PICK UP ACTRESS 竹内愛紗

PICK UP ACTRESS 竹内愛紗

PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

配信ドラマ「高嶺と花」で初ヒロイン
高慢な御曹司とやり合う庶民のJK役

 
 

――FODの連続ドラマ「高嶺と花」で初のヒロインを務めていますが、この原作のような少女マンガは読むほうですか?

「読むほうだと思いますけど、『高嶺と花』のように年齢が10歳差で身分も違うというパターンは初めてでした」。

――原作を「ものすごいスピードで読みました」とコメントしてました。

「御曹司の高嶺さんと女子高生の花ちゃんのやり取りが、本当に面白かったんです。テンポが良くて、その中で2人の表情がコロコロ変わるので、読んでいて思わずクスクス笑っちゃう感じでした」。

――そんな花を自分が演じることも、楽しんでできました?

「そうですね。ハッチャける役だったので、現場ではずっとテンションを上げるようにしていました」。

――今回は、問題を抱えたお兄さんがいたりもしないし(笑)。

「本当に前にやった作品では暗い役だったので、それに比べたら、かなりアゲアゲでした。今までの役では感情を顔に出さない演技をしていましたけど、花ちゃんは逆に感情が全部顔に出るので、そこは面白かったです」。


――原作でツボだった場面を実際にやったんですよね?

「はい。マンガの最初のお見合いのシーンで『毛ほどの興味もねーから』という言葉が何回か出てくるんですけど、それは台本にもちゃんとありました。その言葉が意外と大事になってきて、原作の世界観がドラマでも出ていると思いました」。

――原作の花は、背が低いところは愛紗さんと違いますが、他は原作に寄せた感じですか?

「髪型も私はずっとショートでしたけど、役のために改めて少し切りました。演技でもテンポ感や表情をなるべく原作に近づけるように、何回も読み返していろいろ研究しました。撮影の前日の夜にもう一度読んで、頭に入れてから行くようにもしました」。

――マンガのキャラクターを3次元で再現するのは、難しさもありませんでした?

「最初は『どこまでオーバーにやっていいんだろう?』という抵抗感があったので、監督と相談しながら試行錯誤しました。コメディもこんなに大きな演技も初めてだったので、どこまでやると不自然になるとか、わからなかったんです。だんだん『花ちゃんはここまでやるんだ』とか『こんなことまで言っちゃうんだ』というのが、わかってきた感じでした」。


――どんなことで「ここまでやるんだ」と思いましたか?

「結構いろいろありました。『高嶺さんのくせに』とかプライドをズタズタにするようなことを言ったり、ネクタイを引っ張ったり……。高嶺さんもそこでシュンとしないで負けずに言い返してくるから、勝ち気な花ちゃんがさらに痛いところを突くんです。相手は10歳も年上の御曹司で、花ちゃんは敬語を使うし、難しい言葉も知っている賢い子ですけど、急にコロッと変わって、ドスを効かせたりするんですよね(笑)」。

――というか、ドラマでは愛紗さんが自分でドスを効かせたわけですよね(笑)?

「巻き舌でしゃべったり、お腹の底の底から声を出したり、声を低くしたりしました。私は声が大きいんですけど、さらに大きい声も出しました(笑)」。

――そういう演技って、自分でオーバーにやったつもりでも、見る方には意外と伝わってないこともありませんでした?

「『もっとやっていいよ』と言われることは結構ありましたね。花ちゃんは普段の私と似ている部分もあると思いますけど、客観的に自分を見たことはなかったから、『どこまでやっていいんだろう?』というのが一番心配だったんです。そこは監督にアドバイスをいただきながら、私なりにやっていきました」。


――テンションを上げるために、したこともありますか?

「私は普段、移動中に音楽を聴くほうですけど、電車で現場に行くとき、アップテンポな曲や自分の好きなVチューバーの曲を聴いたりしてました。でも、現場のスタッフさんがみんな面白くて、オヤジギャグを言う人がいたり、ツッコミどころであえてツッコまなかったりでゲラゲラ笑っていたので、自然にテンションは上がっていたと思います」。

――さっき出た花が愛紗さんと似ている部分というのは、ものをハッキリ言うところとか?

「そこではないんです(笑)。私の学校でのテンションは花ちゃんに近いと思いますけど、花ちゃんがハッキリ言うのは私と似てない部分です。私は一歩引いて、ちょっと考えてから言うタイプなので、『花ちゃん、それ言っちゃうんだ』というのがありました。でも、このドラマの撮影が終わってから、久しぶりに学校に行ったら、友だちに『表情が動くようになった』とか『よくしゃべるね』と言われたので、作品を通して自分のほうが変わったのかもしれません」。

 
 

制服で友だちと電車に乗ることが憧れで
ジャージで鬼ごっこすると青春を感じます

 
 

――それだけ花の役に入り込んでいたんでしょうね。高嶺と花の、ののしり合いながら心を通わせる関係はどう思いました?

「かわいらしいですね(笑)。カッコつけてるときの高嶺さんがカッコ悪かったり、花ちゃんが感情をモロに顔に出しながらワチャワチャしていたり、ひとつひとつがかわいいし、お互い負けずにやり合うから、いとおしく思えました」。

――そこで演技的にはテンポ感が大事だったわけですね。

「大事にしました。台詞量が多かったので、高嶺さん役の(高杉)真宙さんと練習させていただきましたけど、待ち時間にいきなりどちらかが台詞を言い始めるんですよ。それで『あっ、始まった』となって、続けました」。

――高杉さんは経験豊富だから、引っ張ってもらった感じも?

「そうですね。私は最初、カメラの位置を気にする余裕がなくて、自分がどう映っているのか考えてない状態だったんです。それで真宙さんに『もうちょっとこっち』とか教えてもらっていたら、だんだん自分で『こっちのほうがいいかな?』とか考えられるようになりました」。


――特に印象に残っているシーンはありますか?

「最後の8話で、何度も『ここから後はアドリブで』となったことです。最初は『えっ? どうするの?』となってました。でも、その場で『○○って言うね』『じゃあ、○○と言います』という感じで結局つながったので、だんだん花ちゃんとして言葉がポンポン出てくるようになりました。普通に花ちゃんと高嶺さんで話している感じでした」。

――それはこの作品でのヒロイン役を通じて、役者として成長したということでは?

「そうですかね? やり終えて反省点もありますけど、やり切った感というか、『できた』と自信を持って言えます」。

――お好み焼き屋のシーンもたびたびあるんですよね?

「ありました。食べながら台詞を言うのは難しかったです。いつも普通に食べながらおしゃべりしているのに、台詞となるとなかなかできませんでした。でも、お好み焼き屋さんのシーンでは友だちと集まってワイワイするから、楽しかったです。そして、おいしかったです(笑)。ある程度、自分の台詞を言い終わったら、陰でパクッと食べてました」。

――普段はお好み焼きを食べに行ったりはしますか?

「東京に来てからは1回も行ってません。地元の福島にいたときは、たまたま近くにお好み焼き屋さんがあったので、よく友だちと行ってました」。

――1月に撮影したということですが、寒いロケもありました?

「ありましたね。ノースリーブのドレスでの外撮影があって、カイロを13個貼ったのを、すごく覚えてます(笑)。風が強くて髪がボサボサになったりして、そのときは『寒ーい! 大変!』という感じでしたけど、今思うと、それも楽しかったです」。

――東北出身だと、寒さに強いでしょうし。

「強いはずですけど、どうなんだろう? 口が動かなくなったのでカイロを当てたり、すぐストーブのところに行ったりしました。私、寒いとすぐ唇が紫になってしまうんですよ。それでリップを赤めに塗ってもらったり、チークをピンク強めに入れてもらったりもしました」。

――リアルの高校のほうでは新学期が始まりますが、何か準備ですることはありますか?

「ノートを全部新しいのにしたいです。何ページか残っているともったいないから、みんなそのまま使ってますけど、私は1からやりたいので全部買い替えます」。


――ラストJKとして、やっておきたいことも?

「私、制服でどこかに行ったことがないんですよ。制服ディズニーとか東京は行けるところがいっぱいあるし、私の高校の制服が本当にかわいくて、すごく気に入ってるんです。来年には着られなくなっちゃうと思うと、高校生のうちにいろいろ行っておきたいです」。

――ディズニーランドの他には、どんなところに制服で行きたいですか?

「制服でタピオカ屋さんに行ったり、電車でどこかに行ったりしたいです。私、徒歩通学なので、友だちと制服で電車に乗ることにも憧れがあります」。

――普通と言えば普通のことですが……。

「そうなんです。でも私は中学も高校も徒歩で、友だちに『満員電車に乗らないでいいのはうらやましい』と言われますけど、逆に電車に乗れるのがうらやましくて……。学校の帰りでも、友だちと電車で遊びに行きたいです。『高嶺と花』で制服でお好み焼き屋さんに行ったのも楽しかったから、実際にやりたいですね」。

――17歳の青春はどんなときに感じますか?

「体育の授業でジャージに着替えて、走って体育館に行くときに『ああ、私は17歳の高校生だな』と思います(笑)。みんなは『朝から体育か……』みたいになりますけど、私は友だちと体育館に入った瞬間、一気に鬼ごっこを始めます(笑)」。

――高校生でも鬼ごっこってするんですか?

「やってます! バナナ鬼でしたっけ? 鬼にタッチされるとバナナになっちゃって、逃げている人がタッチしてくれると皮がむけて、また逃げられる、みたいな鬼ごっこです」。

――そういうのをやってるときが青春なんですか(笑)?

「はい! 『走ってるな~』って実感するんです。それにジャージだし、なんか女子高生って感じがします(笑)」。

 
 


 
 

竹内愛紗(たけうち・あいさ)

生年月日:2001年10月31日(17歳)
出身地:福島県
血液型:AB型
 
 
【CHECK IT】
スカウトされて芸能界に入り、2017年3月にCMでデビュー。同年10月にドラマ「明日の約束」(関西テレビ・フジテレビ系)で女優デビュー。映画「リベンジgirl」、「犬猿」、「十二人の死にたい子どもたち」に出演。「大東銀行」と「いつ和」のイメージキャラクター。FOD連続ドラマ「高嶺と花」(FOD/月曜0:00に配信)に出演中。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

「高嶺と花」

詳しい情報は公式HPへ
 

 

 

 
 

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