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PICK UP ACTRESS 山賀琴子

2018年 6月 08日

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PICK UP ACTRESS 山賀琴子

PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

昨年好評を博した舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」が今年も8月3日から再演される。戦時中の物語に女学生役で出演する若手女優4人をリレー形式でインタビュー。3人目の今回は新キャストとして加わる山賀琴子をクローズアップ。

 
 

舞台「大きな虹のあとで」の再演で
新キャストとして明るく芯が強い役

 
 

――ドラマ「ヘッドハンター」で主人公の黒澤和樹(江口洋介)の行きつけの洋食屋の看板娘・及川百合を演じていました。

「少し影がある役でアンニュイというのがテーマで、表情のお芝居が難しかったです。どういう感じがキャラクターに合うのか、演じながら何となくつかんでいく感覚でした」。

――店に他にお客さんがいないシーンで、ベテランの江口さんとの2人芝居は緊張しませんでした?

「最初は結構緊張しました。威厳のある方で『失敗はできない』とか、いろいろ考えてしまって。でも、途中からは現場を楽しむようにしました」。

――後半に、百合の亡くなった父親が黒澤と関わりがあったことがわかって。

「百合は自分の中で感情を消化しきれない不器用な子で、気持ちを全面に出すことがなかったけど、生い立ちや黒澤さんとの関わりが明るみに出たとき、ちょっと心が揺れるのが新鮮でした」。

――舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」で演じるのも、百合という役ですね。

「そうなんです。でも、まったく違うキャラクターです。『にじあと(大きな虹のあとで~不動四兄弟~)』の百合は天然なのかな? テンションが高くて、おちゃらけていて楽しい子なので、正反対なんですよね」。


――山賀さんは舞台は初めてですが、興味はありました?

「観るのはすごく好きでした。ライブ感やその場でしか味わえない感動があって面白いし、いつか自分もやりたいと思っていたので、出られてうれしいです」。

――観ていて特に感動した舞台というと?

「今まで拝見した作品はすべて感動しました。どの舞台にも好きなシーンはありますけど、私は最後に演者さんたちが全員でお辞儀するところが一番好きです。どんな内容のお芝居でも、みんなで一生懸命やってきた輝きがあって、役者さんたちの魂や熱量みたいなものをすごく感じるので」。

――去年の「にじあと」の公演は生で観たんですか?

「観ました。戦争というテーマは重くても、暗い感じではなくてポップで、でもメッセージとして受け取ったものは多くて泣きました。みんなが汗を流してやっている姿にも感動しました。事務所のレッスンを一緒に受けている人たちでやるということで、『いいな。私も出たかったな』と言っていたんです」。

――今年の再演に出演が決まって、念願が叶いましたね。

「うれしいですけど、稽古はこれからなので『大丈夫かな? 怖いな……』という不安のほうが今は大きいです。発声のこともあるし、生なのでテンポがズレたら全部崩れちゃう。そういうところがちゃんとできるか……。やってみないとわかりませんが、全力で挑みたいと思っています」。

――女学生役の4人の中ではお姉さんで。

「年齢的には一番上です」。

――他のキャストのテンションに合わせないといけない部分はありそう?

「どうですかね? レッスンでは、私のほうがおちゃらけているので(笑)、全然クールとかではないです。みんなと一緒にいると、よく1人でふざけていて、みんなに冷たい目で見られます(笑)。それでもめげずにパーッとヘンなことをしています」。


――「ヘンなこと」と言うと……。

「ヘン顔したり、ヘンな動きをしたりしてます(笑)。でも軽くあしらわれてシーン……となって、中高生のみんなに『ハイハイ。良かったね』とか言われて、1人でキーッとなる……というところまでがセットです(笑)」。

――イメージと違う(笑)。百合もさっき出たように、おちゃらけたキャラクターで。

「おちゃらけて一見ふざけているようで、意外と芯の強いところはあるという感じです。そのギャップも大事にしたいと思ってます」。

――去年は矢作穂香さんが百合を演じていました。

「観ていて『すごいな』と感動しました。去年も観て今年も観る方は、矢作さんのイメージがあると思うので、ちょっと不安もありますが、私らしさが出せたらいいなと思ってます。絶対同じにはならないから、私は自分の百合を演じようと思います」。

――百合は四兄弟の1人に恋していてウキウキだったりするので、戦時中の女学生ながら今ドキっぽいところがありますね。

「まっすぐで自分の気持ちを大事にする子だと思います。ただ、やっぱり戦争中ということは意識して演じたいです。好きな人が特攻に行ってしまうからこそ、戦争へのもともとネガティブだった気持ちが強まって、葛藤もあるので。戦争というものに対する想いは、ちゃんと作らなきゃいけないように思います」。


――普段、戦争や特攻に触れることは、なかなかないかと。

「私も日々生きていて、戦争について考えることはあまりないですけど、そういう人がほとんどだと思うんです。そんな人がネットで検索したり、自分なりに本を読んだり、何でもいいからちょっと行動に移すきっかけを与えられる舞台にできたら……。私も去年観て、『忘れたらいけないことだ』と思って検索したりしました。そういう気持ちになってもらうことが大事なので、意味のある舞台にすることは意識します。だから特攻についてより深く調べたり、時代背景についても考えておきたいと思っています」。

 
 

初舞台で不安もあるけど楽しみなので
ごはんをしっかり食べて頑張ります

 
 

――他の女学生キャストとは日ごろ一緒にレッスンを受けているとのことですが、たとえば桜田ひよりさんの演技については、どんな印象があります?

「とても上手だと思います。レッスンでもいつも全力で見ていて楽しいし、いつも勉強させてもらっています。お芝居をすると人を惹きつける魅力が増すのは、天性のものかもしれませんね」。

――矢作穂香さんは?

「キャリアが長いし、感情の起伏をとても上手に出せますよね。そこは私の苦手なところなので、いつもすごいと思っています」。

――喜多乃愛さんはどうでしょう?

「フレッシュです。初々しさが魅力で、努力家だと感じています」。

――今回も夏の上演ということで、体力作りも必要になりそうですか?

「体力は相当消耗すると、去年出た方々が言ってました。そこも不安なところなので、ごはんはちゃんと食べようと思います。普段、食事はしっかり摂るようにしていますが、疲れちゃったりすると面倒くさくなって、『いいや』と思ってしまうことがあるんです。そういうことを続けていると、体力が落ちてしまいそうなので気を付けたいです」。


――去年は8月にドラマ「あいの結婚相談所」で取材させてもらって、「夏は毎年海に行くけど、今年はまだ行ってない」とのことでした。結局行けたんですか?

「夏はタイミングが合わなかったので行けませんでした。でも、ずっと海に行きたくて、今年のお正月に家族旅行でハワイに行ってきました」。

――ちなみに“大きな虹”はどこかで見たことはありますか?

「私は北海道出身なので、地元にいたときはよく見ていました。北海道は空気がとてもきれいだから、半円で二重の虹が結構見られるんですよ」。

――北海道ではわりと普通の光景ですか?

「そうですね。雨が上がったあととか、『あっ、虹がすごくきれい!』ということはよくありました。あと、1月にハワイに行ったときも、本当にきれいな半円になっている虹を見ました。私は虹には縁が結構ありますね(笑)」。


――舞台の劇中で、百合が恋する空がおにぎりを作ってふるまおうとするくだりがありますが、山賀さんの好きなおにぎりの具は?

「肉みそかな。こんぶの甘じょっぱい感じや梅も好きですが、おにぎり1コでガッツリ満足したいときは肉系です」。

――話は変わりますが、山賀さんはヘビの雪ちゃんをペットとして飼ってるんですよね。小さい頃からヘビが好きだったんですか?

「北海道で生まれ育ったので、実家の庭に普通にヘビがいて、それを見て『かわいいな』とずっと思ってました。物心が付いたときからヘビは好きです」。

――ペットにするイメージは一般にはあまりないかも。

「私はずっと飼いたかったんです。手間がかからない生き物なんですよ。エサは10日に1回でよくて、お手洗いも10日に1回くらい。あまり触られるとストレスになっちゃうので見ているだけで、毎朝『おはよう』と言って、寝る前に『おやすみ』と言ってます(笑)」。

――SNSで首に巻き付けた写真を上げたりすると、驚かれることも多いのでは?

「そうですね。ヘビは苦手な方も多いので、その辺は気をつけていますが、飼い主の私から見たら、かわいくてたまりません(笑)」。

――最後に舞台の話に戻って、これから稽古に入る中で、差し当たって、どんなことから取り組んでいきたいと考えていますか?

「“やり切る”ということですかね。初めての舞台で右も左もわからないので、ひとつひとつの課題を乗り越えていって、良い作品を作る一員になれたらと思ってます。去年も出ていたみんなの中にポンと入るということで、課題はたくさんあると思いますが、一生懸命頑張りたいです!」。

――さっきは「不安」という話が出ましたが……。

「楽しみ半分、不安半分。今は不安がやや強め、みたいな感じです(笑)。本格的に舞台に向けて動き始めるのはこれからで、全力で楽しみが増えるようにしていきたいです。モチベーションはすごくありますから」。


 


 
 

山賀琴子(やまが・ことこ)

生年月日:1995年1月23日(23歳)
出身地:北海道
血液型:A型

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2015年に青山学院大学の「ミス・ミスター青山コンテスト」でミス青山に選ばれ、「Miss of Miss CAMPUS QUEEN CONTEST 2016」で各大学のミスからグランプリに選出。2016年にドラマ「逃げるは恥だか役に立つ」(TBS系)で女優デビュー。これまでの主な出演作は「突然ですが、明日結婚します」(フジテレビ系)、「あいの結婚相談所」(テレビ朝日系)、「今からあなたを脅迫します」(日本テレビ系)、「ヘッドハンター」(テレビ東京系)など。
詳しい情報は公式HP
 
 

舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」

8月3日(金)~8月7日(火)シアターサンモール
出演:市川知宏、上杉柊平、入江甚儀、瀬戸利樹、矢作穂香、桜田ひより、喜多乃愛、山賀琴子、津枝新平、愛原実花、合田雅吏

詳しい情報は舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」公式HP
 
 
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