FRESH ACTRESS 山賀琴子

FRESH ACTRESS 山賀琴子

PHOTO=草刈雅之 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

“日本一美しい女子大生”が女優デビュー
ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」に出演中

――「逃げるは恥だが役に立つ」でドラマ初出演して、身の周りで反響はありました?

「友だちや親戚からはLINEで連絡が来て、それ以外にインスタやツイッターに『観ました』ってコメントもいただいています。正直、初めての演技なのでヘタと思われないか不安でした。でも、私の思っていた以上にポジティブな意見が多くて。もちろん良くないことが書かれていても、それが今の実力だから受け入れて、『もっと頑張ろう』って気持ちになります」。


――青山学院大学の「ミス青山」から「Miss of Miss CAMPUS QUEEN CONTEST 2016」でもグランプリに輝いた山賀さんは、やっぱり小さい頃から目立っていたんですか?

「私、小学生のときから、おてんばキャラだったので。休み時間に男子とドッジボールをしてギャーギャー騒ぐ感じの、強めの女子でした。卒アルの『有名人になりそう』みたいなランキングには入っていたかな?」。

――北海道で過ごした高校時代までに、特に熱中したことはありました?

「熱しやすく冷めやすいので、いろいろなものにコロコロ手を出していましたけど、生まれてからずっと少女マンガには熱中しています。恋愛系の」。

――どんな作品が好きなんですか?

「定番のは全部読んでいます。『君に届け』とか『アオハライド』とか。『アオハライド』の作者の咲坂伊緒さんがすごく好きで、あの方のマンガは全部持っています」。

――そういう作品が「アオハライド」のように映画化されたら、出演したいと?

「ちょっと思いますけど、私は少女マンガのヒロインには絶対ならないんですよ」。

――確かに、恋のライバル的なポジションが合うかも。

「ライバルとか意地悪な先輩とか、そういう役をぜひやりたいです。マンガを読むときはヒロインに感情移入しても、実写化するなら、私は守られる感じではないから(笑)」。

――芸能界にも昔から興味はあったんですか?

「全然なかったです。将来の夢もコロコロ変わりました。高校生の頃は医者になりたいと勉強を頑張ったんですけど、『自分の頭じゃムリ』と挫折しました。東京には絶対行くものだと小さい頃から思っていて、行くなら華やかなところがいいなと。それで東京の私大に絞って、青学を選びました」。

――一番華やかそうですね。

「渋谷という場所もいいなと思って。でも、けっこう地味な大学生活を送っていました(笑)」。


――キャンパスの芝生の上に寝転がって語り合ったりは?

「青学には芝生がないので。くさーい銀杏並木があるだけ(笑)。見るときれいですけど、秋は臭いという。まあ、学食で友だちとしゃべるくらいですね。近くにシャレたカフェはあるので、空きコマに行ってのんびり……みたいなオシャレぶったこともしました」。

――でも、キャンパスでモテモテだったでしょう?

「別にモテモテではなかったです。友だちも少なくはないけど、出不精で家からあまり出なくて、狭く深い友だちづき合いをしてました」。

――勉強は真面目にやっていて?

「レポートとかテストとか、進級できる程度に頑張りました。真面目と言えば真面目だけど、素晴らしく真面目でもなく、平均的な普通の学生でしたね」。

――そんななかでミスコンに出場して。

「3年生になって誘いを受けて、やってみようかと。就活にちょっと有利になりそうだし(笑)。出てから少しずつ、華やかな世界に憧れを抱きました。『何か楽しそう』くらいの気持ちでしたけど」。

――グランプリを獲る前は法学部生として、どんな人生プランを描いていたんですか?

「それも全然なかったです。法律家になりたいとは思っていませんでした。法学部は就活で有利という、よくわからないイメージがあっただけ。就活してOLになる気はマンマンだったので(笑)、ちょっと良い商社に一般職で入れればいいなと。その前にこの世界に入ると決めたんですけど」。

――でも、「逃げ恥」では外資系化粧品会社のOL役ですね。役作りのために、したことはありました?

「私の姉がOLで、役をいただいたときに相談しました。演じる柚ちゃんは思ったことをズバズバ言って、悪気はないけど失礼な感じもちょっとあって。姉には『そこまで露骨でなくても、似たような派手な子はいる』と言われたので、そういう女の人のことを聞きました。『帰国子女の子が自分の意見をはっきり言う感じは似ているかも』という話が参考になって」。


――イマドキな感じは山賀さん自身にもナチュラルにあるもの?

「私もわりと思ったことは言うタイプです。でも、言葉は選びます」。

――「若いうちにたくさんの男とつき合ったほうが、見る目も育つし勉強になる」という台詞もありました。

「私はそういうふうには思わないけど、そう思ったなら言うだろうなと。私もサバサバしていて男っぽいと言われています。キャピキャピはしてないです」。

――カーディガンを羽織って、ごはんを食べたりは?

「カーディガンは羽織らないです(笑)。私は基本的にパンツが多くて、落ち着いた白とか黒とかネイビーが好き。柚ちゃんの服は派手だし、色使いもカラフル。アクセサリーもかわいいですよね。女子力が高くて、私とは全然違います」。

漠然と「楽しそう」と入った芸能界で
今は演技をガンガンやりたくなって

――ドラマに出る前に、演技レッスンは受けていたんですか?

「4月から勉強させていただいてます。最初は漠然と『芸能界は楽しそう』と思っていて、『演技をしてみない?』とお声を掛けていただいたときは、自分が女優になるとか想像もできませんでした。でも、話を聴いているうちに『やったら面白いかも』と思えてきて。もともと映画を観るのはとても好きたったので」。

――映画も恋愛系が好きとか?

「いや、恋愛系はあまり観ません。好きなのは暗い映画で、一番は『ブロークバック・マウンテン』というアメリカ映画。日本映画なら『愛のむきだし』や『私の男』や『悪人』。最近は『怒り』も観ました。シリアスで暗めなヒューマンドラマが好きです」。

――少女マンガとは見方が違うんですか?

「そうなんです。マンガでは夢を見たい。ときめきやワクワクを感じたくて。でも映画は人がやっているから、重いトーンのほうが観られるんです。観たあとに余韻みたいなものを感じたくて、ただ楽しくワクワクな映画より、考えさせられるほうが好きですね」。

――今回の「逃げ恥」の撮影で、悩むところもあります?

「テンションや声のトーンがわからなくて、手探りしています。居酒屋のシーンで、酔っぱらっているときにどうしたらいいのか。私は声が低いじゃないですか。その声で同僚のナツキくんにツッコむと、テンション高く感じないと思って、声を高く出そうとしてしまったんです。テンションは中身の問題だから、声ではなくて中身を変えたら変わるのに、私はそこに気づけなくて。どんどんダメなほうに行く負のスパイラルに陥りました。カメラチェックで『めっちゃ棒読み!』という」。


――「逃げ恥」といえば、エンディングのダンスも話題になっています。山賀さんもツイッターで踊っているとこを上げていましたね。

「1話を1人で観るのが怖くて、友だちと一緒に観たんですけど、その子がエンディングを観て『絶対踊ろう!』となりました。2話の日にまた一緒に観て、ダンスを撮って、私のツイッターやインスタに上げるようにと。その友だちはダンスをやっていて、振りを覚えるのが早いので教えてもらいました。あのダンス、実際やるとすごく難しい。でも、ぜひみんなにも上げてほしいです。踊って投稿してくれたのはうれしくて」。

――1話のオンエアを「1人で観るのが怖かった」とのことですが、友だちと観るのも恥ずかしくないですか?

「でも、私の感じたものを共有したくて。誰かに伝えたかったから、友だちに一緒にいてもらいました。放送中は私、こんなになって(両手で顔を隠して指と指の間から覗く)観ていて、自分が出てくると『あーっ! 来た来た来た!』みたいな(笑)。心臓バクバク。『大丈夫かな?』と観ていて、自分のシーンが終わったら『ハァーッ……』となって、『何とか乗り切った』と思いました(笑)」。

――繰り返し観たりもしますか?

「けっこう観ます。撮影中にカメラチェックで観たのと、放送されたのは全然違うので。カメラチェックのときは自分で『良かった』と思ったシーンがイマイチ納得できなかったり、あまりうまく行かなかった気がしたシーンがそんな悪くなかったり。新しい気持ちで観られます」。

――とりあえず自分のなかで課題にしていることは?

「気持ちを自分のなかで整理してから台詞を発しちゃうので、テンポが悪くなるんです。かと言ってテンポ良くしようとすると、気持ちができてないのに言葉だけ出て違和感があるし。そういうのは観ている人に伝わるから、バランスをうまく取るようにしたいです」。

――大学のほうは来年3月で卒業ですが、今は卒論で忙しいところですか?

「まだあまり。私のゼミは卒論の文字数がそんなに多くないので、ちょこちょこやっていたら、たぶん間に合います(笑)」。

――テーマは決まってます?

「刑事訴訟法のゼミで、少年犯罪と報道の問題をテーマにします。先生が少年法と死刑について専攻していて、私はメディアにも興味あるので」。


――他にも卒業までにしておきたいことはあります?

「本当はボリビアのウユニ塩湖に行きたかったんです。でも、行く時間はなさそう。時間もお金もすごくかかるので」。

――海外旅行が好きとか?

「好きです。大学1・2年の頃はけっこう行ってました。学校を休んだりして(笑)。ヨーロッパとかバリとか。一番印象的だったのはマレーシアのレダン島という秘境です。飛行機を乗り継いて、船も2・3回乗り継いで、やっと到着。20時間ぐらいかかりました。行ったら何もなかったんですけど(笑)」。

――なぜ行こうと思ったんですか?

「海が一番きれいと書いてあったので。本当にきれいでしたけど、本当に何もなくて(笑)。3泊で行って1日で飽きちゃって、ずっと日焼けして、現地の人みたいに真っ黒になって帰ってきました(笑)」。

――卒業したら、大学に行かない分、何かを始めようとは?

「昔、クラシックバレエを3歳から9年ぐらいやっていて、また習いたいです。バレエマンガの『Do Da Dancin’!』を読んだのがきっかけで『踊りたいなー』と思って。あと、ボクシングはずーっとやってみたいと思っていました。挑戦したいことはいっぱいあるんです。ボルダリングもやりたいし、苦手な水泳も上手になりたい」。

――仕事でも、新たにやりたいことはありますか?

「今は『演技したい』ってことしかないので、ガンガンやっていきたいです。夢は国民の誰もが知っている女優になることです!」。


 


 
 

山賀琴子(やまが・ことこ)

生年月日:1995年1月23日(21歳)
出身地:北海道
血液型:A型
 
 

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2015年に在学する青山学院大学の「ミス青山コンテスト」でミス青山に選ばれ、「Miss of Miss CAMPUS QUEEN CONTEST 2016」で各大学のミスからグランプリに。NTTドコモ「dデビュー!」のWebCMに出演中。10月から放送中のドラマ「逃げるは恥だか役に立つ」(TBS系/火曜22時~)の堀内柚役で女優デビュー。

詳しい情報は公式サイト

 
 

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