PICK UP ACTRESS 優希美青

PICK UP ACTRESS 優希美青

PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

映画「うちの執事が言うことには」で
上流階級の家の代理ハウスキーパー役

 
 

――美青さん、もう20歳なんですね。

「そうなんです。早いもので」。

――早く20歳になりたい派でした?

「誕生日の3カ月くらい前までは『早く20歳になりたい』と言ってましたけど、だんだん近づくにつれて『ああ、10代じゃなくなるんだ……』って、寂しさも感じました」。

――精神的には前から大人寄りだったのでは?

「見た目は大人っぽいけど、しゃべると年相応とよく言われます」。

――自分でまだ子どもだと思う部分も?

「1人が寂しいところですかね? 今もお母さんと一緒に寝たくなるときがあります(笑)」。

――逆に、大人モードに変わってきたことはありますか?

「野菜が嫌いで、ずっとサラダが食べられなかったんですけど、最近食べられるようになりました」。


――頑張って食べたんですか?

「打ち上げで置いてあって、何かおいしそうに見えて、食べたら『やっぱりおいしい』と思って、おかわりしました。ずっとサラダは出ても残していたんですけど」。

――試してみるものですね。

「服も今まではワンピース系とかフリフリとか、サラッとしたガーリーなのが多かったのが、最近はパーカーやスウェットが好きになって、系統が変わってきました。友だちに代官山の古着屋に連れて行ってもらったりしてます。大人になってきました(笑)」。

――「うちの執事が言うことには」でのメイド服のようなものは、着たことありました?

「なかったです。メイド役が初めてで、最初はフリフリみたいな感じの服を思い浮かべたんですけど、衣装合わせに行ったら落ち着いた服でした」。

――美青さんが演じた雪倉美優は、お母さんの代わりに臨時で烏丸家にハウスキーパーとして入って、チラッと厨房で卵を割るシーンがありました。

「あれは本当はオムレツを作るまで撮ったんです。卵を割って、フライパンでパーッと焼いて、皿に乗せるまでやったんですけど、本編には入ってませんでした(笑)」。


――普段も料理はするんですか?

「しないです。たまにふと『チャーハンを食べたい』とか思い立ったら作るくらい。だから今回、撮影のために練習させてもらいました。そしたら意外とできて、優希美青は料理できる説が生まれました(笑)」。

――卵も上手に割ってましたからね。

「監督が『絶対に片手で割ってほしい』ということだったので、練習しました。最初はまぐれで上手くいって『おっ、私できるじゃん』と思ったら、だんだんグチャグチャになってきちゃって……。それで家でも自主練をして、1日1パックぐらい使いました」。

――それでオムレツを作れるようになったと。

「身に付いたので良かったです。友だちが家に来たときにオムレツを出したら、料理ができるっぽく見えますよね(笑)」。

――ハウスキーパーって、自分では務まると思いますか?

「料理ができないので務まらない気がします。でも、掃除と洗濯は好きです。やっていると楽しくなって、止まりません。お風呂とかを掃除し出したら、隅々までやっちゃいます」。

――だったら部屋もきれい?

「比較的きれいに保たれてます。実家に住んでいた頃は足の踏み場もないくらい散らかっていたのが、家族と離れて自分で身の周りのことをするようになってからは片付いてます」。

――忙しいときに、つい散らかしっぱなしにもならず?

「前は何でも使ったまま置きっぱなしでしたけど、今は気になって、ちゃんと元の場所に戻しています」。

――美優は平安時代から続く名門・烏丸家に来て、応接室で「すごい! 金(きん)だよ!」と興奮していたり、普通の女の子という感じでした。

「お母さんが当主になった花頴様(永瀬廉)に仕えているのはわかっていて、礼儀正しく振る舞おうとはしているんですけど、花頴様が同い年で友だち感覚になって、気が緩んでしまうというか。最初はそんな感じでしたね」。

――花頴に年齢を聞かれて「私、18」とかタメ口ふうに答えていたり。

「美優はきっと、人と壁を作らないんだと思います。だから、執事の衣更月さん(清原翔)とも普通にしゃべって、踏み込んでいってましたね」。


――他に、美優の人物像について考えたことはありますか?

「思ったことを口走っちゃうじゃないですか。隠しごともできないし、すごく素直だと思いました。思いやりもあって、いい子ですよね」。

――美青さん自身と重なるところも?

「私もわりと壁は作らないと思います。衣更月さんが花頴様からもらったネクタイを身に付けないのを、花頴様は気にしていて、美優が衣更月さんに付けない理由を聞いた場面では『そんなの本人に言わないとわからないよ』と思いながら演じてました。そこも美優と同じ気持ちだったと思います」。

 
 

言わないでお互い誤解したまま
すれ違うのはもったいないです

 
 

――その場面も含め、美優は花頴や衣更月とカギになるやり取りをしてました。

「そうですね。2人がすれ違っていて、花頴様に『違うんです』と言いに行くシーンは、クランクインした日に撮りました」。

――いきなり大事なシーンを。

「自分でも一番力を入れたかったシーンで、まだ美優の役をつかみ切れてないまま、ぶっつけみたいに行くのは不安だったし、頭がいっぱいいっぱいになりました。でも、監督と現場で詰めて、私と監督が2人とも満足行くまでやらせてもらったので、結果的に良いシーンになったと思います」。

――そのシーンで、美優が「言わなきゃ何も伝わらないのに」と言ってました。その台詞には美青さんも共感しました?

「勘違いしたまま、すれ違ってしまうのはもったいないと思いました。私も以前はそういうことを言えなかったんですけど、だんだん『言わないとお互い誤解したままだ』と思って、言うようになりました」。


――ちなみに、美青さんはああいう上級階級に知り合いはいますか?

「まったくいません。だから、台本を読んだときは全然イメージがつかめませんでした」。

――さっき料理の話がありましたが、上流階級のマナーも習ったんですか?

「所作稽古をしました。ノックのスピードとか、お辞儀の仕方とか、歩き方とか……」。

――ノックのスピードって、あるんですか?

「何か『どん・ぐり・コロ・コロ……』のリズムで叩くと、ちょうどいいみたいです。歩き方にもスピードがあって、きれいに歩くために、みんなで円になってグルグル回って練習したりしました」。

――なかなか身に付かないことはありませんでした?

「立っているときに、手を体の前に揃えてキープするのが苦手でした。意識してないと、気づけば下がっていたので」。

――烏丸家のお屋敷は、実際は茨城の病院で撮影したそうですね。

「そうなんです。病院に見えなくて、本当にお屋敷みたいでした。院長室とか『ここで普通に仕事するんだ』と思いました」。

――応接室とかのセットも格調がありました。

「ゴージャスでした。広いし、置いてあるのが高そうなものばかり。『こういうオシャレなものを飾るんだ。すごいな』って見てました。廊下には赤いじゅうたんがザーッと敷かれていて、『レッドカーペットだ!』と思いました」。


――自分に執事が欲しいとは思います?

「うーん……。ものを頼めない気がします。気を使って、『自分でやったほうが早いかな』ってなっちゃいそう」。

――使用人たちが高級そうなスイーツを食べるシーンもありました。

「オシャレすぎて『見た目からはどんな味かわからないね』とみんなで言ってました。いろいろな色があって、食べても『この味だ』ってピンとくる感じではなかったですけど、おいしかったです」。

――他に、撮影の中で印象に残っていることはありますか?

「永瀬さんと清原さんが仲良くて、よく2人でKing&Princeさんの『シンデレラガール』を踊ったりしていて、楽しそうでした。私も少し教えてもらったんですけど、ダンスは苦手なので、すぐ諦めました(笑)」。

――美青さんは今年、映画やドラマで出演作が相次いでます。

「どの現場でも、必ず何か学んでこようと思ってます。他の役者さんからでも、監督さんからでも。いろいろな監督さんがいて『これがいい』と言われることがあれば『それはダメ』と言われることもあるので、何でも対応できるようになりたいです」。

――「うちの執事が言うことには」の現場では、どんなことを学びました?

「ひとつひとつのシーンで監督が寄り添ってくださって、話し合って考えることが多かったので、イメージが作りやすかったです。探り探りではなく、監督と自分が思い描いていることが一致していると演じやすいとわかって、良かったです」。


――女優としてでもイチ女性としてでも、自分を磨くために今していることはりますか?

「20歳になったこともあって健康診断を受けようと思っているんですけど、結果が怖くて(笑)。さっき言った通り、最近サラダを食べられるようになったり、ビタミンが多いドリンクを飲めるようになりましたけど、今までは好きなものしか食べてこなかったから、血液検査で引っ掛かるんじゃないかと思うんです。だから、体に良いものを摂るようにしてます。この前も共演者の方に『オートミールは栄養価が高い』と教わって、食べるようになりました。健康が一番大事ですから」。

 
 


 
 

優希美青(ゆうき・みお)

生年月日:1999年4月5日(20歳)
出身地:福島県
血液型:O型
 
【CHECK IT】
2012年に「第37回ホリプロタレントスカウトキャラバン」でグランプリを受賞。2013年4月にドラマ「雲の階段」(日本テレビ系)で女優デビュー。主な出演作は映画「空飛ぶ金魚と世界のひみつ」、「でーれーガールズ」、「ちはやふる-結び-」、「ママレード・ボーイ」、ドラマ「あまちゃん」(NHK)、「マッサン」(NHK)、「デスノート」(日本テレビ系)、「僕だけがいない街」(Netflix)など。映画「初恋 お父さん、チビがいなくなりました」が公開中。「うちの執事が言うことには」は5月17日(金)より全国ロードショー。「GOZEN-純恋の剣-」が2019年夏に公開予定。
 
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「うちの執事が言うことには」

詳しい情報は「うちの執事が言うことには」公式HP
 

 

©2019「うちの執事が言うことには」製作委員会
 
 

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