PICK UP ACTRESS 箭内夢菜

PICK UP ACTRESS 箭内夢菜

PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

映画「殺さない彼と死なない彼女」に出演
同じ相手に告白を続けるふんわり女子役

 
 

――「Seventeen」モデルとしてデビューした夢菜さんですが、最近増えてる女優の仕事も初めからやりたかったんですか?

「もともと雑誌の専属モデルになるのが夢で、いろいろ書類で応募していたんですけど、女優さんはやらせていただくようになってから、だんだん興味を持つようになりました」。

――自分で好きだった映画やドラマはありますか?

「地元が福島なんですけど、そこが舞台になっている『フラガール』が一番大好きな映画です」。

――夢菜さんは19歳だから、DVDか何かで観たんですか?

「小さい頃に映画館で観ました。人生で初めて観た映画でもありました」。

――「殺さない彼と死なない彼女」で演じた撫子は、同級生の八千代(ゆうたろう)に日課のように「好きです」と告白する役で、観てる分にはとても楽しかったです。演じる上でも楽しめました?

「役としては結構難しかったです。一途でずっと『好き』と言ってる撫子は、日々どんな生活を送っているんだろう? なんでこんなに八千代くんを好きなんだろう? いろいろ考えました。原作のマンガも何度も読みました」。


――撫子はどんな生活を送っていると考えたんですか?

「八千代くんがずっと頭の中にいるんだろうなと思いました(笑)。撫子のやさしさとして人に気を使っている部分はありつつ、『八千代くんは今、何をしているんだろう?』とか、ずっと考えている気がします」。

――「自分があんなふうに告白を何度も流されたら……」とも考えました?

「そうですね。でも自分だったら、最初からあまり『好き』とは言えません。人にバシッと伝えるタイプではないので、撫子とは反対ですね」。

――撫子の「~だわ」という口調は馴染みました?

「普段あまり使わない言葉なので、最初はすごく不安がありました。でも、監督が『いい感じだよ』と言ってくださったので、自信を持ってやりました」。

――他に役作りで試行錯誤はありました?

「原作のマンガではストレートに言う感じだったので、強めの言い方も考えたんですけど、自分に合う声のトーンでフワッとした感じでやってみたら、『そっちのほうがいいね』ということだったので、そうするようにしました」。


――撫子は原作では君が代ちゃんというキャラで、小林啓一監督は「箭内さん本人の演技と空気感をそのまま活かして、ゆったりして包容力のあるキャラクターになりました」とコメントしています。

「普段の私のナチュラルな感じで話すと、声があまり通らないタイプなんです。声が小さめなのかなと思うんですけど……。でも、監督がそう言ってくれたので、『これで大丈夫なんだ』という気持ちになれました」。

――確かに、今お話をうかがっても撫子寄りの雰囲気を感じます。そうすると「ブラック校則」の生徒会長役は力を込めている感じですか?

「そうです。あれは『もっと強く』と言われたりして、頑張りました」。


 
 

テンポを速めたり間をずらしたり
ワンカットでいろいろ撮りました

 
 

――八千代との押しては引かれるやり取りは、長回しで撮ったんですか?

「ずっとワンカットで、シーンごとにじっくり時間をかけて撮りました。陽や光の感じやタイミングとかも見ながら」。

――演じる側としては大変でもありました?

「映画でもドラマでも、カット数を割ることが多いじゃないですか。ワンカットというのは初めての経験でした。途中で台詞を間違えたら全部ダメになっちゃうし、緊張感はありましたけど、この作品では台詞がなぜか覚えられて、あまり噛むことはありませんでした」。


――やっぱり自分のトーンで話していたからですかね。「目を閉じてくれる?」「キスするでしょう」「イヤかしら」「やだ」「あら」みたいな掛け合いにクスッとしました。

「あそこもテンポを速めに言ったり、間の取り方をちょっとずつずらしたり、たくさんやってみました」。

――八千代の回想で、撫子がいろいろな告白をしてきたのがフラッシュバックのように出てきた中で、文化祭でおばけ屋敷でもやったのか、幽霊の格好で「好き」と言ってたのも笑いました。

「あれはすごく面白かったです。歩いてから『好き』と言うのか、おばけみたいにスーッとやりながら言うのか、何パターンも撮って、結構凝ったシーンです。おばけの仮装はなかなかやらないので、写真もいっぱい撮ってもらいました(笑)」。

――撫子が幸せな夢から覚めて、布団で泣いてるシーンもありました。泣き芝居はそんなに苦労しませんか?

「泣くのは苦手ではないかなと思ってます。必ず自分の涙でやることにしていて、たぶんスイッチがあって、ちゃんと出ます」。

――日常でも泣きがちなんですか?

「家族によく相談ごとをしていて、そういうときとか、自分が悔しいと思ったときとか、日常でも泣くことはわりとあります。夢を見て泣くことは、あまりないですけど。夢は見ても、最近は全然覚えてません(笑)」。


――他にはどのシーンを撮ったときが、特に印象に残ってますか?

「八千代くんと初めてのデートで映画館に行くときに、身だしなみを整えたりオシャレをしていたのは、すごく女の子らしくて、自分でもやっていて楽しかったです」。

――終盤に撫子が八千代を好きになったきっかけを語ってましたが、夢菜さんが男の子にこんなことをされたら心が動くとか、ありますか?

「何だろう? でも、しっかりしていて男らしいところを見ると『おーっ!』となります。たくましくてガッシリしている方はいいと思います」。

――撫子は八千代に「好き」と言い続けてましたが、夢菜さんはずっとやり続けていることは何かありますか?

「柔軟は毎日続けています。毎晩やって、朝にもやります。体が柔らかいと、いろいろなところで役立つので。最近はウォーキングもしていて、まず体のことから気をつけようと思ってます」。


 
 


 
 

箭内夢菜(やない・ゆめな)

生年月日:2000年6月21日(19歳)
出身地:福島県
血液型:B型
 
【CHECK IT】
「ミスセブンティーン2017」でグランプリを受賞して「Seventeen」(集英社)の専属モデルに。2018年にドラマ「チア☆ダン」(TBS系)で女優デビュー。主な出演作はドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(日本テレビ系)、「俺のスカート、どこ行った?」(日本テレビ系)、映画「雪の華」、「HiGH&LOW THE WORST」、「ブラック校則」など。ドラマ「ブラック校則」(日本テレビ/月曜24:59~)に出演中。映画「殺さない彼と死なない彼女」は11月15日(金)より全国ロードショー。
詳しい情報は公式HPへ
 

「殺さない彼と死なない彼女」

配給:KADOKAWA/ポニーキャニオン
詳しい情報は「殺さない彼と死なない彼女」公式HPへ
 

 

©2019映画『殺さない彼と死なない彼女』製作委員会
 
 
直筆サイン入り自撮りチェキ応募はコチラ⇒