PICK UP ACTRESS 白石聖

PICK UP ACTRESS 白石聖

PHOTO=逢坂聡 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

伝説的マンガ「I”s」のドラマ化で
主人公が憧れる美少女ヒロイン役

 
 

――取材させていただくたびに、売れっ子感が増してきてますね。

「いやいや、そんなそんな」。

――身の周りでいろいろ変わっていく感じはありますか?

「うーん……。『CM見たよ』とか、周りから届く反響の声は大きくなったかなと思います」。

――街でも声を掛けられたり?

「電車の中で『あっ』となるのがわかることはあります。知ってくれているのはありがたいですね」。

――「I”s」のヒロインの葦月伊織役も700人のオーディションから選ばれたので、自信は付いてきているのでは?

「いや、ないです。伊織役も700人受けていたのはだいぶ後になって知りましたから。でも、『LINE Xmas 2018』のCMは以前『LINE Clova』でお世話になった縁で、次のお仕事につながったので、『あのとき頑張って良かったな』というのはあります」。


――「I”s」のような恋愛モノは、自分で観るのは好きですか?

「あまり観ないです。でも、『I”s』に関しては恋愛ものですけど、(主人公の)一貴が成長したり、好きな人のために奮闘する姿が、よくある胸キュンドラマとは違っているんです。そこはすごく観やすくて、泣ける部分もあるので、人間ドラマとしていいなと思います」。

――原作マンガの連載がスタートしたのが1997年で、聖さんが生まれる前ですが、読んだことはありました?

「もともと知ってはいた作品ですけど、ちゃんと読んだことはなくて、オーディションのときにサラッと読んで挑みました」。

――手応えはあったんですか?

「もう1年以上前なので記憶があいまいですけど、伊織ちゃん、いつきちゃんと一貴の3人のエチュードをやって、私はいつきちゃん役のほうを多くやっていた気がします。だから『こっちを振られるのかな?』と思っていたけど、違いました」。

――自分ではどっちのほうが入りやすく感じました?

「私自身がいつきちゃんのようなハツラツとしたキャラではないので(笑)、伊織ちゃんのほうがやりやすかったかな? どっちにしても、原作の桂(正和)先生がいらっしゃったのでビックリしてしまい、その上、(先生が)あまり食いつかれている感じがしなかったので、『絶対ダメだ。落ちた』と思っていました」。

――へーっ。原作の読者としては、伊織役が聖さんと聞いてピッタリだと思ったし、1話を観て想像以上のハマり方だと感じました。伊織に寄せて演じたんですか? それとも、自然にやったら伊織っぽくなったんですか?

「寄せるというか、原作は意識しました。撮影が始まる前にワークショップがあって本読みを重ねたんですけど、監督から『一貴を好きになって』とずーっと言われていたので、そればかり頭にあったんですね。一貴を好きということを大事にしていたら、そこまで原作の伊織ちゃんのイメージを守ろうとしなくても、自然とマンガ通りになったように思います。でも、現場には必ず原作のマンガは持っていきました」。


――迷ったときに読んだり?

「そうですね。桂先生の絵が特徴的で、伊織ちゃんは女の子らしい仕草をするので、それを違和感なく取り入れたくて『このときはこうやってる』というのを見てました」。

――たとえば伊織のどんな仕草を原作から取り入れたんですか?

「キッチンで一貴に『瀬戸くんも手伝って』と言うところがそうで、包丁を持つ向きをめちゃくちゃ試行錯誤しました。そこは原作通りにやると、包丁が光って怖くなるんですよ(笑)。それで『実写ならこうかな?』という向きをみんなで探しました」。

――でも、伊織から漂うかわいらしさは自然に出たものでは?

「声は作ってました。高めに設定して出していたと思います」。

――基本、聖さんが伊織とかけ離れてはいなかったんでしょうけど。

「いやー、自分では伊織ちゃんと似ている部分を探すのもおこがましい感じです(笑)。私だったら一貴にあんなふうにずっと逆走(想いと逆の行動)されていたら、心が折れて、すぐ『ああ、ダメだ……』って諦めちゃいそう。そうならないのが伊織ちゃんのすごいところですね。共通点と言えば、伊織ちゃんも女優を目指していて芸能事務所に入るところ。そこは大きいと思います」。

――伊織役で悩んだことはありました?

「いつも悩んでましたけど、一番悩まれていたのは一貴役の岡山(天音)さんでしょうし、伊織ちゃんはやっぱり『一貴のことが好き』という部分だけがブレなければ、自然に導かれると思うんです。なので、そこまで頭を抱えて悩んだりはせず、乗り越えられた感じです」。

――「いいな」と思ったシーンはありますか?

「いろいろなシーンが思い出に残ってますけど、個人的には一貴が“縁結びっち”をいつきちゃんに渡すのを伊織ちゃんが階段の下で聞いていて、バレンタインのチョコレートを渡せなかったところが切なくて好きですね」。


――原作にあった王様ゲームは、ドラマでもあるんですか?

「やりました。みんなナチュラルハイになっていたので、すごく楽しかったです。あんなふうに男女で仲良くワイワイすることが、私の学校生活ではなかったので、いい友だちに恵まれてうらやましいと思いました」。

――一貴の妄想シーンは振り切ってやった感じですか?

「そうですね。他の女の子たちとの妄想も出てくるので、『負けちゃいけないな』という気持ちはすごくありました」。

――ドキドキしたり緊張したところもありました?

「ナミの家で王様ゲームをやって、王様の命令で一貴と一緒の布団に入ってキスするところは、伊織からの初めてのアクションだったので少し緊張しました。そのときに桂先生が現場にいらっしゃったんですけど、事なきを得ました(笑)」。

 
 

劇中でいい感じのときは楽しく
すれ違っているときはモヤモヤしました

 
 

――いろいろありつつ、恋愛モノのヒロインは楽しかったですか?

「一貴といい感じだったときはやっぱり楽しいし、逆にすれ違っているときはモヤモヤしました。特に積極的な泉ちゃんが出てきたときには、『一貴を本当に取られちゃう……』という気持ちがありました」。

――それだけ伊織役に没頭していたんでしょうね。

「まあ、そうだったのかもしれません」。

――撮影が終わっても、伊織の気持ちを引きずってしまったり?

「絶対に引きずっちゃうと思ってましたけど、“王子様たち”が待っていたので、それどころではなかったです(笑)」。

――同じくヒロインを務めた「PRINCE OF LEGEND」の撮影に入ったんですね。

「リハーサルが始まって、そっちで演じた果音と伊織ちゃんが全然違うキャラクターだったので、ワケがわからなくなっちゃって、引きずる暇はありませんでした。でも伊織ちゃんは絶対、これから先も私の軸にいるだろうなと思います。今もちゃんといます」。


――伊織が聖さんの中にどう残っているんですか?

「こんなにガッツリ連ドラに出させていただいたのは初めてだったので、ひとつの役に長い期間向き合う姿勢とかを、すごく学べた思い出として残っていますね」。

――さっき出たように、伊織が女優を目指す部分では、リアルに感じたところもありました?

「高校を卒業して大学に行かず養成所に通って、事務所に入った部分では、私がこの世界に入った当時と同じところがありました。私の事務所はイサイプロダクションみたいな感じではないですけど(笑)、伊織ちゃんも毎日いろいろな人に会って、いろいろな言葉を聞いて、もまれていく。学生時代から環境が一変して、自分も変わらなきゃいけないというのは、私も感じていました。そこはリアルというか、生々しいと思いました」。


――10代で大人社会に入った実感でしょうね。イサイプロの代表は伊織が役者として成長するために、一貴と別れさせようともしました。そこはうなずけますか?

「難しいですよね。伊織ちゃんの決断はすごいことだと思いましたけど……。普通に考えて、あんなに会えなくなったら、どっちにしても続かないというか、いつか終わりが見えちゃうと思います。リアルに考えたら」。

――聖さんはこの作品に関して「どんな時代も変わらない様々な愛のカタチを丁寧に表現することに努めました」とコメントしてました。どの辺に「どんな時代も変わらない愛のカタチ」を感じたんですか?

「全体を通してですけど、いつきちゃんにそれを感じることが多かったと思います。伊織ちゃんは何回壁に当たっても結局は一貴に行くけど、いつきちゃんは一貴のことを考えて自分の気持ちを抑えるのが切なくなるんです。今でもそういう立場に回っている人はいると思いますし、変わらないものがあるような気がしました」。

――逆に、物語の舞台になっている90年代っぽさを感じたところもありますか?

「これもいつきちゃんの台詞で、『マジなんだぜ、マジ』というのが面白いと思いました(笑)。あとピッチが出てきて、一貴と伊織ちゃんのストラップがお揃いなんですよ。スマホだとカバーは一緒にできるかもしれませんけど、そういうちょっとした恋人らしさはいいなと思いました」。

――聖さんは以前「自分の顔を見るのが好きじゃない」と話してましたが、伊織としての自分の顔はどう映りました?

「幼いですね(笑)。めちゃくちゃ若かった感じがします。確かに自分の映像を観るのは苦手ですけど、『I”s』に関しては観られるというか、むしろ自分でも何回も観たくなる作品です」。

――伊織は客観的に見て、かわいく演じられたと?

「自分だから『かわいいな』とは思いませんけど(笑)、健気だとは思います。みんなしっかり傷ついていて、伊織ちゃんもかわいいというより、かわいそうだなと思いました」。

――この「I”s」の伊織役も含めて2018年は大きく躍進した聖さんですが、さらに2019年に向けてはどんなことを課題にしていますか?

「たくさんあります。2018年はキラキラした青春モノが多かったですけど、20歳になったので、これからは全然違う一面も見せていけたらいいなと思います。作品によって、ちゃんと顔を分ける。全部入れ替えて別人になる。それは役者として当たり前のことですけど、『あの子だったのか!』みたいに言われるように、いい感じで空気感を変えていきたいです」。


――忙しくなってきた中で、どんな息抜きをしていますか?

「友だちと会うことですね。寝ることが好きなので家にもいたいんですけど、やっぱり友だちと会う予定は作りたいです。特にこの世界以外の友だちと会うと、リアルな世間がわかるじゃないですか。そういう人を演じる立場として、普通の友だちから吸収したいことがあるし、リフレッシュにも勉強にもなるなと思います」。

 
 


 
 

白石聖(しらいし・せい)

生年月日:1998年8月10日(20歳)
出身地:神奈川県
血液型:A型
 
【CHECK IT】
原宿でスカウトされて、2016年6月にドラマ「AKBラブナイト 恋工場」(テレビ朝日)で女優デビュー。主な出演作はドラマ「仰げば尊し」(TBS系)、「先に生まれただけの僕」(日本テレビ系)、「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」(日本テレビ系)、「キミの墓石を建てに行こう。」(CSフジテレビTWO)、映画「ハルチカ」、「栞」など。ドラマ「I”s」(BSスカパー!/金曜21:00~)に出演中。ラジオ「白石聖のわたくしごとですが…」(文化放送「レコメン!」内/火曜23:30頃~)にパーソナリティで出演中。映画「PRINCE OF LEGEND」が3月21日(木)より公開。
 
詳しい情報は公式HPへ
 
 

「I”s」

詳しい情報は「I”s」公式HPへ
 

 

 

©桂正和/集英社・スカパー!2018
 
 

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