりました。『自分が考えたポーズで変身してください』とその場で言われて、変身ポーズなんて普段考えないじゃないですか(笑)。全然思い浮かばなくて、そのときにどうやったか、覚えていません。すごくカッコ悪かったと思います。でも、必死にやりました」。


――陸上も苦手だったという中で、何が決め手でグリーンに選ばれたか、あとで聞いたりしました?

「そういえば、聞いたことがないです。オーディションを受けていた中で、何となくピンクが医者でグリーンが陸上選手とわかって、どっちも自分に合わないと思って、マネージャーさんに『難しいかもしれません』と連絡した記憶があります。まさか最終まで残って、こうして演じられているとは、自分でも驚きです」。

――光るものがあったんでしょうね。現場では特撮ならではの体験もしました?

「この前スーツアクターさんたちの撮影で、初めてナパームの爆発を目の前で見て、とてもビックリしました。遠く離れていたのに熱くて、音もすごくて。でも、その中で戦っているのが本当にカッコよかったので、自分でもやってみたいと思いました」。

――敵の邪面師は間近で見るとどんな感じですか?

「かなり凝っていて、じっくり見ると面白いんですよね。毎回台本を読んで、『マシュマロの邪面ってどんな感じだろう?』とか想像するのも楽しいです」。

――今までで特にインパクトがあった邪面師というと?

「ヒャクニンイッシュ邪面はかるたの札で来ると思ったら、まさかの畳に札が張り付いたデザインで、『そっち?』みたいな(笑)」。

――あの9話の百人一首の話は、由芽さんが経験者だから当て書きされたんですか?

「そうなんです。私が百人一首をできることを踏まえて、作ってくださいました。すごい脚本だと思ったのは、『瀬をはやみ~』という歌がメインで“瀬奈・速見”と掛けてあったり、歌の意味もストーリーに織り交ぜてくださって。もともと“瀬をはやみ”にちなんで速見瀬奈になったのかと思うくらい、完璧でした」。

――もともとはスピードスターということで、アイルトン・セナから取ったそうですね。由芽さんもあの回想シーンみたいに、競技かるたをやっていたんですか?

「やってました。撮影でパン!と札を取るのも楽しかったです」。


――演技的には、特撮特有の部分はありますか?

「普通に役に向き合う部分が大きいですけど、敵が現れたときに身構える仕草とかは、オーバーなくらい力を入れたほうがわかりやすいと言われます。あと、戦闘シーンのアフレコは難しいです。剣を振るときの声とか、人生で出したことがなくて(笑)。『こう動いたら、どう声が出るだろう?』とか、録音スタジオで実際に動きながら声を当てていますけど、最初は苦労しました」。

――コツは掴めてきました?

「慣れもありますし、現場でグリーンのアクターさんにキラメイソードの振り方を教えてもらって、どんな声が出るか自分の中で吸収できていると思います」。

――キラメイグリーンで改めて聴くと、由芽さんの声ってかわいいですよね。

「本当ですか? 『キラメイジャー』に入ってから、声を誉められることが増えて嬉しいです」。

 
 

自粛の1カ月は毎日16時間ゲームをして(笑)
残り1カ月で筋トレをして引き締めました

 
 

――瀬奈のキャラクターは、もう自分と同化させられている感じですか?

「自分の中で固まっています。思ったことを素直に出していい役なので、演じていて楽しいです」。

――普段の由芽さんは思ったことを出さないほう?

「瀬奈ほどハッキリは出しません。私自身はいつもテンションがわりと低めで、瀬奈みたいにずっとテンションが高くてワーイという感じではないです」。

――瀬奈を演じている時間が長いと、普段からテンションが上がったりはしません?

「自分との振り幅が大きいので、『キラメイジャー』の現場に入ったら撮ってないときも、テンションを上げめでいくようには意識してます。隊員服を着てポニーテールにしたら上がってくるところもあって、『お疲れさまでした』のあとは普通の自分に戻ります。切り替えはできていると思います」。


――撮影が終わると、ドッと疲れが出たりはしませんか?

「最初の頃はそうでした。かなりエネルギーを使う役なので、家に帰ってから『疲れたな……』というときもあって。でも、最近はなくなりました。瀬奈が自分の一部になってきているように感じます」。

――街で子どもに声を掛けられたりは?

「まだ1回もないんです。ポニーテールと隊員服のイメージが強いからなのか。一度くらい気づかれたいです(笑)。でも、友だちやスタイリストさんたちに『子どもが観てるよ』と言われることは、すごく多くなりました」。

――発売中の「週刊プレイボーイ」合併号で、瀬奈と由芽さんのグラビアで表紙や巻頭特集を飾ってますが、撮影したのは自粛明けですか?

「明けてから最初の仕事で、2日間で撮りました」。

――自粛中もコロナ太りをしている場合ではなかったわけですね。

「そうなんですけど、最初の1カ月はダラけちゃって(笑)、残り1カ月で引き締めました」。


――まず、1カ月はどんなダラけ方をしていたんですか?

「もうずーっとゲームをしてました。1日16時間、『あつ森(あつまれ どうぶつの森)』をしていて、あとは寝るだけ(笑)。ゲームをして、ごはんを食べて、1日が終わりました」。

――それで、残りの1カ月は?

「『週プレ』の撮影があるので、このままだとマズいと思って、ウォーキングマシンで歩いたり、“楽しく痩せよう”みたいな筋トレを動画を観てやったり。1日5時間くらい、そういうことをしていました」。

――ヨガなんかもやったり?

「私は体が硬いので、ヨガは苦手なんですよね。だから、腹筋や脚の運動をしました。自粛明けには『前より痩せた』と言われました」。

――一番いいときに「週プレ」の撮影ができたわけですね。瀬奈でのグラビアはいつもと感覚が違いました?

「そうですね。隊員服、陸上着、私服と撮ったんですけど、自分以外の誰かになってグラビアを撮るのは初めてで、難しく感じる部分はあって。役のときと同じようにテンションを上げて笑顔になったり、隊員服で変身ポーズもしました」。

――由芽さん自身のグラビアは、水着とかでいつも通りに?

「大人っぽく撮ってもらったので、瀬奈のグラビアとのギャップが大きくて、そこも楽しめると思います」。

――そんな中で夏も本番という感じですが、楽しみなことはあります?

「ほとんど『キラメイジャー』の撮影ですけど、例年でも夏っぽいことは何もせずに終わっていくんですよね。海にも行かないし、お祭りも保育園以来、行ってません(笑)」。

――クーラーの効いた部屋でくつろいでいたいタイプ?

「そうなんです。人混みも苦手なので。でも、夏になるとラムネがスーパーに並ぶじゃないですか。ビー玉が入ったのを買って、お風呂上がりに飲んでいます(笑)」。

――スイカを食べたりも?

「ひと玉買って、半分に割って、スプーンで食べます。結構な量ですけど(笑)、食に関しては夏の楽しみは結構ありますね」。


――「キラメイジャー」の撮影では、夏場に大変なこともありますか?

「大変ですね。私、夏のドラマ撮影は初めてなんです。『3年A組(-今から皆さんは、人質です-)』も『電影少女(-VIDEO GIRL MAI 2019-)』も冬から春にかけて撮ったので。しかも『キラメイジャー』はロケが多くて、炎天下の日陰もない撮影には不安な部分もあります。隊員服も長袖で、急に半袖になったりはしないので(笑)」。

――キラメイジャーは衣替えはしないんですね(笑)。

「かなり熱が籠る衣装なので、自分で対策をしてスースーするスプレーを掛けたり、ちゃんとごはんを食べながら、地球を守るために頑張ってます(笑)!」。

 
 


 
 

新條由芽(しんじょう・ゆめ)

生年月日:1998年4月27日(22歳)
出身地:群馬県
血液型:AB型
 
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2018年に「週刊ヤングジャンプ」の巻末グラビアをきかっけにスカウトされ、広告やCMに出演。2019年にドラマ「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」(日本テレビ系)で女優デビュー。「電影少女-VIDEO GIRL MAI 2019-」(テレビ東京ほか)、「セミオトコ」(テレビ朝日系)などに出演。「魔進戦隊キラメイジャー」(テレビ朝日系/日曜9:30~)に出演中。ラジオ「POTLUCK」(FMぐんま/月曜~水曜18:00~)内の「新條由芽 黄昏ミュージック」(月曜17:12頃~)でパーソナリティを担当。表紙&巻頭グラビアを務めた「週刊プレイボーイ」(集英社)合併号が発売中。
詳しい情報は公式HPへ

 
 

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